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【ダンスミュージック】ナイトクラブの未来と国内シーンへの考察-後編-

こんにちは!

DJYuDAI選手です。

前編に引き続き今回も日本のナイトクラブシーンとその未来に対して、私なりの考察を書き留めていきたいと思います。では後半をはじめます。

エントランスという概念をなくす、ローカルと観光客の差別化

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集客が伸び悩む要因のひとつとして、日本のクラブはエントランス料金が高すぎるということもあるかもしれません。

数年前の話になりますが、アムステルダムとベルリンを渡航した際、クラブ遊びはけっこうしましたが、それなりに大きいキャパのクラブでもだいたい日本円で千円前後〜高くても二千円程度で入れた記憶があります。

勿論ユーロ圏ですので物価は高いハズなのに。

しかも向こうは日本でヘッドライナーに抜擢されるスター選手が一晩で勢揃い。

日本のクラブを比較してみると

キャパの大きいハコで週末で外タレがメインアクトのイベントだとおおよそ5千円前後くらいでしょうかね。それでハコん中では一杯千円近くするものの、クオリティは缶ビール程度のお粗末なドリンクを頼むことになるのです。

このような状態で果たして現代の若者たちは集まってくるのかどうかは疑問です。
日本のナイトクラブはどうも昔のバブル期の若者たちでパンパンだった古き良き記憶を未だに手放せずにいるのでしょうか。

また、最近Twitterを中心として話題になっていた日本クラブ遊びの風潮として

〝30過ぎてもクラブ遊びをするようでは終わっている〟

という話題も上がっていました。コレについては賛否色々と言われておりましたが、私の思うのは現場のクラブビジネスが下火であり、国内での生業DJのムリさ加減、加えて最近の著名人クラブ遊びでの逮捕劇場。こう言った負の連鎖を目の当たりにさせられてしまうとナイトクラブに対して良いイメージを持ってもらう方が難しいと思います。

それとは対照的にイギリスのロンドンでは40代以上の方々が平均して週1以上はクラブ遊びをしているという話題もありました。

日本の若者たちに再びナイトクラブの良さを理解してもらうためには、これまでの常識を覆す新たなリノベーションが必要です。そのひとつの選択として例えば

〝国内の人はどのクラブもエントランスはフリーにして、観光客からエントランス料金をいただく〟

というような住み分けをするのもひとつの意見です。

フェス化、野外パーティー化していくトライブ

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かくゆう私もそうだが、かつて若者だったクラバーたちの多くはもうオッサン、オバハン。日本のテクノやトランスなどのシーンを見ていると平均年齢がだいたい30代前後が多い印象です。今思い返すと2000年初頭の国内レイヴムーヴメントを経験した世代が多いのかなと思ったり。ハウスやディスコなどはその世代のさらに上を行っていますね。

年をとっていくと当然オールナイトもキツくなってきますし、息の詰まる思いをしてまでクラブに遊びに行くお金と時間と体力があるならば、かつてフロアーで味わった栄光を思い出しに年に一回開催されるような野外フェスティバルに家族揃って遊びに行った方が健全です。

国内随一のオープンエアーパーティー〝THE LABYRINTH〟では深夜の時間帯をバッサリと切り捨て、日中から夜てっぺんくらいまでの開催時間というきちんと睡眠時間を確保できるプログラムを早い段階で取り入れていたこともシニア層のファンが多い理由のひとつだと思います。若者には物足りないかもですがね。

しかしながら日本人の少子高齢化の人口配分を集客の目安として考えるならそうなるのは必然といえばそうですね。

そして野外フェスの多くは日中が主体ということもあり、テントをたてたりキャンプついでに爆音が聴けるほうが、お子様を連れても遊びに行けるという。同じ音楽を聞く遊びでも野外フェスの方が圧倒的に健康的で健全なワケです。

密かに広がりつつある国内のフリーパーティー、フリーレイヴシーン

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私は神奈川県に住んでおりますが、神奈川県って横浜とか川崎などわりと東京に近い都市がありますが、ここまでにお伝えしてきているようなダンスミュージックのナイトクラブ文化はスポットではあるものの私の知る限りではハッキリ言って文化としては根付いるとは思えません。皆無の状態。

逆に文化として発達してきているのが、テクノやトランスなどの音楽好きの若者たちが個人やコミュニティ主体でサウンドシステムを保有し、公共の場で(勿論土地の人に許可を得たりして)音楽を鳴らし集う〝野外フリーパーティー〟のシーンの方が圧倒的に広がりを見せつつあります。

数人から十数人程度の小さなトライブが共鳴し合い広がりをみせつつある野外フリーパーティー。

野外フリーパーティーシーンの詳しいことはまた別の記事で紹介しようと思っていますが、こういったコミュニティ主体のシーンが広がる傾向にあるということは、ダンスミュージックフリークスたちはナイトクラブに常設されたサウンドシステムやパーティーの内容など現状のナイトクラブではどこか満足しきれていない証拠なのではないでしょうか?

まとめ

私は海外のナイトクラブに遊びにいった際、誰だかは全くわからない現地のDJたちに衝撃を与えられたことが幾度となくあります。

2020年になった現在、外から呼んで仕事をしていただくのではなく、今度はこちらのコミュニティで海外からのお客様を

〝おもてなし〟

する番なのではなかろうか?
 
前編、後編と長くなってしまいましたが以上になります。

最後までお読みいただきありがとうございました!(^人^)

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