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余白、それは誤解されやすい屋号


「余白って、なんですか?」

名刺を交換するたびに聞かれる。「屋号です」と答えると、すごくなんというか…複雑な顔をされることが多い。どう解釈していいか悩まれているのだと思う。
「領収書の宛名はどうされますか?」と言われて「『余白』でお願いします」と返すと、宛名の欄には何も書かれないで帰ってくる。
最初に借りていたオフィスのポストに屋号を表示できると言われたので、「余白で」と伝えたら、まさかのポストに何も書かれない事態が発生した。
それ、余白やない。空白や。


個人事業主としての屋号、余白

良くも悪くも本名が珍しくて、特定の個人を識別されすぎてしまうことがある。Google検索されたときに名前とセットで社名が出ることももちろんあって、それはそれで間違いではないのだけれど、会社員としての自分とのハレーション・レピュテーションの発生は、会社のためにも回避したい。
なので、「副業」が「兼業」といえるぐらい軌道にのる可能性が見えたとき、ある程度自分の生活のウェイトを大きく占めるようになったとき、個人事業主としての屋号をつけることにした。
それほど悩まず決めたこの名前。コロナ禍に突入する前は海外の方向けの仕事も一定数発生していたので(今は全然ないのが悲しくはある)、あえて日本語で、日本語の美しさを感じられる言葉を選んだ。

たぶんこのワインに名前をつけた方も、「余白」という言葉の美しさを感じたんじゃないかな、と思う。


「それで、なぜ余白という名前なんですか」

わたしの個人事業主としての仕事は、あまり定型化されていない。でも、

  • わたしにできることがあれば、どんな小さなことでもやる

  • 依頼されていなくても、できることを思いついたらすぐ提案する

  • クライアントが自らできることは、引き取らずに背中を押す

というスタンスで仕事をしている(日々の仕事については「#余白のしごと」でXでつぶやいているので、よろしければご覧ください)。
何かを伝えるときに、情報量が多すぎると、伝わるものも伝わらなくなる。でも、伝えたい気持ちの強い本人の視点からは、そのことになかなか気づけなかったりする。客観的な視点をお伝えできる、わたしの出番だ。
クライアントがやりたいのにできていないことーここに生まれた余白を埋めること、クライアントがしなくてもいいのにしてしまっていることーあえて余白をつくることをしたい、という思いが、この名前には込められている。

これ、ちょっと対面で言うの恥ずかしいので(しかしとてもよく聞かれるので)、一度言語化してみようと思ってしてみました。書いてみたらそれはそれで恥ずかしくなったので、みなさんいろいろ察してください。おあとがよろしいようで。


本日の1曲は、賛美歌から。映画「天使にラブ・ソングを2」の影響もあり、日本でもよく聞かれるナンバーになりました。イーストロンドンの歌い手のカバーで。R&BやGospelへの惜しみない愛情が声に表れていて、素敵です。


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