聖女ジャンヌが掲げてし

ショックです。つい数週間前に通りかかったノートルダム大聖堂。キャプションのように、工事の足場に囲まれていたので、事故なんかなければいいなあ、と思いつつも、よもやこんな大火に見舞われるとは。本当に残念で悲しい出来事です。私はもちろんフランス人ではないし、キリスト教徒でもないのですが、世界的な文化が毀損されることに言い難い苦痛を感じています。

ノートルダム寺院のなかには、英仏百年戦争のヒロイン、ジャンヌダルクの凛とした清楚な白像があります。国内がまとまらず劣勢だったフランスを、このオルレアンの敬虔なカトリックの少女が一つにまとめ、英国勢を駆逐する原動力になった、と伝えられています。

でも不思議なことが。これだけの救国の人物(異端裁判で有罪となり、残虐な刑死をした)が、その後300年以上、ほとんど歴史に現れていないそうなのです。再登場させたのはナポレオンだそうです。恐らく、フランス革命後、同国が周囲と戦いつつ版図を広げる過程で、ナポレオンがジャンヌの故事を活用したのでしょうね。

日本のあるカトリック系に学校の校歌に「聖女ジャンヌが掲げてし、至誠の旗に正義の剣」とあります。

欧州は、古代も中世も近世も決してこの校歌が目指しているような社会ではなかった。むしろ、分裂と格差と戦争に明け暮れてきました。

これを解決しようという思いが欧州共同体に結実したはず。

改めて、ヨーロッパ史を勉強したいし、欧州の方々もEUの理念を今一度振り返ってみたらいかがでしょうか。

もっとも、ジャンヌダルクと言った途端、別の宗教の方々から強い反発を呼んでしまうかもしれない。そこが、多民族、多文化の難しさですね。

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