クロストーク第1弾〜縁の下の力持ち〜

「大学サッカー」
「人生の夏休み」とも揶揄される大学生活の中で、サッカー中心の生活を決断した横浜国立大学体育会サッカー部の現メンバー達。
しかし、現在部員数約70人の中で公式戦に出られるのはごくわずか。トップチームで活躍するという理想と、そう上手くいかない現実。
そんな理想と現実のギャップの中、「チームをピッチ内外で支える人」は必要不可欠であり、欠かせない存在だ。色んな支え方で、チームに貢献することができる。
その中でも今回は、4年生の3人にインタビューしてみた。

左から順に、
DF高木勇多(4年 都立駒場高校出身)
DF鈴木倫也(4年 新潟県立新発田高校出身)
MF奥山竜馬(4年 埼玉県立越谷北高校出身)

是非ご一読ください!

○入部してから現在に至るまで

ーー入部してから3年半、これまで振り返るとどうですか?

奥山:高校でもサッカー部に入ってたけど、スタイリング決めた髪型が崩れるのが嫌で、ヘディングしないやつがたくさんいるようなチームだったんだよね(笑)
そういうチームだったから、大学では本気でサッカーしたいと思っていた。入部当初はDチーム。当時の副キャプテンからは何もいいプレーできなくてよく怒られてたのが懐かしい(笑)
でも色んなことを吸収して、徐々に成長できたと思う。首脳学年の3年時にはAチームに絡んだり、サタデーリーグ(Bチームの公式戦)に出たりして、充実してた。だけど、さらに欲が出てきた。やっぱりトップチームの試合に出たい気持ちがあるかな。

高木:俺も入部当初からしたら今が1番楽しいし、人間的にも成長してきた。
班活動の中でもアジリティーメニューを考案したり、HPのリニューアルしたり、何かを変える経験はとても充実していて楽しかった。

(昨年度リニューアルした横浜国立大学体育会サッカー部公式HP

それでも、やっぱりサッカーでは悔しさが残っている。俺の場合は、怪我がめちゃくちゃ多くて、怪我してる期間の方が長いくらい。復帰しても、みんなから言われる通り、足元下手なんだよね(笑)

(一同大爆笑)

でも下級生や他のBチームの仲間に自分の頑張っている姿から良い影響を与えられたらいいな。そして、怪我の影響でプレー面で貢献できなくても、運営面とかピッチ外でもチームに貢献できることも示していきたい。

鈴木:満足したことはまだ一回もないかな。
自分はもともと仮面浪人をしてて、筑波大学蹴球部のYOUTUBEで西が丘のピッチで観客がたくさんいるようなところ見て、こんなところでサッカーしたいと思って大学サッカーに挑戦した。それで横国入ったけど、うまくいかない。高校まで大抵スタメンとかで出ていたけど、横国のみんなはもっとうまかった。でも、部員ブログのように「成長」を考えて、日々過ごしてきた。
(彼の熱い気持ちのこもっているブログはこちらから!)
その積み重ねでAチームに関わることが増えてきた。
もともとMFだったけど、ポジションコンバートも吹っ切れた。今でもCB(センターバック)は違和感あっても、自分が成長できる場所だと思って取り組んできた。サッカーはチームスポーツだし、わがまま言ってばかりではいけない。とにかくチームのために、自分の生きる道を探ってる感じかな。

○トップチームでなくとも、チームに対して何ができるか

ーーサッカー以外にも、運営面でも率先して行動してる3人だと思うんだけど、何か意識してることとかきっかけとかある?

高木:2年から班活動を率先してやるようになった。
当時練習メニューに、フィジカル面の練習が無かったんだよね。関東昇格を目指すからには、絶対やらないといけない分野。だから自分で声をあげてメニューを作って、アジリティトレーニングを導入した。その練習が公式戦で生かされていたのはとてもやりがいに感じた。
(実際に、フィジカルトレーニング導入後の2018年後期リーグ戦では、ほとんどの試合で後半に勝ち切る試合が多かった。)
結果的にそのシーズンは県リーグで走り負けしない試合が増えてきて、見ていてめっちゃ嬉しかった。

鈴木:首脳学年になって、どうすればいいんだろうってめっちゃ迷った。
自分に余裕がなくて、Aチームに入れない状況で、チームのことをやる場合なのかどうか。だからとにかく、自主練をめちゃくちゃした。それでサッカー面でも成長してAチームでも絡めるようになって、そこからYNUS活動(部活で運営しているフットサルスクール)とか、試合に出れなくて同じ悩みを抱えてる後輩とコミュニケーションをとって、モチベーションをお互い上げていくようになった。

奥山:自分はもともと目の前にある仕事を率先してやる感じだったかな。
1年生のときは土グラウンドだったからライン引きの仕事をほとんどやってた。そこから首脳学年になって幹事(チームの登録業務等様々な仕事を行う役職)をやるようになったけど、その都度運営面で問題が起きそうなところをカバーするようにしていた感じかな。(筆者は同じ幹事ですが、何回も彼に助けられました。ここに敬意を評します。)

○これからの話

ーー最後にこれからの抱負を聞かせてください!

奥山:コロナウイルスの影響でBチームは試合がないから、モチベーションの維持が難しい。それでも、まずはBチームを盛り上げていいチーム作って、来年につなげたい。そして、トップチームに入ることを目標に頑張りたい。

高木:とにかく上を目指してやっていく。目の前の活動に全力でやっていく。そして下級生に伝えられることを全部伝えていきたい。

鈴木:自分にできることは精一杯やりたいかな。コロナで限られているけど、もっと自分の経験を後輩に還元したい。

ーー大学サッカーは試合に出て活躍することも大事だけど、葛藤がありつつもチームに色んな角度から貢献していくことが大切で、そうしてチームが強くなることを再確認しました!3人ともありがとうございました!

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