奇説無惨絵条々書影

生き過ぎたりや三十三&作家としての誕生日です

 WEB連載の「桔梗の人」よろしくお願いいたします! と共に、2019年2月新刊の「奇説無惨絵条々」(文藝春秋)と文庫化「曽呂利」(実業之日本社)もよろしくお願いいたします。

 生き過ぎたりや三十三。どうも、谷津矢車です。
 なんと、三十三歳になってしまいました。実は三十三年前の三月上旬にわたしはこの世に生を受けたのです。
 いやー、いろいろと感慨深いものがあります。社会人になって丸十年経ってしまったわけですから……。わたしは(務まっていませんでしたが)サラリーマン経験があり、もしサラリーマンとして暮らしていたら十一年目とかになっていたはずなんですよ。サラリーマンで十年選手といったら若手中堅くらいの立場です。会社によってはプロジェクトリーダーとかポスト持ちになっていても不思議ではありません。いや、無理! わたしには絶対無理! サラリーマンとしての己に見切りをつけて本当に良かったぜと思っている今日この頃です。
 ちなみに誕生日を公開していないのは、以前、Twitterで誕生日のことを書いたところ、無断でわたしの誕生日を占いにかけて診断してくるお節介サイト(オブラートに包んだ表現)に捕捉された経験があるからです。ちなみにそのお節介サイト(オブラートに包んだ表現)、わたしの誕生日を取り違えて占っているんですがそれは。誕生日を間違えた占いに価値はないと思うのですがこれいかに。

 あと、実は本日3/12は、わたしのもう一つの誕生日であります。
 そう、作家としての誕生日です。
 わたしこと谷津矢車は2013年の3月12日に『洛中洛外画狂伝 狩野永徳』(学研)でデビューしました。そんなわけで、本日から作家業七年目に突入であります。
 以前にも書いたと思いますが、「作家は三年でワンサイクル」というのがわたしの持論です。三年ごとにレベルアップするなり新境地を見つけるなどして高めてゆかないといつか小説家として戦えなくなるのではないか、というのがその趣旨です。
 わたしとしては、第一期、第二期ともにうまく乗り越えたと理解しています。
 第一期は「ネオ歴史小説」。
 第二期は「ネオ歴史小説からの脱却」。
 第一期第二期ともに代表作にも恵まれ、作家としては何とかうまく飛べているという感触があります(売上? すみません、本当に許してください)。
 三年ワンサイクル説を採っているわたしにとって、七年目は第三期の一年目に当たります。第二期のほとんどの期間取っ組み合った『奇説無惨絵条々』や、結局2016年から取り掛かっているにもかかわらず世に出ていないあの難航長編などで得た経験をどう生かすのか。
 とはいえ、作家業は常に未来を見据える(というか、着手から販売までに時間がかかるので、どうしても未来を見据えなくてはならない)仕事。既に第三期に向けて色々と種を蒔いているところです。

 第三期の谷津矢車も、傾いて参ります!

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