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【できる人】の言語化

私が「この子は優秀だ」と思って可愛がっていた後輩に対して、その反対の評価を先輩方していたため、「仕事ができる」、ということに認識の違いがあることに気づき、それを自分なりに言語化してみました。

結論から言うと、仕事の受け方、仕事の指示の仕方、双方に問題があったかのように感じました。

仕事を振られたらまずどうしますか?

ガムシャラに頑張ることが評価される企業文化であれば、この考え方は不要ですが、結果(成果物)に拘るプロフェッショナル文化であれば、この動き方はマストだと思います。

それは、
① まず課題とゴール、マイルストンを確認
→スケジュール設計で全体感を把握。課題とゴールをセットでインプットすることで迷子になった場合の立ち戻る場所を明確にしておく。
②最終成果物(アウトプット)の認識合わせ
→ここでのポイントは“課題(論点)の持ち手”を明確にすること。この認識合わせができなければ堂々巡りになりやすい。
③作業に入る前に、論点を構造化する
→急がば回れ。リサーチに入る前に、解くべき課題に対する論点を明確にしておく。
④論点に対する仮説検証を繰り返す
→ここでやっとファクト集め(リサーチ含む)

例えば、脱炭素をテーマに「米国スタートアップが提供するGHG(温室効果ガス)排出モニタリングツールを大企業に導入するプロジェクト」のリーダーに抜擢され、現場指揮を任されたとします。

通常はまずストレッチゾーンから飛び出してパニックゾーン入りすると思われますが、上記の型があれば、初動ではパニックにはならない可能性が高まります。

打ち取りたい課題は明確でスコープ3というサプライチェーン全体で温室効果ガス排出量ゼロを目指す中で、自社での排出量を見える化できていないこと。目的はそのモニタリングツールの実装。
そして、動き方としてはマイルストンを確認してスケジュール設計を終わらせる。

通常は、与えられたタスクに忠実にモニタリングツールやスタートアップのリサーチなど、とにかく作業から入りがちになります(仮説がない④)。解くべき課題や論点を明確にしておかなければ、必ず迷子になり、一定時間経った後に立ち戻る場所の設計から始めて手戻りとなります。
私もコンサルに転職するまではそうでした。

その後、成果物としては要件定義書などになってくると思うので、関係者を初期段階から巻き込み、合意形成をしておく必要があります。そこに至るまでに意思決定に必要なアウトプットも確認が必要です。

その後、論点の構造化フェーズに入りますが、
イメージとしては以下のように論点を解ける粒度(サブ論点)に落とした後、タスク分解して、それぞれスケジュール設定するようなかたち。

論点→サブ論点
   ↓
   タスク→スケジュール
   タスク→スケジュール
   タスク→スケジュール
  →サブ論点
   ↓
   タスク→スケジュール
   …

そしてそれぞれの論点(サブ論点)に対する仮説検証を行い、プロジェクトをゴール進めていきます。つまり、論点のゴールは当たり前ですが繋がっていなければなりません。


では、なぜ仕事ができるということについて認識の相違が生まれたのか?

一次的にはには仕事を振る側に問題があったと私は考えます。
それは、仕事をする側が全体を把握していないことが多いためです。
特に成果物のイメージを持っていないことが多く、ここで手戻りが発生しやすくなります。

二次的には仕事を受ける側がこのアクションを、起こせなかったことによるものだと思います。
ただし、仕事を振る側が
・スケジュール設計(ゴール、マイルストン)
・論点仮説の構造化
・ファクト集め
・示唆出し
など、明確に指示をしている場合は、二次的な事故は発生しないと思われます。

つまり仕事ができるとは?

上記の初動ができる人。
別の表現をすると

・事前に成果物(アウトプット)内容まで含めて意思決定プロセスの設計をできる人
・意思決定するための成果物提出において、期限を守れるような現実的なスケジュール設計ができる人
・その成果物についてポジションを持ち、ロジック立てて説明できる人

とも言えるのではないでしょうか。
年始の思考の棚卸しにお付き合いいただき、ありがとうございました。
また別のテーマでも言語化にチャレンジしてみます。

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