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国がお金を発行できるのに、なぜ税金が必要なのか?


ふと、「国がお金を発行できるのに、なぜ税金が必要なのか?」という疑問が湧いたので考えてみたいと思っています。

私たちは、日常生活でさまざまな税金を支払っています。
消費税や所得税、住民税や固定資産税などです。
これらの税金は、国や地方自治体が私たちに提供する公共サービスや公共施設の費用として使われています。例えば、教育や医療、社会保障や防災、交通や文化などです。

しかし、国はお金を発行できる権限を持っています。
日本銀行が紙幣や硬貨を発行し、市中に流通させます。この流通するお金の総量をマネタリーベースと呼びます1
。マネタリーベースは、「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」+「日銀当座預金」で表されます

マネタリーベース=「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」+「日銀当座預金」

マネタリーベースは、経済活動や物価水準に影響を与えます。例えば、コロナ禍で政府が大規模な経済対策を実施した際には、マネタリーベースが急増しました3。これは、政府が借金(国債)を発行し、日本銀行がそれを買い取ることでお金が増えたからです。このように、国は必要に応じてお金を増やすことができます。


マネタリーベースの前年比増加率


2013年~ 異次元の金融緩和
2020年:コロナウイルス感染症の影響

では、国がお金を発行できるのに、なぜ税金を徴収するのでしょうか?税金にはどんな役割や意義があるのでしょうか?
ここでは、以下の3つの仮説を検討してみます。

仮説① 富の再分配

この仮説は、税金は所得格差を縮小することで社会的公正を実現するために必要だというものです。

日本は累進課税制度で成り立っています。
これは、所得の多い人ほど高い税率で税金を支払う制度です。
これにより、所得格差が大きくなることを防ぎます。
所得格差が大きくなると、貧困や不平等が増えて社会が不安定になります。そこで、国は所得の多い人から多く税金を徴収し、所得の少ない人に給付や補助を行うことで、所得格差を緩和しようとします。例えば、児童手当や高額療養費制度などがあります。


https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/19/backdata/01-01-08-09.html

たしかに金融緩和をしてマネタリーベースが増加したタイミングで当初所得ジニ係数が増加しているのがわかりますね。
ただ、再分配の影響でジニ係数が保たれているのがわかります。

ジニ係数とは、不平等の1つの指標みたいな感じです。

このように、税金は富の再分配の役割を果たしています。
税金によって、社会全体の福祉水準を向上させ、公平な機会や資源を提供することができます。

仮説② マネタリーベースの調整

この仮説は、税金はマネタリーベースを適切に調整することで経済の安定を保つために必要だというものです。

マネタリーベースは、経済活動や物価水準に影響を与えます。
しかし、マネタリーベースが過剰に増えると、インフレーション(物価の上昇)が起こります。
インフレーションが起こると、お金の価値が下がり、生活費が高くなります。また、マネタリーベースが過剰に減ると、デフレーション(物価の下落)が起こります。デフレーションが起こると、消費や投資が減り、経済成長が停滞します。

そこで、国は税金を徴収することでマネタリーベースを調整します。税金を徴収すると、市中からお金が引き抜かれるので、マネタリーベースが減ります。逆に、税金を減らすと、市中にお金が残るので、マネタリーベースが増えます。このように、国は税金を使ってマネタリーベースを適切な水準に保ち、経済の安定を図ろうとします。



ただし、マネタリーベースで日本円を増やしたので、相対的には価値が下落してドルの価格が高くなりました。

仮説③ 公共施設の運営

この仮説は、税金は公共施設の運営に必要な費用や民間企業との契約に必要な指標だというものです。

前提として、日本は資本主義国家であり、国の運営だけで公共施設などを運営しているわけではありません。
国は多くの公共事業やサービスを民間企業に発注しています。
例えば、道路や橋やダムなどの建設や維持管理や清掃などです。

これらの民間企業への発注や契約には、「お金」という統一された指標が必要です。
お金は国際的に通用する価値基準であり、民間企業もそれに従ってサービスや商品を提供します。
そこで、国はお金を発行する権限を持ちながらも、税金を徴収することでお金の需要と供給を調整し、お金の価値を維持します。
また、税金を徴収することで公共施設の運営に必要な費用を捻出します。

このように、税金は公共施設の運営の役割を果たしています。税金によって、民間企業との契約や協力がスムーズに行われることができます。

そんな感じでまとめてみました!

総括をしてみます。

  • 国内において税金は血液のような働きをするのかなと思いました。

  • 注力したいところには血流(税金)を増やして活性化させて

    • *ただし、血液と違って現金は増やすのが容易なので緊急的にふやしたり、景気を調整する時に便利になる

  • 抑制したいところには血流を減らして抑制する

  • ただし、血液が流れないと人間の臓器や細胞は死んでしまうので、全体にうまく回るように再分配などを行う

今度どうする?

私ができることとしては、、、

・このように余裕持って分析ができるように自分の生活を固める。
・税金の徴収に対して、受け入れて客観的に見ようとする
・マネタリーベースを投資に活かす方法を考える。

そんな感じで、少しでも人生を改善できるように頑張りたいと思います~~


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