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精油について知る1 ~精油の選び方

※写真は、ethical cosmeticサロンでのお写真を使わせていただいています。

はじめに

アロマテラピーって、皆さん、どんなイメージを持たれていますか?
癒し?
それとも、お手当て?
感情の解放?

どうやら、とても幅広いのだそう。
生活に香りをプラスしてちょっと取り入れてみる、なら、癒しだし、
お手当て的に使いたいなら、メディカルアロマと呼ばれるそう。
感情の解放などスピリチュアル的に使われるシーンも最近は増えてきました。

アロマテラピー検定とか、メディカルアロマとか、いろんなジャンルがありますが、今回私が学んできたのは、手作りコスメをする上で、というスタンスでの精油についてです。精油って奥深い!

今回、精油を学んで色々と気づきがありましたので、なかなか知られていない精油の側面について、ご紹介していきます。

精油の背景を知る

アロマ=香り。合成香料と植物性香料

今、アロマ市場規模は年々伸びていて、4000億円弱の市場規模があるのだそうです(日本アロマ環境協会しらべ)。アロマというのは、植物性の香料。香り自体が、業界として伸びているように思っています。

香り付き洗剤のCMをよく見かけますが、ほとんどが石油由来。マイクロカプセルというプラスチックに閉じ込められた微粒子は、香りの持続性があるけれど、化学物質過敏症の人にとってはたまらない物質。
〇ウニーを始めとした柔軟剤や、香り付き洗剤は、ご本人はいい香りと思って購入されるのかもしれないけど、香りって麻痺していきます。化学物質が苦手な私にとっては、目まいや頭痛がしたりするけれど、ご本人は気づかないんですよね(使用をやめると、初めて気が付かれます。私も20代の頃はそうでした)。

特に、お子さんがいる家庭は、子どもの感覚の育ちのことを考えると、合成香料の使用はすぐにでもやめてほしいなぁ、と思ってしまいます(肌のバリア機能を壊してしまう、合成界面活性剤も)。強い香りにしか反応できなくなるし、本物の味とか感じられなくなってしまうのでね。
合成香料の代わりに取り入れられるようになったのは、いいことだなぁと思います。同じ香りでも、植物性香料のアロマと、柔軟剤に使われているような合成香料では、人体への作用の仕方も異なります。

精油=植物の香り成分を濃縮して抽出したもの

アロマ(香り)という植物性香料は、どうやってできているのでしょうか。
その香り成分を、濃縮して抽出したのが精油なのです。

精油を作るためには、大量の植物が必要になります。高価な精油ほど、たくさんの材料が必要になりますが、例えばローズは、1滴の精油のために、50~100個の花が必要になるのです。ローズでなくとも、ラベンダーでも1kgの精油を抽出するために、約200kgのラベンダーが必要になるそうです。

こうして、大量の原材料が必要になるわけですが、需要拡大にともなって、懸念する現状があります。

精油供給のためのプランテーション農場化

プランテーションとは、以下のことを指します。

プランテーションplantation)とは、熱帯、亜熱帯地域の広大な農地に大量の資本を投入し、国際的に取引価値の高い単一作物を大量に栽培する(モノカルチャー)大規模農園またはその手法をさす。

Wikipediaより

人権や環境を配慮してのプランテーション農場を営んでいる場合もありますが(→例:生活の木の取り組み)、森林破壊につながって砂漠化を促したり、乱獲や違法伐採の問題もあるようです。
特に、絶滅危惧が懸念されている、ローズウッド、サンダルウッド、フランキンセンスは、貴重なものです。

ですので、購入されているときに、生態系にどんな配慮をしているのか、といった生産背景を知って、購入先を選びたいものです。

エシカルな精油の選択

香りにも合成香料と植物性香料があること、プランテーション農場化されていることからくる問題、絶滅危惧のレッドリストに載ってる精油があること、ご存知でしたか?

他にも、精油は、気候などの環境によって、同じ植物からとれる香りが変わるもの。それを香りを安定させるために合成のものを添加したり、高価なものを安価に提供したいからと材料を追加したりして販売しているところも少なくありません。

「雑貨」扱いで販売しており、成分が開示されていないものは、天然100%ではないと思っていいでしょう。

精油を選ぶときは、天然100%を選ぶのはもちろん、環境への配慮を考えると、ぜひオーガニック認証を取っているものを選んでいただけたらと思います。オーガニック認証を取るのはなかなか大変ですが、認証をとっているということは、生態系のルールを守っている証でもあります。ひとつひとつ、生産背景を特定していくのは大変というか、できない場合もあるので、オーガニック認証をひとつの目安にするといいかと思います。

海外でしか育たないものは、生産背景がより分からなかったりするので、日本でも育つものであれば、国産の精油というのがよりエシカルな選択です。特に、柑橘の精油は豊かです。間伐材を使用しているヒノキ、マツ、クロモジを始めとした精油も、とてもいい香りがします。こだわりのブレンドを出しているところもあります。

輸送コスト(CO2排出)のことを考えても、生産者さんを応援するという意味合いでも、国産の精油、という選択肢は応援したいなと思います。
海外のものでも、オーガニック認証を取っているもの、販売会社がどんな理念で売っているか、気にして購入してほしいなぁと思います。
そして、こだわって作られている精油は、ほぼ、ものすごくいい香りがします(個人の感想ですが)。

最後の一滴まで使う

精油が、どんな風に作られているか、を知ってしまうと、農薬を使っているものは悪。天然100%でなかったとがっかりされるかもしれません。酸化してしまって香りが変わってしまうこともあるかもしれません。

ですが、どんな精油であれ、植物の命をたくさん凝縮していることには変わりありません。

酸化してしまったな、というときには、ぜひキャンドルにするなど、最後の一滴まで使い切ってほしいなぁと思います。必要以上に買わない、ということもエシカルですよね。使用期限が近くなってきたら、ダメになる前にお友達とシェアする、も良いかなぁと思います。

購入や手作りで、もっと知りたいと思ったら

要望に応じて手作りコスメのレッスンを行ったり(オンラインも検討中)、材料を紹介・お譲りしたり、石油使っていないコスメの販売をしたりもしています。
何か知りたいことがあれば、私にサポートできるかもしれませんし、もっと専門的に学びたかったら先生におつなげします。
noteのコメントまたは、プロフィール欄のインスタアカウントからDMいただければと思います。

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