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🔳 2-4 <概括・単位・数量> 対象を抽象的な面でとらえる(準体)

体を数や量の面で把握した概念を、準体という。

心内の対象を、具体的な名前ではなく、たんに数や量で表現できると便利なことから発達したものである。

準体には、次の三種がある。

① 概括体  ひと・もの・ことといった日常的な対象を、数や量の側面で概括して(おおまかにつかんで)体概念化したもの。たとえば、" Take some. " と言われたら、たんに「いくつか」でありさえすればよいから、任意に選んでよい。

概括体には、 each, another,  both, といったものがある。

something, anything, everything, nothing, somebody, anybody は、概括体と対象の種類(物か人か)を結合させた概括体である。

概括体には、one に対する none, a little に対するlittle, a few に対する few、either に対する neither のように、話し手の否定の判断を加えたり、some に対する any のように話し手の疑問や否定の判断を付加できる場合がある。

概括体は、some や many のように、対象の数や量の面をとりだすが、これだけではわかりにくいときは、some questions とか many people のように、後ろに対象の名称を付け加えることもある。この場合は、概括体が状態(形容詞)として使われていることになる。

② 単位体  単位という抽象的な種類の面で対象をとらえた体概念。単位は、対象の数量を質の面からとらえた概念である。ものを数えるときや、通貨や物理学、化学などで用いる。単位体は数量の概念なので、単態a(n) や複態-s をとる。a piece of cake, two dollars   ただし、純粋な質の種類として確立した単位体は、a/ -s をとらない。one hundred yen (100円),  two yuan(2元)

③ 数量体  数字であり、対象の数量の面を純粋に体概念化したもの。数学は、数量体どうしの関係を追求する学問である。非常に抽象的な概念なので、具態(a(n), - s, the)をとらない。同じ数量体でも、英語では基数と序数では形態がちがう。five, fifth        分数、小数といったバリエーションもある。 two thirds(2/3), zero point five(0.5)

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物理の式は、準体が永遠に関連しあう様子を表している。たとえば、アインシュタインの有名な式、

E = mc2   (E equals m c squared.)

というのは、エネルギー E が 質量 m × 光速度 c の2乗に等しいということを表しており、これは単位体(E, m, c)と数量体(2)が永遠に関係しあう、純粋な概念の世界である。

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