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愛してたよって伝わるように。

ある日ふと思った。

我が家はニュースを見る機会が多い。
凄惨な事故や悲惨な事件が続くと、それに付随して被害者の写真が写る。
褪せた、卒業写真。

「ねえ、私たち何かに巻き込まれてうっかり死んじゃったらきっとこういうの出されるのよ」
「それは嫌だな」
「ね……遺影とか撮ってたらこういうの回避できるのかな」
「かもしれない」
「父親が亡くなったときも証明写真引き延ばしてどーにかしたら周りに残念がられちゃったもんなあ」
「やっぱ用意しておいた方が良いんじゃない?遺影」
「いえーーーい」

そんな話をして幾星霜。やっと念願叶って写真を撮りに行くことになった。
ただの写真館で撮るのはちょっとちがう。
ウエディングフォトも撮りたいけど所謂王道のウエディングフォトとかもちがう。
自問自答ガールズおよびその配偶者ならもうちょっとええとこいこうやんけ。
なんならメイクもがっちりしたいし本格的な場所……と言う条件で叶ったのがこちらでした~!

GINZA!!!SHISEIDO!!!!
(私は花椿ビスケットがとてつもなく大好きです)
見本の写真も格好いいものばかりだったので両名とも気に入り、無事に予約をして向かうことになったのでした。

当日の私たち。(準備編)

当日の朝に別の用事があったのでちょっとだけメイクして出かけて用事を片付ける頃にはもう出発の時間……配偶者とは駅で合流して銀座に赴きます。
駅から歩いて行く頃には十一時ちょっと前、路面は様々なお店の開店を待つ人々であふれかえってます。
「あなた暑くない?」
「あなたこそ黒い服で暑くない?」
「どうしても上下Y'sがよかったんだよ……!!」
すでに熱気が猛威を振るっていた街中を歩いて到着する銀座七丁目。
まさに扉が開かれた瞬間に入店し、3階のフォトスタジオの予約をしていることをお伝えするとそのまま案内されました。

到着するとすぐに案内されてまずは会員登録から。
終わるとすぐにヘアメイクに入ります。
軽いメイクでしたがちゃんと落として貰い、美容液から化粧水、パック……と至れり尽くせり、とにかく保湿せよという状態でした。
隣で配偶者も眉を整えたり髪を整えたりメイクをしたりされているのが見たいけどなかなか見れない!

同時にヘアも入って貰ってイメージを伝えながら準備。
前髪かき上げヘアをやりたかったのでそれを再現して貰う感じに。

メイクで斬新だったのは基本的に何かを塗り広げるときは全部筆!
面で広げたいときはスポンジ!
という使い分け。特に気になるところ(頬のそばかす)については丁寧に何度も色んなものが塗り重ねられててすご~……。
それに均一にまとまっていくんですよね。色むらのない綺麗な仕上がりになりました。
シェーディング用のちょっと暗めのファンデーション塗るのもなるほど……という感じ。

続いて眉毛。メイク全体をどんなテイストにしたいかを相談しつつ眉毛はきりっとかっこよくすることにしました。
パウダーもペンシルも使いながらしっかりした形に整えて貰います。
フレームが出来上がるときっちりしてきますね。良い感じです。

目元はパープルを中心にしっかり強く書くことに。
アイラインも跳ね上げ。下瞼もしっかり影を入れていきます。
自分でやったら失敗しそうだけどそこはプロの力なのでめちゃくちゃ繊細にやってくれるので良いバランスで止まってくれます。
(濃い色を入れすぎると怖い顔になっちゃうのでバランスが取りづらい)

軽い色のチークとクレドポーのハイライト……とうっとりしている間にリップ選び。今回はとにかくかっこよく!なのでパープル優先で選ぶと一気に極悪同盟みたいになってくるんですけどきっと馴染むはず……と信じながらメイク終了。

そこで初めて配偶者と対面しましたが本当に眉毛が整えられててすっきりしててちゃんとかっこええやんけ!とちょっと嬉しくなりましたね。

目指せラブラブ!結婚写真!!

二人での写真を撮ってから個々人の撮影へということになったのですが
やっぱり密着度を求められることが多いのでなんとも……照れますね……。
(19年付き合ってるのにこういうところが慣れない)
腕を組む!バックハグ!背中合わせで寄り添う!
「(こ、これBLマンガの表紙で壱百萬回見た奴ですわ~~~!!)」
「(いやむしろこれは推しカプがやってると考えればはかどるでは?!)」
と視点を変えることでどうにか笑顔を作ることが出来ました。

百枚近く撮っている状態から絞り込んでいって最後の一枚を決定。
思った以上に自然にラブを出せている感じの一枚が出来ました。

何がすごいかってちょっと撮ったらすぐ微調整やお直しでヘアメイクさんが入ってくれるんですよね。本当にプロの現場でおどろきました。

目指せイケイケ!遺影写真!!(私の場合)

📸「今回の写真は会社のプロフィールとかで使うものですか?」
私「いえ。違います」
📸「ああじゃあ記念用に……?」
私「あの、えっと、コンセプトがありまして」
📸「あ、そういうのあるとすごく助かります!」
私「遺影なんです」
📸「いえい」
私「「お前死んでおいてまだかっこつけてんのかい」って突っ込みを受けるような遺影がほしくて」
📸「は、初めての依頼過ぎてちょっとよくわからない……!!」

とはいえ十本の指に指輪を着けて、耳元はパタリーさんのフリンジリングとフェアリーという私の最強装備を見てアクセサリーを生かすように手元に癖をつけた撮り方をするんですが
📸「おだまきさん顔はちょっとこっちに向けて目線だけカメラ見てちょっと口角上げてお尻突き出すように立って脚はひねって手は肩の位置で交差してください!!」
私「(ジョジョ立ちかな?!)」
というトリッキーポーズばかりを撮る私。

最近聞いて滅茶苦茶ハマっている曲を頭の中で再生しながらポーズを撮ります。

いっそヴォーグみたいに Pose
キメて歩いてやれいつものコース

RHYMESTER My Runway feat. Reiより

とにかくかっこつけて!ここがランウェイだと言うように!
というイメージでシャッターを切ってもらってこれも100枚近い中から最後の一つを選ぶ感じに。
腕組み見下しポーズを選別したのですがお見せした皆様には「女社長」とよく言われました。(ただの平社員です)

めざせほっこり!遺影写真!!(配偶者の場合)

📸「○○様は会社のプロフィールで使うような写真ですか」
配偶者「いえ、僕も遺影で……見た人が「あいつバカだったけどいいやつだったな……」って思い起こして貰えるようにしてほしくて」
📸「また難しいな……!」

自然な立ち姿で撮り始めて腕を組んだりしてると私のガヤ精神が動いてしまい「よっ青年実業家!」「うさんくさい!!」と言ってたら爆笑してる写真が撮れまして。なんだかここまで笑顔になってくれる人なかなかいないからこの写真良いですよねとカメラマンさんとも同意。

ほっこりしながらって感じで私と喋っているところを撮りたいと言われたのでお昼ご飯何食べる?とか話したり、ラフな感じで撮ったり。
(逆にメイクさんと銀座のご飯事情で盛り上がってしまって話を聞く時間が長くなった配偶者。奥ゆかしい。)

結果やっぱりこれだよね、と破顔した瞬間をチョイスして非常にいいものを選ぶことが出来ました。

まつりのあと。

データはあとから送付されてイメージ用に2Lサイズのお写真も付けておくって貰えます。あとは女性側はクレドポーのサンプル一式が貰えたり……。
とにかく至れり尽くせり!
お会計を終えるとお見送り。お互い「もう疲れちゃって 全然動けなくてェ…」と言う状態でしたが
銀座に出来たドムドムバーガーが気になると言われたので遅めのお昼ご飯。
松屋銀座でY'sとヨウジを見てから地下に行って越塚のコンビーフとちょっといい卵を購入。
疲れてなかったら新宿伊勢丹に行って眼鏡の様子を見て貰おうと思ったのですが「ねむい……」と言われたので断念。

おとなしく家に帰り、(案の定配偶者は電車で寝落ちる)洗濯物を取り込んで、昼寝をして、晩ご飯に越塚のコンビーフを載せたTKGを食べて最強にハイってやつになりました。

いやー楽しい一日でしたがやっぱり大変でしたね。
前撮りもして結婚式までやる皆々様がさらにえらく見える今日この頃。

それにしても配偶者の写真が笑顔が素敵すぎて私葬式で見たら泣いちゃうなあって思ったので出来れば私の方が早く旅立たせていただくぞ!!と思いました。いつその写真を見るかは分からないけどその時にはまた今日の出来事を思い出すんだろうなあ……って思ってます。
お互いちょっとクスッと笑ってちょっとだけ悲しくなるんだろうな。

#創作大賞2023 #エッセイ部門

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