【コラム】 定番の分類体には the (統体)

分類の仕方がすでに既成概念になっている場合は、定態 the が活躍する。

たとえば、時間的に進行するものごとには、しばしば「始まり」「途中」「終わり」という分類がある。

つまり<始ー中ー終>は、「進行するものごと」という概念にはつきもので、定番化しているから、 the beginning, the middle, the end と、はじめからthe を用いる。

このように<始ー中ー終>に the を用いるのは、個々の話し手が決めることというより、概念として定番化しているため、つまり英語という言語による要請である。

既成概念化した分類体であるがゆえに、はじめからthe を用いる例は相当たくさんあるから、探してみると面白い。

たとえば、右手と左手はどうだろう。

「手」は左右のペアがつくる分類体なので、the right hand, the left hand となる。

誰の手かわかっているなら、his right hand, her left hand などとなる。

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