北京

北京の空気は・・・

先週の北京は、日中が4,5度、夜もマイナス2,3度と、この時期にしては比較的暖かでした。なによりも空気が澄んでいて、遠くの山脈まで望見できました。もっともPM2.5の値はかなり高かったですが。

ちょっと今までの北京と雰囲気が違う。なんとなく静かというか大人しいというか。金曜日夜のレストランはかなり閑散とした感じで、2,3年前までのバブル感はありませんでしたね。

道路の渋滞もーもちろん東京とは比較にならない混雑ぶりではありますがーひと頃に比べるとずっと緩和されていました。

米中摩擦が深刻化する中で、やはりじわじわとその負の影響が出てきたのでしょうか。関税合戦は一息ついたか、の感じもしますが、中国の関係者は相当深刻に米国問題をとらえていました。

統計の修正などもありますが、景気減速感は否めません。来年すぐにグーっと上昇というわけにもいかないでしょう。なにせ世界第二位の経済大国、しかも製造業はかなり成熟して、かつ生産コストが上がっています。債務問題も取りざたされていますし、なんといっても対米関係が気になるところ。

それでも、中国は日本やアメリカとは全く国の形が違います。一党独裁の共産党がいわばオールマイティ。取り付け騒ぎのような事態は、党が抑え込むことすら可能です。パニックや激変に蓋をすることが可能なシステムです。これを是とみるか否とみるかが、実は米中摩擦の根底にあると思います。

人為的に国家経済を制御できるシステムは素晴らしいではないか、これを世界各国にも均霑させるべきだ、と考えるか、そんな不透明で市場原理に反する仕組みはナンセンスであり、それを広めようなど、覇権主義そのものだ、とみるか。

令和年間は、いよいよ米中関係から目が離せなくなりますね。

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