【自主大会レポ】ガドルハックCS


はじめに

 10/28にガドルハックCSに参加してきた。またしても大会レポートを書き留めていく。今回初開催の本大会。ただのユーザーからの目線だが、こういった大会が種類多く開催されるのは非常にありがたい。主催経験もなく生みの苦しみを妄想することしかできないが、その苦労を鑑みると感謝しかない。
 初めて訪れる開催地のため、早めに到着する。早すぎたため受付時間よりも前に到着してしまったが開場はすでにしてくれているようで時間を持て余すことはなかった。入場するとすでにまばらに人はおり、雑談する人やフリープレイに勤しむ人など各々の時間を過ごしている。顔見知りに挨拶しつつ、私もフリープレイをお願いする。ぞろぞろと参加者が集まりだし、開催時間が近づくにつれ会場もにわかに活気を帯びていく。
 本大会は幸か不幸か新制限改定直後の大会になってしまった。嘆く声も耳にするが、私はどちらかと言えば楽しみにしていた。早速参加者たちが持ち寄った「答え」を目にすることができるかもしれない。採用デッキや採用カードを見てあたかも相手の頭の中を覗くような感覚になる時、一種の未知なるものに巡りあう喜びを感じてしまう。同時によくそこまでたどり着いたと敬意を払いたくなる。そんな機会が本大会には多くありそうだ。そう思うと自然とわくわくしてしまう。
 予定時刻よりも早めに集合できたようで、運営が予定時刻を繰り上げて進行をしていく。こういった状況にあわせて機転を利かせた進行をしていただけるのはありがたい。参加者の待ち時間を極力減らし楽しんでもらいたいという姿勢をつい感じてしまう。

デッキ選択

 今回は「フェンリルガモン」を選んだ。制限前の環境は「アポカリモン」「メタルガルルモン」「アヌビモン」を環境トップにその3つのデッキのうち2つ以上に対して解答を持つ「ファンロンモン」「リヴァイアモン」「妖精植物」「ベルスターモン」が存在すると感じていた。制限改定が行われたが、この環境事体を大きく揺るがすようなものには感じなかった。それならば「フェンリルガモン」も後者に入るのでは…?と前提も合わせた2点の答え合わせも兼ねて持ち込んでみた。「なぜフェンリルガモンなら環境に通じるのか?」と問いただされると肩をすくめるしかない。試行回数も足りないし、たまたまの成功体験に噛り付いているだけのようにも感じてしまうので明確な答えを持ち合わせているわけではない。そこを探っているということでひとつ。

1回戦 リヴァイアモン 後 ×

 結果を残しているらしいが、実は対面は初めて。現環境への理解の浅さがうかがい知れてしまう。あちらがトレーニング2メモブ1としっかりとしゃがんだ後、ガルルⅩを2回絡めながらデッキを掘りながらワルシードラモンからのリヴァイアXで盾を3、ガルルⅩで1、横にガブモンの3面を作りつつ、空打ちロストロムと構えてくる。コストは7、盾からメモブが捲れたがはてさて困った。「ロストルム」打たれたらどうすんだろう…?」の理解が全くない。場にはアナログの少年もあり、育成前からの「ヘルガルモン」を2回打ってまた育成から立て直す…?しかし「ロストルム」のディレイ効果を先送りしているだけのようにも見える。さらにガブモン1体を残しているのも気になる。そのガブモン1体からゲームエンドはなさそうだが、できるだけ取りたいと欲がでる。ここは不必要な欲なのかもしれない。判断するには相応の理解度は持ち合わせていない。足りない頭で時間を溶かしても仕方がない。ここはひとつ前に出てフェンリルガモンまで伸ばしてみる。効果による横展開はなし。素出しのルガルモンと連携を取りながらリヴァイアXを戦闘で取る。横のルガルモンをヘルガルモンに進化。ターン終了時に永住瑛士を進化元から出てフェンリルガモンをアクティブ、ヘルガルモンの効果でガルルX消滅させてアナログの少年をひねってターン継続。盾にガルルX下の「X抗体PF」がいったのでとりあえず裏目なく盾をアタックしてガブモンを消滅させてアクティブにした。その後メモブ?を打って4で返した。正直返しの動きを想像できなかった。「ダゴモン」登場からの「ロストルム」ディレイでリヴァイア登場。盤面を取られ、リヴァイアX進化で永住瑛士を取られた。もう返しの望みはない。運営からは残り時間のアナウンスもあり、私は投了の宣言をする。お相手は「いや、両負けでもいいですよ」と思考時間を取った引け目を感じたのかそんな提案も切り出した。なんとジェントルマン。しかし思考時間を取ったのはお互い様であるし、盤面から見てもあのまま続けばこちらの敗色は濃厚。白旗をあげるには十分の理由が私の中にはある。ふざけ半分に「勝ち上がってオポをあげてもろて…」と言うと頼もしい返しが返ってくる。清々しい。

2回戦 妖精植物 先 〇

 環境の変化によって台頭してきたと噂のデッキ。効果登場のメタ、アクティブ連続攻撃や横展開の解答などを持ち合わせており、デッキの選択理由にカードゲームの醍醐味を感じてしまう。できれば軸となる究極体の名前でデッキを紹介したいところだが、ブルムロードモン・ロゼモン・ヒュドラモン・クオンタモンと多岐に渡り判断はしづらい。対戦はお相手が完全体を引かなかっただけ。それだけである。もし引いて展開の途中に「ポームモン」を添えられたらと思うと…。

3回戦 ベルスターモン 後 ×

 ガルルXの登場によってデッキを掘るスピードがあがり、再注目された「ベルスターモン」。以前から青をなんとか捻出して「コキュートスブレス」を採用して盤面を取れる範囲をあげている構築もあったが、ガルルXによって無理なく青を用意できるようになりさらには「メタルストーム」なんてカードも採用されるようになった。ベルスター側の好調なすべりだしに比べ、こちらはなんともまごついている。トラッシュが肥えていない状態での走り出しを余儀なくされた。盤面を取り「フェンリルガモン」「ルガルモン」、トレーニング?をうって返した。「ベルスターは2面取るのは難しいのでは…?」と判断してしまったが、ここでもアップデートの浅さが露見してしまった。相手は返しに「セブンス・ライトニング」を使用して見事に2面を取る。「正解はルガルモンを進化させることだったか…?」と悔やむ。もちろんそこにも裏目は介在する。返すメモリーによっては無理にでもその2面はとられるかもしれない。返しLv3を握れておらずサーチ札もなく、無理に「ヘルガルモン」の空打ちで回収。そのままゲームエンド。存在する裏目の存在の知らなさと道中のピックの間違いがあったのかもしれないと反省。

4戦目 アポカリモン 先 〇

 環境の中心となるデッキ。お互い初手は「永住瑛士」登場と「ガルルモン」登場で苦笑いをしたが、次ターンこちらはLv3、相手はガルルXを引いて一方的なゲーム展開は回避することができた。先に動いたのは相手でアポカリモンが登場して「ホーリードラモン」が差される。リーサルまでは難しく2体目のアポカリモンが出てもなんとかなると思いさらにしゃがむ。しかし2体目はないものの2枚目の「ホーリードラモン」が差される。もうあとはない。走り出しアポカリモンは処理するが、相手のアナログの少年を失念しておりターンが渡ってしまう。返しアポカリモン登場で負け…だったが2枚目を引けていなかったようでホーリードラモン登場。返しフェンリルガモン3体で連携で殴ってゲームエンド。たらればに拾われただけである。

5戦目 メタルガルルモン 先 ×

 環境の中心デッキその2。お恥ずかしい話、マッチング段階で「4回戦の人とマッチングしている」と勘違いして運営を巻き込む大騒ぎをしてしまった。名前がやや似ている人だが明らかに私の注意力不足によるものだ。その場にいた人全員に多大なる迷惑をかけてしまい顔から火が出る。変な汗がおでこと背中につたうのを感じる。準備も含めて終始落ち着きがなかったのを対戦相手が紳士的に接してくださる。もう情けないやらありがたいやら。

 先に相手がガブモン・ガブⅩと重ねて1点削ってくる。そのデジモンを取りまたアナログで構えなおす。ガルルといっても4点とる難易度はあるのかな…?と認識したプレイをした。相手がアタックをしていき「BT15メタルガルルモン」がブロッカー、横にガルルモン登場で番を返してくる。頭によぎる「ワーガルルモンACE」。ソルガルモンのアタックから進化するとロックされてしまうのでフェンリルガモンに進化してアタック時でガルルモンを取りアクティブ。もう一度連携してアタック、「X抗体PF」を絡んでいたので残り盾2枚。ここからのプレイが拙い。なぜか連携で横になったルガルモンをソルガルモンに進化させてルガモンを横に出してフェンリルガモンをアクティブにしてしまった。別にヘルガルモンに進化して進化元から永住瑛士を出してアクティブ、ヘルガルモンで一回メタルガルルモンを横にさせればよかったのでは…?と振り返る。実際はその後連携して盾を0にして、ヘルガルモンに進化してメタルガルルモンを回避させて2回ブロックのうち1回を奪う。そこで何故かLv4を多く捨ててしまい手札に確保していなかった。ブラックテイルモンのアタックをブロックされ裸にした。ルガモンをLv4にしてキメラモンにしてゲームエンド…と思いきや手札にLv4がない。さっき捨てたからだ。頭が真っ白になるのが自分でもわかった。そのままなす術もなくゲームエンド。穴があったら入りたい。

 という具合で2-3で予選終了。書き出してみると「なにやっとんねん」みたいなことがゲーム外含めてよく見受けられる。ただ恥を上塗りしていくだけの日ではなかった。予てから挨拶をしたかった人に挨拶をすることができた。SNSでフォローしている方、ディスコードで声だけ知っていた方、運営の三角のうちおひとりの方と面識がなく気になっていた方とお目通りすることができた。こういった自主大会の副産物はやはりありがたいなと噛みしめる。

感想と雑記

 本大会印象的だったのは、その後の本戦を多くの人がベガ立ちしている光景だった。なかなか見ない新鮮さもある。会場の前方に段差があり、そこに5~6人が上って会場全体を見回しながら各卓のゲームの行方を固唾を飲んで見守る様子はまるで授業参観のよう。通路を縫って歩きながら卓を見渡す様子はまるで盆栽の品評会のよう。この光景に面白さとこのゲームに対するプレイヤーの貪欲な姿勢を同時に感じ取ってしまい、なんだか勝手にうれしくなってしまった。自分が楽しんでいるゲームを他の人も前のめりで楽しんでいる様子、しかもゲーム外で熱心に何かを吸収しようとする姿勢に何故か心を満たされる思いになってしまった。しかし熱に当てられるとやりたくなる。その場にいたSNSで繋がってはいるが、はじめましての方とフリープレイできるのもありがたかった。
 また運営の方から出た話をなるほどと感嘆した。本イベントの休憩時間は70分と長めに設定されていたようだ。それは「ここらへんご飯食べるようなところ近場にないでしょ?移動時間もあるし」と会場の立地を考慮し、参加者を配慮したプラス10分だったようだ。こうした運営のホスピタリティには頭が下がる思いになる。また参加者へのアンケート実施をアナウンスしていた。演劇を見に芝居小屋に行ったようであるが、参加者の思いをフィードバックしようとする姿勢も好印象を抱く。こういった細部の気遣いが垣間見れると、おのずとまたそのイベントに参加したくなる。楽しかったイベントはこうした心遣いの積み重ねによる快適さがあるのもしれない。

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