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#35 浄土真宗の学びノート 七高僧

お坊さんとして勉強中の私が学んだことを書きます。
浄土真宗に興味あるよ!とか、
私もいま勉強してます!という方、
隣に座ってる友達のノートを覗き込む感覚でお付き合いください。


七高僧とは?

宗祖 親鸞聖人が選ばれたインド・中国・日本の7人の高僧。
浄土真宗の教義は、七高僧が説かれた教えが中心となっています。
・龍樹菩薩
・天親菩薩
・曇鸞大師
・道綽禅師
・善導大師
・源信僧都
・法然上人

真宗寺院の御堂には七高僧の御影が掛けられていたり、

七高僧 御影

浄土真宗でお馴染み、『正信偈』には
もれなく7人の高僧が登場します。
また、親鸞聖人の主著 『教行信証』には、
七高僧のご著作の引用が多数でてきます。


親鸞聖人独自の私見ではない

「宗祖」というと、
「何やら物凄い革新的なひらめきをした人」
みたいなイメージがあるかもしれません。
けれど、浄土真宗の教義は親鸞聖人独特のものではなくて、
7人の高僧が既に説かれたことがミックスされています。

ここに愚禿釈の親鸞、慶ばしいかな、西蕃・月支の聖典、東夏・日域の師釈に、遇ひがたくしていま遇ふことを得たり、聞きがたくしてすでに聞くことを得たり。真宗の教行証を敬信して、ことに如来の恩徳の深きことを知んぬ。
※西蕃・月支:インド  東夏:中国  日域:日本

教行信証

三国の祖師、おのおのこの一宗を興行す。このゆゑに愚禿すすむるところさらに私なし

御伝鈔


七高僧の選ばれ方

あまたの高僧がおられる中で、
なぜこの7名になったのか。
3つの基準があります。

①著書がある(後世に伝えるためには著書が不可欠)
②独自の考えがある
③信仰と行為の一致(信仰と実生活が一致しているか)

七高僧は、この3つの基準をすべて満たしています。

情報元をたどる

以上のように、
浄土真宗の教義は、大部分が七高僧から成り立っています。
なので、「この教義はどこから来ているのか」
と元をたどることが大切です。

現代に例えると、yahooニュース。
yahooニュースの元は、
◯◯新聞であったり、企業のプレスリリースであったりします。
yahooニュースは読みやすいけれど、
ニュースを深く正確に知りたいときは不十分です。
その元となった情報にアクセスすると、
詳細が明らかになり、説得力が増します。
「二次情報だけではなく、一次情報にアクセスする」
ということですね。

浄土真宗の教義はコレに似ていて、
「他力」とか
「念仏」とか
「信心」とか
大事な要素の元はどこにあるのか、
元は誰がどう説いているか、
を知るとより理解が深まります。

僧侶として布教する場面でも、
ちゃんとその元を知っていると、
より自信を持って説くことができるはずです。



いかがだったでしょうか。
七高僧をちゃんと学ぶって大切だよ!という話を書いてきました。
浄土真宗の勉強は果てしなく途方に暮れる毎日です。
けれど、「浄土三部経と七高僧を中心に組み立てられている」と
構造化してみると捉えやすくなりました。
どなたかのお役に立てれば幸いです。

七人分のご著作を読んでいかねばと思うと、
私の一生が終わるうちに読了できるのかと不安になります。
せめて「三高僧」ぐらいにしてもらえたら・・・
と思っちゃうのは私だけでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました。
素敵な1日をお過ごしください。





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