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20年

新紙幣に興味をもっている娘が、前にお札が変わったのは20年前だから、ママは何歳だった…と数えていた。
お札が変わったことは覚えてるけど、それから20年もたつのか。
ではあと20年たったら何歳か、意外とまだまだ生きるな、と思ってしまった。

あと20年も生きたら、というのが長いと思ったのは、自分の一年一年で得るものが案外濃すぎて、あと20年もたったらどうなるん…と途方もないような気がしたからだ。
でもそれよりも、世の中の変わるスピードが速すぎて、あと20年もたつというのがそもそも想像しにくくなっていると思った。
この子が生まれてから既に相当のことがあった。
あと20年も生きるというのは途方もないことだ。

今でさえ私は、子供の頃に愛したものや、信じていた理想が世の中から失われていく気がするのを、なんとかつなぎとめようと必死であるような気がする。愛すべき価値を伝えようと憤っている気がする。
その道のりがまだまだ続くのはちょっと恐ろしいな。
大人になったら、もうずっと大人でいるのだから、その感覚にまだ慣れない。


今日は通院し、映画を2本見て、どちらもよかったのですごくいい日だった。
一つは神戸の震災で心のケアを実践し、早世した精神科医の話で、柄本佑の演技が素晴らしかった。
もう一つはアメリカの黒人作家の話で、主人公が皮肉屋のようでいてすごくいい人で、ケアの話でもあり、笑えて美しい映画だった。

夜寝ようとするとゴンゴンと咳が出る。上を向いてみたり横を向いてみたり落ち着かない。早くよく眠れるようになるといい。

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