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劇場版「オルガンを鳴らす」とは?

副産物産店、副産物楽団ゾンビーズで2023年2月24〜26日まで、京都の劇場theatreE9Kyotoにて公演「オルガンを鳴らす」を行うために今は鋭意練習中なのですが、劇場版って何ですか?演劇ですか?演奏会ですか?と色々聞かれることが多いので、ここでここまでの経緯やちょっと中身を教えてしまおうかと思う。

前段としての記事は、以下に書いてあるので、それも一緒に読んでくれるとより理解が早いかもです。

何で劇場公演だったのか?

元々副産物産店を映画化とか、舞台化してみたいと思っていたという理由ももちろんあるんです。元々僕はお話を書いたり、舞台作品を作ったりしていた経緯もあって、そこからリアルな世界にフィクションのような作品、活動、存在を紛れ込ませるようなことに興味があって、なので、タダの本屋《只本屋》とか、ゴミのお店《副産物産店》とかやっているという感覚もあって、つげ義春さんの無能の人ではないですが、副産物産店とかって題材としては漫画とか、映画化しても面白いんじゃんかなっていう発想があったんです。

一時期流行ったAIで生成した副産物産店の画像
違う世界線にある副産物産店のようで妙に気に入ったのだった
その後ろ姿はまるでゾンビのようでもある
違う世界線にある副産物産店
どこかの国に本当にありそうだ

そんな折に、theatre E9 kyotoから2022年度「京都府文化団体等活動継続支援事業」公募のお知らせが出されているのを見つけて、以前より劇場には興味があったので、応募してみようということになったのだった。

この公募自体は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、公演等の活動を休止した団体及び個人等に対して行われたもので、僕ら副産物楽団ゾンビーズとしては、以前も紹介したカフェにて2回目の演奏会を行おうとしていたものが、延期となってしまったのでした。

延期となってしまった演奏会ポスター

そして、かくかくしかじかと色々な経緯があり、しっかりと面接を受けて、9月末に採択結果を受け取ったのでした!ありがたい。

副産物楽団ゾンビーズ「オルガンを鳴らす」

劇場での公演が決まった時に考えていたのは、やっぱり劇場体験で、それは普段の演奏会とは違ったものにしてみたかったというところがとても大きい。

映画なり、演劇なりを見た後のあの何とも言えない感じって好きなんですよね。あーいう感じをやっぱり欲しいなって思ってしまって。そこにはやっぱり物語の力が必要なんじゃないかって思って。それで少しだけ物語を書いたりしてみたのでした。

最初にイメージしたのは、廃材の山に暮らす人々のこと。岩井俊二監督の映画『スワロウテイル』に出てくる円都とか、『AKIRA』の廃墟群とか、維新派の屋台村とか。そういうものに影響を受けているので、そういうものが見えてくるのが良いなと思って。音楽が無くなった世界に再び音楽を奏でる作品を作ろうと思ったんです。

公演ビジュアル イラスト:ヤマグチナナコ

公演のビジュアルは、ロゴ同様にイラストレーターのヤマグチナナコさんにお願いしました。そこから副産物産店の矢津さんに相談したりして、舞台のイメージを固めていったのでした。矢津さんが最初に言ってくれたのが、廃材の海にかかる桟橋のイメージで。今まで色々副産物産店でも作ってきたイメージがあるので、それにはハッとさせられたのを覚えています。多分それはきっとカッコ良いだろうと。

矢津さんが描いた舞台のイメージ
愛知県岡崎市の橋の上に作った作品
東京有楽町で行った展覧会「ソノアイダ」での副産物の山

副産物産店の作り上げたオブジェのような、お店のような空間のようなものの中で今度は舞台公演をする。そのイメージはどんどん膨らんでいった。

そこから、演者、奏者ともにワークショップ形式で新しい方々に声をかけさせてもらいました。これはほんと出会いですよね。この時に集まっていただいた方々ってすごく良かったんです。僕らが大金持ちだったら皆さんにやって欲しいなと本当に思いました。でも僕らは小金持ちでもなくて、ほんとに新人の団体なので、報酬のことやら何やらで、正式にお願いできたのは2人。福井菜月さんと武田真彦さんの2人でした。身体性と安定感の福井さんに、音楽性と今までにないグルーブ感の武田さんを入れることで、何か相乗的に楽団が変わっていくのではという考えであり、それによって舞台作品それ自体にも随分を影響を与えてくれて、最終的には最初に想像したものとは随分と変わったところに辿り着きました。

右からゾンビーズメンバー佐々木大空、神林優美、福井菜月、武田真彦

どんなお話なんですか?


ある日。ゾンビが現れました。
ゾンビは日に日に増えていって、人間よりゾンビが多くなっていきました。
増えすぎたゾンビは、やがて知性を身につけ、交流し、工夫し、共存し、社会を形成していきます。

世の中は混乱に覆われるかと思われましたが、それも数年で、ゾンビがいる社会が当たり前になりました。お隣の神林さん家もゾンビです。向かいの佐々木さん家もゾンビです。うちはまだゾンビではありません。ゾンビになろうか今日は家族会議です。
ゾンビってなんですかね?

ゾンビが当たり前になった世界のちょっとだけ不条理な日常を描く副産物楽団ゾンビーズによる初めての音楽劇。乞うご期待!

先日、広報用に書いた筋書きとしてはこんなでした。芝居であり、音楽劇であり、それに演奏会でもあるという感じで、これをジャンルにまとめることはやっぱりできないのですが、子供でも見ることができて、皆が楽しめる作品にしようかと思っています。

劇場での稽古の様子

劇場での稽古も行われ、短編的に作り上げてきたものがやっと見えてきたように思います。僕が即興劇をやっていたこともあって、即興的な部分も非常に大きいのですが、かなりのボリュームと内容になったかと思います。

ゾンビーズとしても、副産物産店としても新しい取り組みになるのかなと思っています。これはどうなることやら。楽しみにです。

まだまだチケット売っております。
みなさん購入をよろしくお願いいたします。

公演情報

日時
2月24日(金)18:00
2月25日(土)13:00/18:00
2月26日(日)13:00/18:00
・受付開始は開演の45分前、開場は30分前です。
・上演時間予定 約90分
チケット
[自由席/日時指定/税込]
一般 2,000円
未就学児 無料

チケット取り扱い
▽THEATRE E9 KYOTO
チケット購入は、ページ下部からご希望の日時とチケット種別をご選択ください。

キャスト
福井菜月、武田真彦、神林優美、佐々木大空
荒木穂香、小出大道、早川惠美理、土方渚紗、濱野萌々子、鷲塚葵
山田毅

スタッフ
作・演出|山田毅
舞台監督|北村侑也
照 明|池辺茜
音 響|林実菜
衣装デザイン|森夕香
舞台美術|副産物産店(足立夏子、矢津吉隆、山田毅)
宣伝美術|ヤマグチナナコ
制作協力|渡邉裕史
制 作|神林優美・小出大道・副産物産店

クレジット
主催・企画製作|副産物産店・副産物楽団ゾンビーズ
協力:芸術資源循環センター・ BUYBYPRODUCTS Cieculation studio
京都府文化団体等活動継続支援事業
THEATRE E9 KYOTO(一般社団法人アーツシード京都)

Webサイト
Instagram|instagram.com/zombies.orchestra

お問い合わせ
副産物楽団ゾンビーズ
zombies.orchestra@gmail.com

ご予約、チケットに関するお問い合わせはこちら
THEATRE E9 KYOTO
TEL:075-661-2515(10:00〜18:00火曜休館)

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