どう打ち返す?
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某編集者さんがかつて、わたしにこう言ったことがあります。
「作家なら、編集者の指摘をクリアするくらいで満足しないでください」
編集者というのは一行たりとも書けない(し、もし書けたとしてもそれをおくびに出してはいけない)人間であり、他人の小説作品を前にしたときには究極的には素人の立場。なので、素人の発した疑問点くらい、玄人である作家は軽々乗り越え、素人をあっと言わせるようなものに仕上げ直してきてください、ということでした。
ああ、なるほどなあ、と思いましたよ。
それ以来、わたしは編集者さんからの指摘に対して「少なくとも1.01倍で打ち返す」のをモットーでやってます。
「少なくとも」と言っているのは、進行の都合やらなんやらで十全に気力体力やる気が整わないことがあるからです。
実は今、リテイク系の仕事を抱えているため、「どう打ち返す」かを考えています。割と残念な頭をしているわたしですが、七転八倒しながら頭をひねるうち、何とか打開策が見えてくることがあります。まあ、愚にもつかない思い付きかもしれませんが、すこーしずつ前に進んでいる感じ、嫌いじゃないです。
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