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「仕事を一切しない日」を意識して作る

仕事をしない日がない。四六時中、頭のどこかで仕事のことを考えている。
仕事が好きというよりも、仕事をしている自分が好きなのだと思う。仕事をして、自分以外の誰かの役に立っているー喜ばれたり、必要とされているー実感を得られることに喜びを感じるからだ。
同年代は結婚し、出産し、家族を増やし、親族とも交流し、family treeとその周辺の、家族のための交友関係を広げていく。その一切を選ばず(この選択を人によっては「選べず」「びびって」などと言われる。おっしゃる通りなので受け止めていますが、それなりに傷つきはします)、今の自分がここにいる。


昨夜忘年会に向かう車中、仕事好きすぎて日常それしかないんだよね〜でもここ数ヶ月こんな体調でちょっと大変なんだよね〜とぼやいたら、部下に「そうだとするなら、いま抱えてる不調って、絶対仕事のストレスからじゃないですか。仕事しない日、つくってくださいよ」と言われ(正論だ、いつもありがとう)、そうだよね〜と思って、そうすることにした。
いつですか?明日です。ダメなんです、先延ばしするとやらない性格で。


というわけで今日。図ったかのように、12月では考えられない暖かさと、澄み切った青空。iPhoneの通知をすべて切り、Slackは開かないことを心に決める。途中ちょっと揺れたけど、なんとか今この時間まで持っている。
いつもより丁寧にお化粧して、ちょっとだけおめかしして出かけた。好きな街でおいしいものをたくさん食べて、きれいな銀杏並木を散歩して、楽しみにしていたお芝居を観に行った。
まぶしい日差しに目を細めたり、気のおけない相手と他愛もないおしゃべりをしたり。ただ街を歩いているだけでちょっとした発見があったり、実は見たことのなかった景色に出くわしたり。
しみじみこういうのが、本来愛すべきことだ、と思った。仕事をする自分が完璧でいることに気持ちが向きすぎて、周りが見えなくなって、心のバランスを崩しかけていたことに気がついた。
一番好きな場所で深呼吸したら、いい香りがした。そういうことだ。わたしの、仕事以外の大切なものについて「だけ」気持ちを向ける日。たまにはこういう日、作らないといけないね。


今日はKAAT 神奈川芸術劇場で「ジャズ大名」公演初日。しっかり感想を書く記事にしようかと筆を進めていたのだけれど、何を書いてもネタバレになってしまいそうで自粛。原作・筒井康隆×演出・福原充則が生む、ダークな魑魅魍魎のスウィング。初日ならではの手探り感とスリルを存分に楽しみました。横浜は12/24まで、その後年明け兵庫、愛知、大阪と公演が続きます。ご興味ありましたらぜひ。大鶴佐助くんと和田充弘さんtb、めちゃくちゃよかったな!(推し)


本日の1曲は、和田さんの音が耳に残っているので、やっぱりボントロを聴きたい。言わずと知れたJ.J.の、”When the Saints Go Marching In(聖者の行進)”を。ソリッドなフレーズと甘い音色。わたしがはじめて吹けるようになった金管楽器はトロンボーンだったんです。そんな話は、また今度。


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