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【保護者向け】中学受験とは何か?中学受験のメリット・デメリット



・はじめに

「うちの子も中学受験をさせて方がいいのか?」と悩まれている保護者の方も多いのではないでしょうか?

少子化が進む現在においても,中学受験者数は年々増加しており,2022年の首都圏中学入試の「私立・国立中学校の受験者総数」は,前年より1.500名増加の「52,600名(前年比102.9%)」,受験率は「17.86%」となっており,受験者数は9年連続で増加しています。

(首都圏模試センター)

この記事では、中学受験の基本〜攻略法,塾選びのコツまで全て公開します!!


・中学受験とは何か?

中学受験とは、私立中や国公立の中高一貫校に入学するための入学試験のことを言います。
一昔前までは、中学教育までは義務教育のため、地元の中学へ進学する場合がほどんどでした。しかしながら、近年では、教育にお金をかけるご家庭が増えており、中学入試を通して進学すされるお子さんは少なくありません。

事実、この記事を書いている筆者も母子家庭でありながら中学受験を経験した身でもあります。

中学受験を選択される理由はご家庭によって様々ですが、多くの場合以下の3つに当てはまるのではないかと思います。

・高校受験よりも中学受験の方が楽だから
・よりハイレベルな環境に身を置き、大学進学、就職活動で有利になってほしい
・地元の中学が荒れている/環境が合わない

他にも仲のいい友達が受験をするからといった理由の場合もあるでしょう。


・中学受験のメリット

先述の中学受験を選択する理由はメリットに直結している場合が多いです。

まず、「高校受験よりも中学受験をした方が楽」といった考え方には大きな落とし穴があります。
それは、確かに高校受験がないという点で少しは楽になると言えるかもしれませんが、中学受験のレベルは非常に高く、単純に高校受験と比較できるものではありません

というのも例えば偏差値で考えてみましょう。偏差値というのは全体の母数に応じて計算されます。
中学受験は小学生全員が受験するわけではないので、母数は「中学受験をする人」となります。一方で高校受験はほぼずべての中学生が母数になるため、中学受験の方が偏差値は低く出ることが多いです。

例えば、こちらの学校の場合、中学受験で入学するコースと、高校受験で入学するコースがあります。

中学の偏差値指標
高校の偏差値指標

中学受験で入学するコースの最高偏差値は46、高校受験で入学する偏差値は66と出ています。

このように、中学受験と高校受験では偏差値1つとっても考え方が違います。

少し話が脱線しましたが、次のメリットについて説明します。

こちらも先述の「よりハイレベルな環境に身を置き、大学進学、就職活動で有利になってほしい」に関しては、かなり賢明な判断だと言えるでしょう。

というのも中学入試を通して、ある一定の基準を満たした仲間が入学し同じ教室の中で学習を進めていきます。公立中学とは違い、周りのレベルが高くなることで「当たり前のレベル」が上がるのは明らかです。

これは入学後の授業の進め方にも関連し、中高一貫校の場合、中学・高校内容を高校1年または高校2年には学習を終えていることがほとんどです。これは大学入試においてかなり有利に働きます。大学入試で有利になればもちろんその先の就職活動においても大きなメリットになる可能性は高くなります。

そして3つ目、「地元の中学が荒れている/環境が合わない」に関しては、受験というステップはあるものの、公立中学に比べ環境が良くなることはほとんどです。(お金がかかっているため)ですので、上記のような悩みがある場合中学受験をすることはメリットとして考えて良いでしょう。


・中学受験のデメリット

中学受験をするデメリットは時間とお金、この2つしかないといっても過言ではありません。
中学受験は塾に通わず合格することはほぼ不可能です。また、中学受験向け集団塾の授業料は非常に高いことが多く、夏期講習や冬期講習などの講習なども含めるとかなりの金額がかかります。1年間でかかる費用の相場は4-5年生で50~70万円程度、6年生は90~120万円程度となっています。

また入学後も公立中学とは違い学費が年間120万程度かかるとされています。高校も私立の場合、塾3年間、中高6年間で少なくとも1000万円以上はかかる計算となります。

また、通常中学受験をする場合小学4年生ごろから塾に通うのが平均のため、多くの時間を勉強に費やすこととなります。(学年が上がるにつれ、入塾できなくなる塾も多い)

しかしながら、大阪府などでは私立高校の無償化等の制度も整備されており、本来高校の学費だった分をそのまま、私立中学の費用にすると考えることで中学受験へのハードルも下がるのではないでしょうか。


・最後に

今回は中学受験のメリット・デメリットについて解説してきました。
いかがだったでしょうか?
筆者は中学受験経験者として、金銭的に余裕があるのであれば中学受験はするべきだと考えています。
ご家庭により様々な教育方針があるとは思いますが、この際にぜひ中学受験について家族で考えるきっかけになれば幸いです。

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山﨑健太郎(ヤマケン)

中学受験を経験し、中高一貫校に進学するも勉強に苦しむ。高校2年の英語の偏差値は43、中学レベルの英語からやり直し、関西学院大学文学部文学言語学科英米文学英語学専修に進学。大学では英語学を専攻し、英文法、英語史などを学ぶ。大学に通う傍ら、大手予備校、大手個別指導塾、家庭教師などを歴任。集団塾では最年少で英語科主任を任される。大学2年時にYouTubeチャンネル『YamaKen English School』を開設。「わかりやすい」「英語の世界が変わった」など受講生・視聴者から絶賛の声が多数。英語が苦手だったからこそ分かる視点の授業が人気を表す。TOEIC965点。現在も本業の傍ら、塾での指導を続けつつ、YouTubeチャンネル「ヤマケンスクール」の運営を行なっている。


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