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自分にたんぽぽをむしって 飛ばない綿毛とカウンセリング

小さな子どもがするように
無造作にたんぽぽをむしって
握り締め持って帰った

自分で水切りし
瓶に差した

毎日水を換えたが
花弁の塊がぽろっと取れてしまった

でも
どうしてか花が咲かなくても大丈夫な気がして
切り花が保つ水に差し変えた

開く瞬間は見られなかったが
取れた花弁の奥に
ほんの少し見えていた綿毛が開いた

咲かないまま出来た綿毛は
どこへも飛ばず乾燥させた


先日カウンセリングを再開した
号泣しながら電話したらしい

小学校に上がってから初めて
ひと前で素を出した
50分間みっちり話した筈なのに
ほとんど覚えていない

代わりに演技しない自分を取り戻した

母からの罵声で顔に張り付いた笑顔
必死に楽しい話題を探す癖
夫の前ですら夫がどんな状態か観察し
夫の状態に合わせて過ごしていたことを知った

頑張らないを頑張る
…ややこしい
とにかく力を抜く
自分に嘘吐かない
無理しない

顔面の力を抜き切って
声を張らず
全身の力を抜く

え?こんなに楽してていいの?
繰り返し繰り返し「詐欺?」と聞いた
素の自分が受け入れられている戸惑い


何処へも飛ばないけれど
大事にされている綿毛に
自分を重ねた

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