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《コラム》事実を明らかにすることの大切さ

「きもちのせいり」フローチャートにおいて、感情を減らしたあと

「自分定義」「地球定義」を見つける、自分定義を地球定義に寄せる(地球定義にチューニングする)

というステップがあります。今日はそのステップについて解説します。


・自分定義を見つける

自分定義を見つけるというのは、自分の本当のきもち、自分の信念、自分が思っていることについて、①どんなことが起きて、②どんな感情なのかをよくよく確認し、しっくりくる言葉で書き出すということです。

建前や感情的なその場限りの言い分ではなく「本当はどんなきもちだったのか」「自分の言い分(=自分定義)」を明らかにします。

そうしてみると、何か悩みがある時、それは起きたことそのものではなく、
自分の気持ち、つまり考え方や感情の問題で解決に辿り着けないケースが多いことに気づかれると思います。

ごく一例を挙げますと、

自分が悪いし、謝れば解決するとわかっているが、どう謝ったらいいかわからない
相手がこう思っているに違いない、だから腹が立つ
わかるけどあんな言い方はひどい
相手はこうすべきなのに(と自分は思っている)やってくれない

というような感じです。

・地球定義を見つける

次のステップは、「地球定義を見つける」です。

「見つかった自分定義って本当なのか」ということを調べるんですね。

「事実」はどうなのか。

自分はこう思う、ではなく
わが家ではこうだった、でもなく
うちの地域、学校、会社、我が国でもなく

地球レベルで普遍の事実ですかね?

ということです。

とはいえ、どんなに広く考えたとしても国レベルまでしか調査不可能だったりするかもしれませんが、
できるだけ広い視野でそれは本当か?と調べていく方が、
よりリバウンドが少ない(問題や悩みが再発しにくい)と言えます。

例を挙げますと

今まで学校などでも人間関係に苦労したことがなかったのに、社会人になり、上司に嫌われたのをきっかけにうまくいかなくなった、

といった場合、対症療法的なアクションが、一般的には良いと考えられると思うのです。

つまり、
先輩や上司の言う通りにしてみる、
会社の風土を一回受け入れてやってみる、

ということですが、これは特に新入社員さんでしたら重要な心がけだと思います。

でも、そのように努力しても長期にわたってうまくいかない場合、

自分定義を疑うのはもちろんのこと、
もしかしたら会社定義が社長さんの自分定義になっているかもしれない、
上司の指示が上司の自分定義かもしれない、

と言う可能性も、双方平等に可能性があるという知識は持っていると良いと思います。

その視点が、地球定義を探す助けになるからです。

「本当はどうなのか?」
「会社の目的のために自分の部署は、自分は、どう働くべきか?」
「会社とは?」
「社員とは?」

と、一つ一つ地球定義を確認していきましょう。それを前提に起きていることを考えていくと、悩むことがどんどん少なくなっていきます。

・事実を明らかにすることの大切さ

上記ステップは最初はちょっと難しいかもしれませんが、
慣れていくと上達していきますので安心してください。
まずは経験を積んでいくことが大事です。

そして上達していくと、問題が起きて感情が揺れたり悩んだりするときに、自分定義を紐解いていくと、自分の言い分がいつも似たようなことだと言うことに気づかれると思います。それについて

「どうして自分はそう思うのか?」

を丁寧に紐解いていった先に、

自身が一番最初に所属した共同体、多くは家族の兄姉、両親との関係に根っこがあるかもしれません。

どうしても一番最初の人生経験である家族の間で起きたエピソードは、幼い自分なりに「こういうものだ!」「こうあるべきだ!」と考えた自分定義なので、根深い信念になっているケースが多いのです。

それを、パートナーや学校、会社に適用して生活している、ということです。

また躾においても、親は子を思って言い聞かせたり言いつけをしたりするのですが、 それが地球定義とは限りません。

親の自分定義で、地球定義と大きくズレる内容だったりすることも多々あるはずですね。

ですので、子は、大人になったらそれを守ることに一回立ち止まり、
「それは本当か?」と、
客観的に、科学的に確かめていくことが大事だと思います。

人生がうまくいかない時には真っ先にこういった、無条件で大切にしている信条を、疑った方がいいと思います。

・【大事】コツについて

さて、最後に大事なコツをお伝えします。

それは

「フローチャート通りに取り組むこと」

です。

つまり、何をおいても「感情減らし」をすることが大事なのです。

最初にすることはもちろんのこと、これら事実を明らかにすることで定義を紐解いていく過程で感情が揺れたらすぐに感情を減らすことが肝要です。

揺れた感情を放置したままでは、質の高い「きもちのせいり」にはなりません。

その点を注意して、早速取り組んでみてくださいね!

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