ミス・マープルシリーズ読書記録　長編・4作目『予告殺人』です。
この小説は、クリスティ氏作品の中でもかなり高く評価されている人気作で
クリスティ氏ご自身も気に入っていて、自選十作にも挙げられていたのだとか。
個人的には、田村隆一氏翻訳という点も嬉しいところです♪
現在は、別の方が翻訳された新訳も発表されているはずなので
是非いつか、読み比べてみたいですね。

「殺人お知らせ申し上げます…」という衝撃的な予告が新聞の広告欄に掲載され
実際に、その場所その時間に殺人が起きます。
このような非現実的で奇想天外な事件が、のどかな田舎の村チッピング・クレグホーンで発生してしまうというミスマッチな展開が、とても興味深いですね。

ミス・マープルは、たまたまこの事件の被害者と面識があり、何故だか何となく事件解決に一役かうことになっていきます。
ポアロ氏のように私立探偵として開業している訳でもないのに、いつの間にか自然に溶け込むように事件と関わり解決に導いてしまうなんて
ミス・マープルって、本当に凄い女性ですよね！

＊

作中に、メイドのミッチーが作る"デリシャス・デス"という名のお菓子が登場します🧁　
この"デリシャス・デス" の日本語訳として
田村隆一氏は「甘美なる死」という言葉を当て嵌めておられます。

とても、素晴らしい訳だと思いませんか？
これが、普通に「美味しい死」だったら…
今ひとつ響きとして美しく感じないし。
イメージ変わっちゃいますよね。

"デリシャス・デス" を「甘美なる死」と訳してくださった田村隆一氏の才能に、感激してしまいます✨🥮🧁

クリスティ氏による献辞には
【「甘美なる死」を初めてご馳走してくださった
ラルフ及びアン・ニューマンにささぐ】
と、あります。

「甘美なる死」という名の極上のケーキ、食べてみたいものです😋

☆

本日の編み物作品は、ルージュノワールの衣装を身に付けた2人のキューピーちゃんです。

何故この2人組キューピーちゃんにしたかというと、ですね。

『予告殺人』の中に、レティシィアとシャーロットという姉妹
そして、ピップとエンマという二卵性双生児が
登場するからなのです🍒

『予告殺人』にふさわしい編み物作品として
(何を作ろうか⁉︎)と、かなり悩んだのですが…
結局、この姉妹・双子っぽいキューピーちゃん達に決めました♪

40番レース糸　8号レース針を使用して編んでいます。
ドレスの下部分は、ひらひらさせたかったので
サテンとチュールの生地を縫い付けました。

ドレスの色にルージュノワール【赤と黒】を選んだのは、
何となく「甘美なる死」という響きに似合うかな、と思ったので。

もう、すべてを何となくな雰囲気で決めてしまうのが
私、Knit優香なのであります(^◇^;)💦