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越境クラウドファンディングとは? -国籍・単価・経路を紐解く-

月間220万MAUを誇る(コロナ直前まで。。)日本最大級の訪日観光メディア「tsunaguJapan」を運営しインバウンド事業を展開している株式会社D2C Xの中西です。コロナの影響で、インバウンド事業のみでは心許ない中、新たな事業として在留外国人向けの人材紹介事業 と 越境EC事業(主にクラウドファンディング)を目下急速に立ち上げています。

今回は、全力で立ち上げようと努力している越境クラウドファンディングの事業について、昨年9月からいくつかプロジェクトを立ち上げた経験を踏まえ、成立したプロジェクトの詳細データ(国籍や地域別の比率など) を一部公開しながら(本note下部の方)、そのポテンシャルを紐解いていこうと思います。

1.そもそも越境クラウドファンディングとは?

日本でクラウドファンディングと言えば、”Makuake" や ”CAMPFIRE" " READYFOR"などが有名かと思います。現状、これらのプラットフォームでは、日本人向けを前提とした構造になっており、支援者は日本在住の日本人を基本としています。(最近、海外のプラットフォームと業務提携して相互掲載できるような取り組みは増えてきています。)

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一方、越境クラウドファンディングとは、その名の通り国境を超えることが可能なグローバル展開してるプラットフォームを活用してクラウドファンディングすることで、日本にいながらにしてプロジェクトを他言語(主に英語)で起案し、日本のみならず、世界中の方々に日本の商品やサービスの魅力を伝えることを指しています。

2.世界にはどんなプラットフォームがあるのか?

海外も日本と全く同じ状況で、様々なプラットフォームが存在しています。

上記は有名なごく一部のプラットフォームであり、他にも様々な種類や目的に沿ったプラットフォームが存在しています。2番目に貼り付けたIndiegogoは、購入型クラウドファンディングプラットフォームの規模としては、世界で2番目と言われており、237の国と地域から月間約1800万人が集まり、これまで90万を超えるプロジェクトが起案され、累計で約2100億円を超える支援を集めています。つい先日Makuakeと業務提携しており、Makuakeを経由することでIndiegogoにプロジェクト掲載できるようになっております。

3.Kickstarterとは

今回、我々がチャレンジする先として選定したプラットフォームは”Kickstarter”です。

2009年4月に米国ニューヨークを拠点として設立した世界最古のクラウドファンディングサービスと言われており、全世界で1900万人以上のバッカー(プロジェクト支援者)が19万以上のプロジェクトを支援し、累計で55億米ドル以上(日本円で5500億円以上)の資金を提供している世界最大級のクラウドファンディングプラットフォームです。 詳細な数値は公開されているので、興味ある方はこちらから

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Kickstarterを選定した理由はシンプルに2点です。

・世界最大であり大規模なプロジェクト成立実績があること
・日本でプロジェクト起案可能で、日本語にも対応していること

一つ目の理由については既に記載した通り世界最大級であること、また一つ一つのプロジェクトを垣間見ても、成功しているプロジェクトの成立金額の桁が日本とは一桁違うなと感じています。

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上記は、Kickstarter史上最高額を集めたプロジェクトで約20億円!!!

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上記は、日本から起案したプロジェクトで約85百万円を集めています。

また、日本の活動では、講談社とパートナーシップを締結しており、日本でのクリエイター支援を強化しているようです。

4.「The Japanese Tatami Yoga Mat」実績詳細

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今回の本題となりますが、昨年9月に第1弾のプロジェクトをスモールスタートで実施し、ある程度運営ノウハウやコツを学び、昨年11月13日から第2弾プロジェクト「The Japanese Tatami Yoga Mat」を開始いたしました。

本商品は、アメリカを中心とした欧米圏を狙ったプロジェクトで、福岡県三潴郡でインテリア・寝具製品の製造販売を手掛けるイケヒココーポレーションさんが開発しているプロダクトを支援させて頂きました。

今回、本商品を選定した理由は3つです。

・ステイホームでヨガ需要が世界的に高まっている
・SDGsの高まりで自然由来製品の需要が高い(ゴムではなく イ草製)
・tsunagu Japan(当社運営メディア)の tatami クエリが強い

その結果として、

2,305,309円の支援金額、全世界25ヶ国の188人からの支援

を頂きました。

今回は、その国籍や単価、経路などを一部公開いたします。

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全世界25ヶ国・地域の方に購入いただき、アメリカが最も多い結果(50名以上)となりました。トラフィックもアメリカからが国単位では一番多く、ニューヨークを拠点として展開しているKickstarterがアメリカでも浸透していることが一つの要因として考えられます。

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上記は、購入者数を地域別比率で表したグラフになります。全体の85%以上がいわゆる欧米豪地域からの購入となり、西洋の文化に根差した多くの方々に商品を購入して頂いた結果となりました。

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地域別の購入単価では、アジアが最も高いという結果になりました。しかし、今回は単一商材(ヨガマット)の販売で本数を多く買えば単価が上がるという販売構造であった点、Early Birdという早期割引を用意しており欧米豪の方を中心に購入頂いた点、の2点からあくまで参考レベルとして考えて頂ければと思います。

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最後に、購入者に対してアンケートを実施し、認知経路を確認した結果となります。実際には、かなり細分化して確認しているのですが、今回は大別して3象限(Kickstarter, Social Media, Others)に纏めています。

Kickstarter経由が約50%を占めており、こちらはプロジェクトを始める前に予想していた通りの結果となり、プラットフォームの強さを実感しています。また、Social Media経由での認知も約40%あり、主にInstagramでの認知が非常に有効な手段でした。

5.まとめ  (パートナー募集してます!)

・Kickstaterでの購入者は、欧米豪の方々が85%以上
・購入単価の地域差はそれほどない (あくまで参考)
・Kickstarterからの認知が約50%、残りはSNS中心

コロナ渦で先が見えなくなった中、昨年の5月頃から真剣に調査・検討を始め、暗中模索の中で始めた越境クラウドファンディング事業。規模としてはまだ小さいものの、欧米を中心とした方々に購入して頂けるという手応えを肌で感じています。ここでは書けないKickstarter上の運営ノウハウやテクニック、並びに数々の課題などを複数のプロジェクトを通して研鑽しており、日進月歩で取り組んでおります。

我々は、今後も”日本と世界をつなぐ”というビジョンの下、越境EC/クラウドファンディング事業に取り組んでいきますので、もしご興味ある方がいましたら、Twitter DMでも、会社HPからでも、お気軽にお問い合せ下さい!! プロジェクトパートナーを絶賛募集しています。

主に下記のような方々との取り組みをイメージしております。簡潔に書いていますので、まずはお気軽にご相談ください!

・伝統工芸品を中心とした日本発の商品を開発している方
・日本文化にモダンな機能性やデザインを併せ持った商品を開発している方
・自分だけでは翻訳や海外へのPRなどが難しいが、海外へ自分の商品を売り込みたいと考えている方

(取材・英語記事・動画制作・CSなど、全て内製で行っているので、全てをプロジェクト化することは難しいことを予めご了承ください m(__)m  )

6.お知らせ

現在、第3弾のプロジェクトとして、岐阜県多治見市の丸モ髙木陶器さんと連携して、温度で色が変化するグラスを世界へ向けてお届けするプロジェクトを実施中です! 是非、内容をご覧いただき、支援・シェアをお願いできればうれしいです!!!

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最後まで読んで頂きありがとうございました!!

(追記)2月14日より営業職の採用を開始しました!ご興味ありましたら、ぜひご応募いただけると嬉しいです!

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