りん蔵 | アリマイリン

有馬いりん、妄想クリエイター。日々が喧騒。しみじみとした無常観。そんな世界の中で生きて…

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有馬いりん、妄想クリエイター。日々が喧騒。しみじみとした無常観。そんな世界の中で生きている。環境が変わるなら自分も変わらなくては。

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最近の記事

【テルマエ展】入浴を愛する心は、時を超える

5月9日、古代ローマの「お風呂文化」を中心に紹介されていた展覧会【テルマエ展】に行ってきた。 この展覧会は、絵画・彫刻・考古資料といった100件以上の作品と映像や模型を通して、テルマエ(公共浴場)を愛した人々のくらしを身近に感じさせる展覧会だなと感じた。 『テルマエ展』公式サイト|お風呂でつながる古代ローマと日本 (exhibit.jp) 序章 - テルマエ 古代都市ローマと公共浴場 序章では「テルマエ」とな何なのかを解説していた。 紀元前1世紀後半から大規模な入浴施

    • 「アフロ民藝」、唖然

      5月6日、GWの最終日に森美術館で行われている展覧会「シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝」を鑑賞してきた。 アフロ民藝とは何か、この疑問はずっと私に付き纏っていた。今回の展示会はこのコンセプトをいろんな作品を見ることによって理解しようと思う。 検索したところ、以下のような説明が出てきた。 「アフロ民藝」とは? 広い空間の中にぽつんと佇む仏像みたいな作品。確かに日本芸術のような静謐さとアフリカ芸術のような素朴さや野生みを感じる。 民藝らしい作品もあるが、一部の作品はインス

      • 【映画独話】オッペンハイマー

        素晴らしい。見終わった後、「良かった」という言葉しか思い浮かばなかった。何もない「良かった」ではなく、様々な要素が渦巻いてどこから言い出せばよいかわからない時に出る「良かった」である。脳内で何度も好きなシーンを思い描いた。能動的ではなく、受動的に反芻させられる。私はシャワーに入りながらずっと頭の中で追体験していた。 今回の作品はノンフィクションだからダンケルクの時と同じような客観的な撮り方かなと考えていたが、かなりオッペンハイマーの人間性とドラマを主観的に描いていた。 原

        • 【佐川美術館】水紋の陰影の美しさに酔いしれる

          佐川美術館の建築と空間の魅力を簡単にレポートにまとめる。 はじめに、佐川美術館の外観は控えめながらも洗練された佇まいで、木材を多用した温かみのある造りが印象的だ。中庭に張り出した軒下は水面に映り込み、柔らかな陰影を生み出している。こうした水との呼応は、建物全体に潤いとゆらぎを与えていると感じる。 館内では、中庭の水景が室内にまで連続している。ゆったりと流れる水面に、建物の構造物が映り込むさまは、まるで浮遊する幻想的な世界を見るようだ。自然の陰影や光の反射がもたらす謎めいた

        【テルマエ展】入浴を愛する心は、時を超える

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        • 琳とする蔵~キラリと光るその一瞬を~
          90本
        • 英語ペラッペラになりたい。
          4本
        • 絵蔵/EKURA
          1本
        • プログラミング呟き
          4本
        • Unknown World
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        • インスタ運用@lin_lin_foody
          4本

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          京都でのほうろく灸体験

          2024年4月13日に「せんねん灸」で「ほうろく灸」体験してきた。ちなみに体験は無料。事前に予約した方が無難だ。 お灸とは、もぐさを燃やし、熱でツボと呼ばれる皮膚上のポイントを刺激することにより、病気の症状や身体の不調を緩和する東洋医学の治療法である。 布団や座布団を敷いた部屋でリラックスした雰囲気の中、スタッフの指導を受けながら体験を行った。 「もぐさ」の原料となる「よもぎ」は、キク科の多年草で本州、四国、九州の山野路傍に自生している。漢方薬では「芎帰膠女湯(きゅうき

          京都でのほうろく灸体験

          【フランス旅行 Day4】ようやくフレンチにありつける。

          黄色いポスト。フランスではこれが主流らしい!? パサージュ巡り。フランス版アーケード式商店街。 天井にいろんなものがぶら下がっている。ちょっとワクワク。 不思議なお店。ディープな専門店ばかりで好き。急に現れるパサージュ。 前日から入念にリサーチをしていたお店、"Bouillon Chartier Grands Boulevards"へ向かう。決めては20,385 件のクチコミで4.0という高評価。さらにリーズナブル。これは嬉しい。 11:30 開店前から長蛇の列。か

          【フランス旅行 Day4】ようやくフレンチにありつける。

          【フランス旅行 Day3】オルセー美術館は構造美。

          朝ごはん、エスプレッソとクロワッサンとバゲット☕️🥐🥖 おしゃれな雑貨屋さん。まさかの灰皿を買う。(父用) Fragonard の美術館。 香水の作り方や昔の人が使っていた小瓶、道具が展示されていた〜 香水は旅の時で持って行くほど大事。 こういう小さな小瓶、キーホルダーとして持っておきたい。 パッケージデザインに惹かれて。 これで40€だから香水の中ではリーズナブル。 タツノオトシゴ?龍?みたいな謎の生物が好き過ぎる。 オルセー美術館前の勝負飯!? 壁一面、抹

          【フランス旅行 Day3】オルセー美術館は構造美。

          【フランス旅行 Day2】ルーブル美術館はセレンディピティだ。

          2024/2/12 2日目はルーブル美術館を鑑賞。調べてみたらホテルからルーブル美術館まで徒歩5分という驚きの近さ。そこでヌフ橋を渡って、右岸へ渡る。 だがルーブル美術館内に飲食店は限られているという事前情報により朝ごはんはちゃんと食べようと考えた。そこで、美味しいバゲットを求め、ポン・ヌフ通りを闊歩する。 よくみたら、さば紋のような模様がある。いかにも動植物など有機的なモチーフや自由曲線の組み合わせを用いたアールヌーヴォーらしさが出ている。 "Boulangerie

          【フランス旅行 Day2】ルーブル美術館はセレンディピティだ。

          【フランス旅行 Day1】カルチエラタンを彷徨く。

          バゲット大賞で金賞を取ったお店で朝ごはん。 今回の旅行の醍醐味はなんといってもバゲットである。ひたすらバゲットを食べるのだ。 ベーカリーのガラスには大賞をとったマークが貼られている。他にもキッシュやクロワッサンなど部門がかなり細分化されている。 ホシムクドリさんに目をつけられる。 シテ島散歩中、フラワーマーケットに遭遇。 コラージュみたいな雑多感、だけど調和。 ゴミ箱かと思ったら、古本だった。 セーヌ川の色も街並みと足並み揃えている。 建物、重力に負けそう。お

          【フランス旅行 Day1】カルチエラタンを彷徨く。

          【展覧会感想】シナジー、創造と生成のあいだ

          タイトルにある「創造と生成」はそれぞれ「アナログ」「デジタル」を指している。 企画を担当した森山朋絵(東京都現代美術館 学芸員)はこう語る。「アナログとデジタルは二項対立のように言われがちだが、その在り方を見直していきたい。そのあいだ生まれるシナジーや相乗効果に注目することで、人々の感覚を拡張していくきっかけになるのではないか」。 アーティストの荒井美波(1990〜)は、スマートフォンやPCなどの普及に伴い起きた「文字を書く」という行為の変化に着目、直筆文字ならではの時間軸

          【展覧会感想】シナジー、創造と生成のあいだ

          歩く、赴く、移動する

          2月25日、東京都現代美術館 MOTコレクションの「歩く、赴く、移動する 1923→2020 特集展示 横尾忠則―水のように 生誕100年 サム・フランシス」を見てきた。 東京都現代美術館では、戦後美術を中心に、近代から現代にいたる約5700点の作品を収蔵しているとのこと。 今回、この展示会に興味持った理由は、率直にいうと、「サム・フランシス」が好きだからだ。この展示会のポスターに惹かれたというより、その中の一部のアーティストの作品が見たい気持ちが強い。野外フェスのよ

          歩く、赴く、移動する

          フランス旅行1日目

          午前5時30分に目覚ましに叩き起こされ、30分で颯爽と朝の支度にかかる。 6時過ぎ、車で羽田空港に向かう。7時ぐらいに羽田空港に到着。だが2024年の2月10日は旧正月の初日かつ3連休の初日でもある。空港は人でてんこ盛り。保安検査まで長蛇の列。出発時刻、2時間前に着いたがなんやわんやでボーディング時刻ギリギリになってしまった。 エールフランスでは預け荷物は課金なのだが、飛行機の荷物棚が一杯一杯とのことで、ラッキーなことに無料で預けることができた。 やっぱ荷物が減るって楽だ〜

          鰭展

          森美術館へ向かう道すがら、ばったり発見した小さな展示「読む水族館 鰭展」。東京六本木の本屋「文喫」と札幌の水族館「AOAO SAPPORO」がコラボレーションした企画展だそうだ。 私は魚が好きだ。水族館に行くと、色とりどりの魚たちが水槽の中で泳ぐ姿に見とれてしまう。魚は見た目だけでなく、生き方や習性も多種多様で、その奥深さに惹かれるのだ。 そんな私にとって、六本木の本屋「文喫」で開催されている企画展「鰭展 読む水族館」は、まさに天国のような場所だった。この展示は、魚の鰭(

          私たちのエコロジー展

          六本木ヒルズ森美術館で開催されている「私たちのエコロジー」展。気候変動や環境問題など私たち人間が抱えている様々な課題を現代アートで問いかける展覧会となっている。 展覧会は、「全ては繋がっている」「土に還る」「大いなる加速」「未来は私たちの中にある」の4章で構成されている。 本展の特徴は、環境に配慮したアプローチだろう。輸送コストを減らすため、34人のアーティストに国内で作品を制作させ、新作が展示スペースの半分以上を占める。会場設営では、以前の展覧会で使用されたものを再利用

          私たちのエコロジー展

          【蜷川実花展】その一閃の中に

          Eternity in the moment 一瞬の中に存在する無限。展覧会を見た後、どことなくその感覚がわかったような気がした。 動画をさまざまなメディアを用いて見せている。特徴的な点はその多重性だ。 一つの時間軸ではなく、複数の時間軸を繋ぎ合わせている。音楽と同期するパッチワークのようだ。音楽に合わせて動画や構図を切り替える。 さらに、内容のみならず、情動も伝える。淡い、鮮明、逆光、フレアなど光の微かな違いを動画に落とし込んでいる。 会場は虎ノ門ヒルズ tokyon

          【蜷川実花展】その一閃の中に

          2023年→2024年

          明けましておめでとうございます!年末は紅白を見ながら、日本酒「鍋島」をゆっくり嗜みました。その後、ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーを見て、年を越しました。なんとアマプラにあったことにびっくり。朝起きて早速シャインマスカットとさつまいもをパクリ。1日でシャインマスカット1房を食べ終わってしまった…。 2023年を振り返って 2023年の漢字は変幻自在、変化、変身の【変】。元々【気】だったが、あまり自分の覇気を変えることはできなかったな…。 思い返せば、1月には論文提