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エボラ出血熱とCovid-19ワクチン試験の類似性

Dr. Geert Vanden Bossche 2024年2月14日の投稿(substack)
About some unforgivable sins in vaccinology....
および
2024年2月14日のVoice For Science and Solidarityへの投稿
Parallels between Ebola and Covid-19 vaccine trials
の翻訳です。
原文を参照の上ご利用ください。

ワクチン学のいくつかの許されざる罪について…

ワクチン学におけるいくつかの許されざる罪について: ウイルス性疾患の潜伏期間中に複製能力のあるワクチンを接種すること、あるいはワクチンによる免疫反応の「潜伏期間」中に感染性ウイルスに暴露すること...。

「rVSVΔG-ZEBOV-GPワクチン接種者の致死リスク:コンゴ民主共和国でエボラウイルス病が確認された患者のレトロスペクティブ・コホート分析(https://www.thelancet.com/journals/laninf/article/PIIS1473-3099(23)00819-8/fulltext)(PDF)」を読んで、私は困惑した。今回は8年前とは異なる著者による論文であるが、どうやら、このワクチンに関する前回の発表にまつわるスキャンダルは、ランセット誌が再度、生命を脅かす可能性のあるワクチン(rVSVΔG-ZEBOV)について、同じプロパガンダを紹介することへの妨げとはならなかったらしい。当時、私は——WHOが以前に発表した——ギニアで行われた、まったく同じワクチンを用いて実施されたリングワクチン接種試験の有効性に関する結果を報告した論文(https://www.thelancet.com/action/showPdf?pii=S0140-6736(16)32621-6)の事後査読を行った。リングワクチン接種とは、検査でエボラ出血熱が確認された患者の接触者(または接触者の接触者)に、エボラ出血熱の潜伏期間中にワクチンを接種する方法である。この方法が良い結果を生まないことは、特にワクチン接種に生きたウイルスベクターを使用する場合、子供でも疑うことができただろう。

以前の『ランセット』誌に掲載された、驚くほど高いワクチンの有効性(100%!)を見て、私はすぐに疑念を抱いた。私は自分の分析結果を報告書にまとめて公開した。もちろん、どの査読誌にも掲載されることはなかったが、ヨーロッパとアメリカのすべての関連保健当局と規制機関にそれを送った(https://www.voiceforscienceandsolidarity.org/scientific-blog/guinea-the-ebola-vaccine-trial-and-the-reported-interim-results)[和訳]。多くの関係者がそれを読んだが、反応する者はいなかった。ご自身で読んで、今回のレトロスペクティブ(後ろ向き)研究の結論と比較してほしい。今回の研究で報告された重症疾患と死亡に対するワクチンの予防効果は、2015年のWHOの研究で報告された疾患に対するワクチン有効性よりもかなり低い(したがって、重症疾患と死亡に対する有効性も同様である可能性が高い)。この事実だけでも、メルク社のエボラワクチンの有効性に関して、2015年にランセット誌に発表されたWHOの研究結果に、私たちは根本的に惑わされていたことがわかる。

遺憾なことに、今回の研究の著者らは、エボラウイルス疾患の特異的な治療、年齢層、発症から入院までの期間で調整した後も、そしてウイルス曝露後、発症する少し前にワクチンを投与した場合であっても、ワクチンはすべての患者を死亡から保護したと結論づけた。私はこの結論にまったく同意しない。というのも、この後ろ向き研究は、症状発現後、エボラ治療センターにたどり着くことができた患者のみを対象としているからである。要するに、病気の潜伏期間中(すなわち、症状発現の少し前)にワクチン接種を受けたにもかかわらず、ワクチンによる重症エボラウイルス疾患の増強のためにエボラ出血熱の医療施設にたどり着けなかった人々の症例致死率(CFR)は、この研究では考慮されていないのである。

本研究の結果は、症状発現の少し前にワクチンを投与した場合(例えば、接種後ブレークスルー感染の場合)であっても、ワクチンとエボラウイルス疾患特異的治療との間に拮抗効果があることを証明するのに十分な検出力がなかったが、ワクチンが曝露後予防に利用できる可能性があることを示唆するものではない。それどころか、2015年にWHOがギニアで実施したエボラワクチンの臨床試験で観察されたように、症状発現から4日以内に発生したワクチンブレイクスルー感染[訳注:接種後4日以内に発症したブレークスルー感染のことか?]では、エボラウイルス疾患特異的治療を受けなかった人の方が、この治療を受けた人に比べてCFRが高くなる可能性が高い。

科学はどこへ行ったのか?洗練された方法論と精巧な統計によって、科学者が木を見て森を見なくなることがますます多くなっている。多くの人は、根本的な生物学を理解することなく、やみくもに測定と統計に身を委ねているようだ。パンデミック時のワクチン接種(COVID-19の集団ワクチン接種プログラムを見るがいい)と同様に、炎症性の強いウイルス性疾患の潜伏期間中に行われる、生きたウイルスベクター(具体的には、組換え型弱毒生水疱性口内炎ウイルス)によるリングワクチン接種が、健康に有害な結果をもたらしている。

エボラワクチンの場合、WHOは被接種者のCFRに関するデータを意図的に隠蔽した(https://www.voiceforscienceandsolidarity.org/scientific-blog/guinea-the-ebola-vaccine-trial-and-the-reported-interim-results)[和訳]。現在、ワクチン未接種者と比較した場合のワクチンの有効性に否定的な報告が増えている中、COVID-19ワクチンが引き起こす破滅的な安全性の問題に関して、公衆衛生当局や規制機関が同様の戦略をとっているのを目の当たりにしている。科学者や公衆衛生当局に、自分たちの結論や解釈の結果を十分に評価する能力があるのかどうかという疑問は残るが、評価できたとしても、それは、病原体と宿主の免疫システムとの間の複雑な相互作用を把握していないという許しがたい失敗を証明するに過ぎない…。

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