W杯予選VSシンガポール

W杯予選の3戦目&4戦目はシンガポールと連戦。
グループ最弱と目される相手で、勝ち点6は必須だが
07年アジアカップ予選(H1-0/A0-0)、ブラジルW杯予選(H2-1/A4-0)と直近の公式戦で結構苦戦している。

・代表監督交代


アジアカップの惨敗で、ヤンコビッチ前監督は退任。
後任にはイバンコビッチ新監督が就任した。

ブランコ・イバンコビッチ(Branko Ivankovic/クロアチア)
54年生まれ70歳。クロアチア代表のアシスタントコーチ、イラン代表、クロアチア国内や中東のクラブで監督を歴任。2010年に山東泰山でリーグ優勝を経験。前任のオマーン代表監督時代にはカタールW杯予選で日本に勝利するなど手腕が高く評価された。
やや高齢だが、中国含めアジアでの指揮経験も長く、ナイスな人選かと

・代表メンバー



まず1次メンバー発表し、広東省深圳でキャンプ。アジアカップメンバーは18人/26人

李源一、謝文能、程進、趙博、王振澳が初選出。ブラジル出身組の艾克森、費南多も復帰。
ACL決勝トーナメントで活躍した山東から初招集2人+費南多、高准翼が復帰

3/17にアウェイシンガポールへ出発。5人が落選し26人。
落選は李可、李昂、李帥、趙博、謝文能。李昂と李帥は負傷、趙博はGK4番手、謝文能はウイングの人員過多&U23代表に合流、とまあ順当として
イングランド出身で守備的MFの主力・李可の落選が波紋。アジアカップに続き招集されながら、「個人的な都合」で離脱。今回は遅れて合宿参加もコンディション不良理由に落選。単純なコンディション以外の問題が噂されている。

・シンガポール代表


前監督の西ヶ谷隆之氏が辞任、後任に同じ日本人の小倉勉氏が就任。
因みにこのグループは、4か国全て前節以降監督交代している。


今回のメンバーは中国系が4人。話題?の帰化選手はMFソン・ウィヨン(韓国出身)他にハーフがDFマーレ(デンマーク) MFキャラガー(アイルランド) スチュアート兄弟(ウェールズ)ファンディ3兄弟(南アフリカ)一つの代表チームにこんなに兄弟いるのは珍しい

·試合

3/21 シンガポール2-2中国 武磊10'45 Ramil53Mahler81
 

1-顔駿凌、2-蒋光太、5-張琳芃(C)、6-王上源、7-武磊、8-李源一(74'20-林良銘)、9-張玉寧(80'18-艾克森)10-謝鵬飛(74'11-韋世豪)、16-朱辰傑、17-費南多、19-刘洋;
18-Hassan Sunny、2-Suzliman(46'10-FarisRamil)3-RyhanStewart(76'7-Song Uiyoung)4-Nazari、6-Kumar(46'22-HarhysStewart)、8-Shahiran、9-Ikhsan Fandi(67'20-Anuar)14-Hariss Harun、15-LionelTan(67'5-YaconMahler)16-Glen Kweh、21-SafuwanBaharudin

スタメン。李源一と費南多が代表デビュー。李源一は昨年来国内リーグやACLでのパフォーマンスから順当。ブラジル帰化組の後者も、共に遅すぎたくらいのデビュー。

グループ最弱の相手に、アウェイとはいえ勝ち点を取りこぼす。負けはしなかっただけで、最悪の結果。
前半で武磊がPK失敗も2得点で決まったと思われたが、そこから追いつかれる大失態。
1失点目は相手シュートがDFにあたり不運な面もあったが、問題は新監督イバンコビッチの采配。
明らかに機能せず、状態悪かった張玉寧を負傷するまで交代させず。また74分まだ2-1でリードしていた段階で攻守に効いていたボランチ李源一を下げてアタッカーを投入。
リードしているのにボランチを1枚削りFWを投入、結果ボランチが王上源1人で手薄になり追いつかれた。投入した選手たちもチャンスを作れずむしろパスミス連発してピンチを招いた。就任緒戦だが采配に大いに疑問が残る。
キャプテン・張琳芃も途中から明らかにスタミナ切れ、2失点目に繋がるクリアミスもあった。試合後のインタビューで張は代表引退を示唆する発言。
同日、実質2位争いのライバル・タイがアウェーで韓国に1-1で引き分けたこともあり、踏んだり蹴ったり。

3/26 中国4-1シンガポール@天津 
武磊21、85費南多65韋世豪90 Ramli22

23-王大雷、19-劉洋、2-蒋光太、16-朱辰杰、22-高准翼、8-李源一(80分退場)、10-謝鵬飛(59’11-韋世豪)、14-高天意、17-費南多(73’6-王上源)7-武磊、9-張玉寧(91’3-蒋聖龍)
Singapore:18-Hassan Sanny、2-Zulqarnaen Suzliman(46’16-GlenKwek)3-RyhanStewart、4-Nazari、5-Mahler(71’23-Arifin)17-Irfan Fandi、8-Shahiran、14-Haris Harun、22-Harhys Stewart'(76’15-JoelChew)10-FarisRamil(59’7-SongUiyoung)20-Anuar(59’9-IkhsanFandi)

ホームのシンガポール戦、アウェイでやらかしたこともあり勝利どころか得失点差を稼ぐ必要もある試合。
また前節のチョンボ後、一度は代表引退を表明した張琳芃と、正GK顔駿凌が公式戦では数年ぶりに先発をはずれ、
それぞれ高准翼と王大雷に。イバンコビッチの古巣、山東泰山の選手がスタメン中5人を占めた。

前半先制→その後のキックオフからそのままDFライン破られ失点。何しとんねん
65分、セットプレイで高准翼が倒されて得たPKを、今予選最大の収穫・費南多(フェルナンジーニョ)が決めて勝ち越しに成功。
しかし80分、李源一が余計なタックルで一発退場。数的不利、、になるはずだが、相手選手もそのまま負傷退場になり、シンガポールは交代枠使いきってたため10人同士に。
ここで大エースが立ち上がり、決定的な3点目&ハットトリック狙えた4点目のシーンも韋世豪の今予選初得点をお膳立て。勝ち点3&相応の得失点を稼ぐことに成功した。

・この後

残り2戦、力関係的にも韓国1位&シンガポール敗退は濃厚と見られ、中国(勝ち点7 得失点差+1)タイ(勝ち点4 -2)の2位争いが焦点。
次の第5節、中国ホームでの直接対決なのだが

・中国勝利→通過決定
・引分け→得失点差勝負、やばめ
・中国敗戦→やばい、というかタイほぼ確定

最終戦第6節、中国は韓国(アウェイ)、タイはシンガポール(ホーム)。中国負け、タイ勝ちの前提で、両者の勝ち点差は無いに等しい。
また勝ち点で並んだ場合、直接対決でなく得失点差を優先する。そのため引分けでも得失点差勝負になる。
(恐らく既に通過決めている)韓国とはいえ、勝ち点は期待できない。むしろシンガポールの健闘に期待だが、この得失点差のアドバンテージ3も無いに等しい。

そして困ったのが今予選5得点/8得点の武磊が、累積警告でタイ戦出場停止です。退場の李源一も痛いが、このイエローも余計
代役は韋世豪か、アラン(青島西海岸)などが期待されているが、まあ頑張るしかない。

イバンコビッチ采配、第3戦(2-2)に続き菱形の4-4-2採用。ただ2-1でボランチ削りFW投入して追いつかれた第3戦の反省を生かしたか
第4戦ではボランチを増やし守備に安定感もたらした(その後退場者出したが)
ただボランチ不足&ウイング過多のこの国に合わないフォーメーション、また早々スタミナ切れの張玉寧をロスタイムまで引っ張るなど交代の遅さが気になる。

次は6月



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