見出し画像

コンテントからプロセスへ~ビジネス課題はすべて組織課題に行き着く~

こんにちは。榎本です。
今回は、僕が普段仕事をしていて仕事の考え方が、コンテント(内容)からプロセス(進め方)に移行してきており、結局全てがプロセスサイドの組織課題になっている、という話です。

コンテント・プロセスとは?

まずはコンテントと、プロセスとはなにか?というと、これはもともとカウンセリング用語です。

コンテント:
相談内容の中身(内容)自体についてアプローチしていく。
→「あなたの問題は●●ですね。■■で解決をしていきましょう。」

プロセス:
相談内容をテーマにせず、そもそもの進め方でアプローチしていく。
→「どのようなことを感じていますか?~なお気持ちなんですかね。」

VUCAの時代で、コンテント的に~をすればOKのような「正解」レイヤーの答えがなくなってきています
例えば、AI・ビッグデータ・プラットフォーム・スマホシフトのようなコンテント的にこれをすればOKということは言われつつ、中々うまくいっているケースが見えてこないのはそのためかと思います。

プロセスというのは、具体的にこれをやるべき!というものは提言しません。正解を直接的に求められない今、正解を出すための正解プロセス=メタ世界を出す、というのがトレンドになっていると感じます。

コンテントを求める残念なメンタルモデル

残念ながら今の時代は下記のnoteでもまとめたように、編集の時代でわかりやすさをとにかく求めるようになってきています。

よりわかりやすく、コンテント的な考えが今求められます。

「アフターコロナを生き残るhogehoge」
「英語力!」
「プログラミングは基礎教養になる」

つまり、正解をすぐ求めたい、攻略本のようなものを求める指向性が蔓延しているように感じております。
さて、そうではなくわかりづらいけれども、効果的なプロセスというのはどういうものなのか見ていければと思います。

プロセスの事例

■リーンスタートアップ
リーンスタートアップも一部プロセスに近い手法です。
「デジタル市場が熱いからデジタル市場を狙おう!」
ということではなく、そもそもの新規事業の進め方=プロセスとして、検証をしながら進めるということを提言しています。

■戦略
戦略自体もプロセスに近い手法です。
施策自体の良し悪しではなく、その文脈たる戦略によって良し悪しが決まるという考えです。よってますます正解のない時代に戦略の重要性が高まると言えます。

■ファイナンス思考
そもそも事業を成功させるために、ファイナンス思考という投資的な発想が大事なものの、目先の利益を求めるというプロセスがあるためそれ自体を変えていかないといけない、というメッセージです。目先の利益を求めるというプロセスを変えないまま、どんな施策(コンテント)を打ったとしても失敗するケースが多いので、そもそもの仕組み(プロセス)を変える必要があるという内容です。新規事業も新規事業の内容自体ではなく、投資家マネジメントをする体制があるのか?に成功確度が大きく左右されるという話です。

■成人発達理論
成人発達理論は、仕事で成果を出すのはコンテント的なスキルや性格ではなく、そもそもの考え方のOS=意識のレベルである、というプロセス的な理論です。意識を段階分けをして、考え方の背景にあるメタなOSにアプローチするプロセス的な考え方です。

■学習する組織
プロセスの最たるものが組織になるかと思います。というのも、仕事の進め方、戦略、思想はすべて人が決めるもので、誤った方向にいったときに変われるかどうか?も組織だからです。
学習する組織は、そうした誤った方向に向かっているときに、自ら学習をして(これはなにかを学ぶというよりも、アンラーンするに近いです)変わっていけるか?を示すものです。
このプロセスが整っていれば、企業としてはどんなコンテント思考でいたとしても、その過ちに気づいて変わっていけるのでそれを用意しようという考えです。

結局はすべて組織課題に行き着く。

さてこうした中で、どの本もある程度ベストセラーになっていて、正直プロセス的な考えというのはみんなそれが理想である、ということはほとんど気づいているかと思います。

ただ問題は、それをいかに実装していくのか?なぜ取り入れることができないのか?というメタでプロセス的な組織の問題に行き着くということです。

例えば、新規事業を進めるためにリーンスタートアップを進めていきたいですが、組織として年間予算を決めていて、どの程度の売上が出ているのか?などをすべて予測をしないといけないという組織環境があると、新規事業という点でプロセスとしてリーンスタートアップを採用しようとしても、さらに大きな組織プロセスが妨害してしまうのです。

しかし、組織はやはりすぐ変われません。そもそもプロセス的な考えというのは、コンテントのように具体的でわかりやすくないので、議論をするにも空中戦になってしまいます。
さらにこのプロセスというのは心理的な面にも関わるので、さらにアプローチが難しくなるんです。

人の変容に投資をする

すぐに効果はないものの、こういったプロセス的なところに投資をしていくことが、ボディブローのように効果が出てきます。

マインドフルネスや、コーチングを受けること、直接ビジネスにつながらないような教養がじわじわと効果が出てくるかと思うので、ますます大事になってくるんじゃないでしょうか?

プロセス自体がふんわりしているのに、さらにそれをおすすめするnoteでよりふんわりしている内容になりましたが、是非ご意見などくだせ~。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?