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人文科学基礎演習B/教養演習F(第3回)

今年度限り(ということになってる(しつこい))の初年次学生向け演習の記録です。

1. テーマ紹介

今回は熊谷・川原(2002/印刷中)を使って,音象徴研究について紹介した。

熊谷 学而・川原 繁人 (2020)「音韻素性に基づく音象徴:赤ちゃん用のオムツの名付けにおける唇音」『言語研究』掲載予定.

赤ちゃん用オムツの商品名を見ると「パンパース」や「ムーニー」のように唇音が目立つ。このことに注目して以下の2点を示すことを目的としている。

1. 唇音=赤ちゃんっぽいという音象徴はあるのか?
2. 音象徴は規則によるものか,個別語彙によるものか?

これを「オムツの名前としてふさわしいか」を2択で選ぶ課題と,「新しいオムツ(および比較対象として化粧品)の名前を3つ挙げる」という課題という2つの実験から検証した。結論としては上の2つの問いはYesという回答。学生が読むにはちょうどいいものだったのではないかなという感じ。

2. グループ打ち合わせ

自分たちで研究するテーマをグループごとに考えるのが宿題だったので,それに沿ってテーマの絞り込みをしていった。僕もところどころ入って助言はしたが,おおよそ学生達でほどよいテーマに落とし込んできたという感じ。あとはまだ具体的になっていないグループについて補助していけばいいのかなといったところ。

ただし,言語学がはじめてという学生が多いので,どういった先行研究(発表することになってる)を読むのがいいかはちょっと頭が痛い。

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