奇説無惨絵条々書影

GW進行です(俺には関係ないがな)

 WEB連載の「桔梗の人」よろしくお願いいたします! と共に、2019年2月新刊の「奇説無惨絵条々」(文藝春秋)と文庫化「曽呂利」(実業之日本社)もよろしくお願いいたします。

 世間は今、俗にいうGW進行です。
 学生さんにはピンとこない概念かもしれないので念のため説明すると、GW連休のために休みの多い五月は、仕事を前倒し、あるいは後延ばしにしなければなりません。そのため、GW前後の仕事が過密状態になる……というのを俗に「GW進行」と申します。
 専業作家の場合は毎日が休みである反面休みがない商売なので(意味:休みたければいくらでも休んでもいいが、その分実入りは減るぞゴルァ)休みなんてあってないようなものなのですが、実はこのGW進行、わたしども作家にも間接的な影響があります。
 連載作家さんの場合だと顕著です。いつもより5~10日は締め切りが早いなんてこと、ざらではないでしょうか。わたしも今年は一件(「桔梗の人」)あったので、多少影響を受けております。
 では、書下ろし(特に連載などをせずいきなり本になる)の場合はどうかというと……。
 実はあんまり影響がないんですねー。
 例えば、ゲラ作業や迫った進行下での手直し作業とかだったら話は別でしょうが、書下ろしは基本的には「いつ出してもいい」ものであり、GW進行がきついようなら先のべにもできるのです。
 こういうところが作家の楽さだよなあと思う反面、「※ただし死ぬ」という但し書きをつけたくもなります。
  おかげさまでいろいろの連載をいただくようにもなりましたが、それでも書下ろしがメインの谷津としては、実はあんまりGW進行は辛いものではなかったりします。むしろ、GW前後も期間中も押しなべてなんとなく仕事が溜まり、緩い無間地獄の燎原が広がっている、というのが、今、わたしの目の前に広がっている景色です。
 とはいえ、実は結構いろいろたまってはいるんですよねえ。さて、どうしようか……(原稿の山を見上げながら)。

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