クロストーク第5弾~副主将~

「大学サッカー」
「人生の夏休み」とも揶揄される大学生活の中で、サッカー中心の生活を決断した横浜国立大学体育会サッカー部の現メンバー達。
その中に首脳という役割がある。監督といった大人がおらず、生徒主体で運営している横国サッカー部の長。日々の練習メニュー、試合のメンバーの決定からチームマネジメントまでを行うチームの要である。
今回は前期・今期・次期と三代にわたる副主将にインタビューしてみた。

左から順に、

今瀧巧登 IMATAKI TAKUTO
経営学部経営学科 2年/FW 川和高校出身 

葛西瞭 KASSAI RYO
理工学部機械工学EP 3年/DF 湘南高校出身 

大江晶斗 OOE AKITO
経営学部経営学科 4年/DF 國學院大学久我山高校出身 

・なぜ副主将になったのか?

ーーーー副主将をやると決めたきっかけや、いきさつを教えてください。

大江:入学が決まった後、高3の3月に横国の練習参加したが練習がつまらなかった。もっとサッカーに対して厳しく楽しいチームにしたかったから、入部した時から主将をやるつもりだった。2年の夏に首脳の4人が決まって、4人の関係はフラットで行こうっていう話になった。でも主将という役職には誰かがつかないといけないので、俺か成史のどちらかに。同期が成史を選んだ。それで副主将に落ち着いたっていうよりかは関係はフラットだから自分は主将の気持ちで副主将をやっていた。俺と成史の立場が逆でも役割は変わらなかったと思う。

葛西:高校でも大学でも重要な仕事とか雑務を任されるタイプだったから、首脳をやりたいな、っていうより首脳になるだろうな、とは思っていた。入部して半年くらいから自分の立ち位置が何となくわかってきた。でもキャラ的に人前で話すタイプではないから主将ではないなと思ってた。

大江:入部して半年くらいで何となく同期のことはわかってきて、自分が首脳になるなって感じるよね。

今瀧:首脳をやろうと思ったのは一年の冬くらいからです。夏とかは全然考えていなかったですね。自分ならもっと良いチームにできるかなって思った。自分、川和高校出身で川和サッカー部が大好きなんですよ。川和みたいに横国サッカー部を自分達が誇れるチームにしたいなって思いました。
ーーーー高校に比べると横国のOBって引退してからはあっさりしているよね。そんな熱さ全開の川和高校サッカー部についてはこちらの記事をご覧ください!

・副主将として意識していること

ーーーー副主将としてのあり方は人それぞれだと思いますが、意識していたことはありますか?

大江:「必ず褒めること」
首脳4人のなかで自分がチームに対して厳しいことを言う役割だった。だからずっと厳しいことを言い続けてきたし、嫌われ役を担っていた。その中で一つ絶対意識していたことは、必ず褒めること。厳しいことはずっと言っていたけど、その中でもいいプレーをしたときは誰よりも大きな声で褒めていた。内心、厳しいことばかりじゃ嫌われるし、後輩との距離ができてしまうのが怖かったから褒めるようにしていたってのもあるね。

葛西:首脳になると言葉の一つ一つが重くなってきますよね。
自分も副主将になりたての頃は嫌われ役というかみんなを引き締める役になる、と思っていたんです。でも自分は絶対的な選手じゃないから自信がないし、やっぱり嫌われたくないっていう不安もあってあまり強く言いきれてないです。

大江:今は和真がそういう役割を担ってるね。
ーーーー監督っていう絶対的な存在ではないからこそみんなに強く言えないっていうのはあるのかもしれないね。

葛西:大事にしていることは「細かいところにこだわる」。
サッカーにしてもそうだし、運営面でも細かいところにこだわる。今年の首脳の役割として、祐雅と和真がみんなを前に引っ張っていくアクセル・エンジン。一史が目指す方向を決めるハンドル。慎重派の俺がブレーキです。何かを決める上でノリって結構大事だなって大学で気づいたので、三人を尊重しつつ、三人が前に行きすぎないようにバランスをとっている。ミスが起きそうなところをカバーするようにしています。
ーーーー良い車ですね。葛西はよく周りを見てくれているって感じること多いです。

今瀧:大事にしたいことは「一人一人に目を向けること」
TOPチームが強くなるためには、Bチームが強いことが滅茶苦茶大事だと思います。だからBチームを強くしたい。入部してから最初はどの選手もBチームからスタートします。でもBチームが弱かったらBの中で成長できないし…Bにいる期間が無駄になってしまう。自分は1人1人の選手にちゃんと目を向けて、一人一人が自分の目標に向かって全力になれる組織が作りたいです。それがBチームの底上げにつながるし、全力でやっていたら横国でサッカーやってきてほんとによかったなって思えるような、部愛が高まると思います。

・苦労すること

ーーーーチームを運営していく上で苦労していることはありますか?

葛西:一番はチーム全体のベクトルを纏めること。みんなのモチベーションを上げることです。

今瀧:部員のモチベーションはバラバラだし、さっき話したような自分の理想を押し付けていいのか迷っています。
今年は楽しくやることをすごく大事にしていますよね。

葛西:巧登の言う通り、みんなのモチベーションを上げるために練習を楽しく、盛り上げるっていうのは今年は特に意識してます。ただ理想とモチベーションのバランスが難しいよね。関東リーグ昇格っていう目標はあるが、チーム全体でどこまでを目指していくのか?はずっと模索しているところです。
ーーーーTOPチームが憧れになるような晴れ舞台を作れていないことにモチベーションをがバラバラな要因を感じるね。

ーーーー首脳は考えること多くて本当に大変そう…
大江:考えることは意外と単純で、4人にそれぞれの役割があるから、それを徹底してやっていたね。俺は戦術の面も担当していたから、それができない人に徹底して言い続けた。それをやっていたらいつの間にか1年間が終わっていたけど。(笑)

葛西:一つの軸を貫くって感じですね。

・次期副主将にアドバイス

ーーーー来年から副主将となる巧登に経験者の二人から伝えておきたいことはありますか?

葛西:巧登はAの中でも声出してるし、練習めちゃ頑張ってるし、首脳からしてもありがたい存在。
首脳としては自分のやりたいようにやればいいと思う。それに対して不満や反対意見も出ると思うけど自分の軸をぶらさずに出来たらいいと思う。
ーーーー毎年の首脳から引継ぎの時に言われることだね(笑)

大江:反対意見とかを押し切る強さって本当に大事。
サッカー面に関しては、俺をドリブルで抜いて点を取れるようにならないとだめだよ(笑)
どんなDFでも関係なく得点に絡める選手になるっていうのは立場的に重要。自分の自信にもつながってくる。副主将が自信にあふれているほうがみんなもついてくるよね。

・今シーズンの抱負

ーーーー最後に今シーズンの抱負をお願いします!

葛西:とにかくTOPチームに定着する!

今瀧:県リーグに出て活躍したい!

大江:総理大臣杯でPK外しちゃったから、それをとりかえしたい。でも得点っていう記録を残せるポジションではないから優斗くん(66期の絶対的CB)のようにみんなの記憶に残るような選手になりたい。県リーグで後輩たちに背中を見せていきたい。一年の時の産業能率大学(現在、関東二部に所属)に勝った試合のような、三年たった今でも話題になるような試合がしたいね。

ーーーー横国サッカー部のことをよく考えている副主将にしかできないクロストークです! チームを牽引している首脳が普段からどんなことを考えているのかを知る良い機会となりました!三人ともありがとうございました!

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