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「め組」のひと。

わたしが、ここ2年くらいハマっている人たち。
それは「め組」という、火消でもなく、夏を連れてきたいなせなひとでもなく、5人組のバンドである。


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2017年7月頃、録画をしていた音楽番組をなにかの片手間に観ていて、軽快な音楽で、楽しそうに演奏する姿が素敵だな~と思ったバンドがいた。

後日、ふとその音を思い出したが、バンド名も曲名も見ておらず、ましてやどの音楽番組だったかも思い出せず、MVが屋上で撮影している映像だったことだけを頼りに「屋上 MV バンド」なんて調べてみたが見つかるはずもなかった。
有力な手がかりがないので尚更だったと思うが、こんなに気になって調べたのは初めてで、またどこかで見つけられればいいが、見られなかったら...と悔しさでいっぱいだった。



しかし、その悔しさも忘れかけていた8月頃。また録画していた音楽番組を観ると(録画溜めがち)、なんとその音楽が!!!
テレビ東京の「JAPAN COUNTDOWN」という番組だった。
バンド名は「め組」、曲名は「お化けだぞっておどかして」、2017年7月のオープニング担当だったようだ。



改めてYoutubeでPVをまじまじと見て、ピアノの音がとっても軽快で、くしゃくしゃに笑いながら演奏するメンバーの姿に、歌詞に、やっぱりなぜかとても惹きつけられた。好きな人と「どうでもいい話題になんとなく分かり合える瞬間が好き」だよね?
生でライブを見てみたいと思った、絶対に。

調べると、一番近い日程では2017年9月に東京・新代田FEVERというライブハウスで3マンをすることがわかった。すぐに、すぐにチケットを取った。



ライブ当日、そこで初めて生で、め組を観た。前から2列目。ライブハウスでこんなに前でバンドを見たのが初めてで、とてもドキドキした。

他の2バンド(グッバイフジヤマ、ウソツキ)のライブももちろん良かったけれど、トリだっため組に、完全にやられてしまった。とくにボーカルの菅原達也に、いい意味で心をやられてしまった。歌詞も、曲も、歌い方も、声も、表情も、演奏も、なにもかもが素敵で衝撃的で心奪われた瞬間だった。なんで彼はあんなに心ゆさぶる表現をするんだろうか...
ライブが終わって物販スペースにメンバーが来ていたが、あんなに圧倒させる人に話しかけるなんて無理!とチキンっぷりを発揮し、近づけなかった。(でもこの日、限定のデモCDを手渡ししていたので、それはなんとか受け取った)
ここからめ組が推しになったことは言うまでもない。



ボーカルの菅原さんは、「さよなら、また今度ね」(通称:さよ今)というバンドをやっていたが、解散して「め組」を組んだ。メンバーに恵まれたから、め組らしい。2015年に結成した通称「世界の屋根打つ雨のリズム系」バンド。2018年にベース、ドラムの脱退があったりしたが、その後サポートメンバーが正式加入し新たなめ組となった後も成長を続けていて、恵まれてるめ組だな、と、端から見てそんな気がしている。
ちなみに、ボーカル&ギター、ギター、ベース、キーボード、ドラムで5人である。
「さよ今」活動時に私は存在を知らなかったが、今たくさん聴いて、め組とはまた違った良さが見つけられて楽しい。曲によって結構雰囲気が違うが、私のお気に入りはこれ。


さよなら、また今度ね「クラシックダンサー」【MV/FULL ver.】

「恋をするとお腹がポカポカするの」ってワード、かわいすぎない?


なぜ、こんなに惹かれるのだろう。
まず菅原さんが歌う時に首に血管浮き出る系男子なのと(フェチ)、前髪重めの見た目がかわいいと思うからというのもあるのだけど、そんな顔ファンみたいな理由だけではなく、ちょっと頭おかしい(ってご本人もおっしゃっているが、私はいい意味でそう思っている)ところとか、歌詞の天才的なワードセンスと、ライブの一生懸命さがたまらないのかもしれない。


ちょっと頭おかしいエピソードは、彼の愛するムーミンぬいぐるみをDJムーミンと称して川原で一緒にツイキャスしてたり(雨の日はビニールかけてあげてた、かわいい)、一人で目隠ししながらケーキ作ってワイワイしてたり、と思えば謎に凝ってる一人ビートルズの合成動画を作ってみたりとかもあるのだけど(Twitterで「@shimoyama69 ビートルズ」と検索すれば出ます)、頭おかしいといいながら菅原さんが深夜早朝にインスタにめちゃくちゃに感情吐き出していると、少し頭の中が見れた気がして、興味深くてもっと知りたくなる。
私のツボもちょっとズレてるのかもしれないが、こういう人っていうのを知って、ああいう歌を歌っているんだって感じるの、結構影響デカいよね。


でも何より、声と歌い方と歌詞が本当に、本当に好きなんだと思う。

作詞は全て菅原さんがしていて、書く詞は言葉選びが本当になんとも言えない良さがある。私の語彙力がないのでどう良いのかうまく表現できないが、よくそんな言葉とか表現が思いつくよなあとよく思う。
その言葉や表現は、比喩だったり、めちゃくちゃ具体的だったりで、うわあリアル...って自分に重ねたりするのだけど、いろいろな解釈ができると思っている。それがいい。そこにメンバーの演奏が加わって、切ない音とか楽しい音、菅原さんの声色、表情、またいろいろな解釈ができて、最高の仕上がりになるのだと思う。


男女のやり取りを、小さな木のスプーンでのやり取りに例えて「多過ぎたり足りなかったり わざと塩と砂糖間違えてみたり」する、ぼくらの匙加減という曲。
わりとポップな音なのに、歌詞が結構切ないのがグッときて泣いた。


「合言葉はちゅるりらら」という不思議な合言葉がある悪魔の証明という曲。ライブでもちゅるりらら~~とみんなで盛り上がる一曲。ピアノ(キーボード?)の音がすごいです(小並感)


20代後半をうたった5.4.3.2.1という曲。
ちょうど20代後半の私は、「「結婚ってどう思う?」幸せをおさらいしてばかり」って歌詞が、まさにすぎて刺さった。幸せのおさらいってワードが秀逸...


まだまだたくさんある(むしろyoutubeに載せていないようなアルバム曲とかの方が好きだったりする)が、歌詞を改めて見ていたらとても文を書きたくなったので、今度自己満足的にディスクレビュー記事書きたい。



ほんとさ、歌詞とメロディーが全部いいんだよ。この人たちはすごい。売れてほしくないけど売れてほしい。
ずっと、ライブで一生懸命伝えてくれて、受け取ってくれて、2曲目で汗ビショビショになるけど、楽しそうだったり切なそうだったり、強いところも弱いところも見せてくれるような、人間らしさ代表みたいな素敵な菅原さんでいてほしい、と勝手ながら思う。あんなに惹きつける人、なかなかいないから尊敬する。
公式のプロフィールに「一度観ると忘れられない熱量の高いライブパフォーマンスが評判を呼び、注目を集めている。」と書かれていて、まさにそれ!!!!と思った。


最近は人が増えて、初めて見たときのように2列目で見る!なんてことが少なくなってきたのだけど、あの時も今も、いい意味で変わらないめ組を、これからも推したいと思う。
新曲が出るとわりとJAPANCOUNTDOWNのオープニングに起用されていることが多いので、いつか私と同じように気になった方がいて、これを読んでくれたら嬉しい。


め組公式ホームページ
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