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~これを知れば肩関節の介入が変わる!~ 棘下筋を見るPoint!可動域制限を改善するために重要なこと…

肩関節にもアウターマッスルとインナーマッスルが存在します。インナーマッスルはアウターマッスルよりも早期に活動し、関節運動が生じる前に、関節を安定化させる役割があります。


肩関節でいうインナーマッスルは棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋(腱板筋群)の4つになります。もし、これら腱板筋群の機能低下が生じると、関節が不安定な状態で運動が生じたり、腱板筋群の機能を補うためにアウターマッスルの過活動を引き起こす可能性があります。


腱板筋群の機能低下による、肩関節の不安定性や三角筋や大胸筋などのアウターマッスルの過活動が継続的に起こると、肩関節へのストレスが増大し、可動域制限や疼痛を引き起こす可能性があります。


今回の記事は、腱板筋群の中で筋断面積が大きく、外旋筋としての役割が大きい、棘下筋を中心に記載します。棘下筋の短縮や拘縮、損傷が生じるとどのような現象が生じるのかを考え、私が臨床で実施している評価-介入方法をお伝えしていきたいと思います!


1.棘下筋の機能解剖

棘下筋は棘下窩から起始し、大結節に付着しています。また、棘下筋は肩関節後方関節包にも付着しています。後方関節包への付着は肩関節の静的な安定化に関与するほか、関節内インピンジメントを予防する役割があると考えています。


棘下筋は大結節のMiddle facetに付着すると考えられていましたが、棘上筋を覆うように付着していると最近では考えらえています。私はこの付着形態があることで、棘上筋の機能低下が生じても、棘下筋が棘上筋の機能を補えるのではないかと考えています。


続いて、棘下筋の構造について考えていきたいと思います。棘下筋は”横走線維と斜走線維”に分けられます。それぞれの線維の作用は異なると考えられています。


基本的に棘下筋は関節窩よりも後方を走行するため、肩関節外旋の作用は横走線維も斜走線維も一緒になります。関節窩で上下に分けて考えると、横走線維は外転、斜走線維は内転作用があります。しかし、内外転の作用は肩関節角度によって異なる可能性があります。

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