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can do

can doと言うのと、けんどうと言うのと音が似てませんか。

10歳児が剣道を習っている。
入学した時からだから、もうまる4年になる。

体を動かすことに関して不器用な子で、
なわとびをただ普通に跳ぶのにも時間がかかったし、ボールの投げ方もいまだに放物線を描くことはなく地面に叩きつけているように見えるし、走るのもめっぽう遅い。
運動が苦手(きらいではない)なわたしから見ても、笑いが込み上げてくる動作で、そのへんてこかげんもまた愛らしい笑

剣道ももちろん上手でもないし、
強くもないし、そして上達したいとか勝ちたいとかそういう欲もなく、いつも静かに練習に行く。
さういふものにわたしはなりたい、みたいな文になってしまった。


オットは幼稚園の頃から大学生まで剣道をしていたそうだ。
卒業から20年経ってから再開して、仕事が休みの時は娘と一緒に稽古に参加している。
彼は中学生の頃は地区の四天王だったようだし、日本武道館での試合にも参加したことがあるそうだ。
そんな彼から見たら、彼女のそれは剣道にもなっていないような次元なんだろうと思うけれど、本人がきらいにならないようには配慮して教えようとしているのが分かる。

わたしは剣道のこともなにもわからない。
ただ大人の剣道の試合はとってもかっこいいし、
形の披露に至っては観ているこちらも緊張するほど息をのむ清々しさだ。
YouTubeで「日本剣道形」などで検索して、ぜひ一度ご覧いただきたい。

小さなこどもたちの試合は、まだ竹刀をガチャガチャと合わせてむやみに打っていく場面が多いけれど、
単純に痛いだろうし、ちっちゃな身体にあんな重たいモノを身に付けて2分も動き続けて苦しいだろうし、それをしているだけで、大変だ。
練習だって、寒い日も暑い日も大変だ。

彼女にいたっては
上手くも強くもなく、欲もないのに、
練習を休みたいとか今日は行きたくないとか
言ったことは一度もない。
試合や昇級審査会ではやっぱり緊張するだろうし、怖いと思うこともあると思う。
それでも弱音は聞いたことがない。
審査会で不合格だった時には泣いていたけれど、その後もまた淡々とやっている。
そして今日の審査会では二級に合格。
五年生になったら一級に挑戦できる。

上手くも強くもなく、欲もない(ように見える)けれど
休まずいやがらずに続けているのも
ある意味では大事な側面なのかもしれない。

You can do it.
ゆーきゃんけんどぅ。