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旅先は逃げない?

JR西日本の列車内には「ドラえもん」とコラボした感染予防啓発の中吊りなどがあり、アニメーションによるものが、環状線や新快速、駅構内などの「WESTビジョン」というデジタルサイネージで放映されている。
そのうちの1コマである

旅行先は逃げません。
混んでいたらあとからゆっくり。

というフレーズについてキツい言葉で言及するツイートがあって気になった。
見るからに、「密」を避けての観光を呼びかけるものと旅行を控えてほしいことを呼びかけていると見て取れる。ツイートの言葉ははっきり言って汚いが、納得できないことはない。

これが作られてから1年以上JR西日本エリア各地に掲出されている。去年はしっくり来たこのワードも、こないだの「北びわこ号運行終了」とリンクして相反するようなことになったと僕は思う。

1年前は、「ステイホーム」することが絶対だったし、それが良いとされてきた。しかしそれから、「Go To〇〇」で観光が少し容認されたり、結局、テレワークなどせずに鮨詰めの電車で通勤通学している。それに、食事の場、とりわけ複数人が感染の温床だってこともわかってきた。だから、宣言出てもどっかに行ってしまうわけだ。その点は僕や我が家族も同様。

しかし、いくら「旅行すな!」「都道府県境またぐな!」言われても、さっきの北びわこ号もそうだし、今年のバースデーに大阪をぶらぶらしてたら、個人的にお気に入りだった「かねふくめんたいパーク大阪ATC」も閉店してしまったし、京都タワーの大浴場も営業終了するという報道があったばかりだし、ライブハウスも危うい事態だ。他にも行き渋っていたところがコロナ禍で無くなる事態になっている。

変異株の威力はテレビを毎日見ているから分かっているし、そのためにマスクは欠かせないし、夜遅くまで出歩くようなこともしない。それでも、出口の見えないトンネルで悲鳴を上げているところは数多ある。元々苦しかったところは感染対策のコストがかさんで尚更だ。
手洗い、消毒、マスクは新型インフルエンザ流行時も積極的にやっていたことだし、大昔から科学的根拠が根付いている。それだけやっても移動はダメなのか。

経済を止めても、「雀の涙」ほどしか補償されない日本。このあとも、ドミノの如くバタバタ倒れるお気に入りのモノ、コト、場所は今後も続出することだろう。だからと言って、「行きたいとこに行け!」なんて、遠回しに言うことにもなってしまいそうだが、そこは個々人の判断であるし、行くとなったら基本的な感染対策は絶対。また、クラウドファンディングで支援する、通販で物販、グッズ買って支援するなんて手もある。やれそうなところからお気に入りを助けるのが良いと思うし、近隣だったら、万全の対策して行ってみるのもありだと思う。

「旅先は逃げない。けれども、お気に入りは消えてしまう。」

「旅先は逃げない」という言葉は否定するまでも無いし、あんな風に想像できることは難しい。キャッチフレーズってそういうもんだから。
今のはちょっと余談かもしれないが、消えてしまう前に、何かしら支援やアクションを起こさないと後悔してしまうし、やり場のない悲しさに襲われる。実際、北びわこ号の終焉でそう思った僕だから。そうならないためにも、できることからお気に入りを助けたりしていけるのではないか。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。