2022年 宮城大学 前期 大問6

座標空間内に3点$${A(1,1,t),B(-1,1,3t),C(2t+1,2t-1,t)}$$がある. ただし, $${t}$$は実数とする.
このとき, $${\triangle{ABC}}$$の各辺$${BC,CA,AB}$$の中点を$${L,M,N}$$とする.
次の各問いに答えよ.
(1) 3点$${L,M,N}$$の座標をそれぞれ求めよ.
(2) ベクトル$${\overrightarrow{AB}}$$とベクトル$${\overrightarrow{CN}}$$を求めよ.
(3) ベクトル$${\overrightarrow{AB}}$$とベクトル$${\overrightarrow{CN}}$$直交するとき, $${t}$$の値を求めよ.
(4) $${\triangle{ABC}}$$二等辺三角形になるとき, $${t}$$の値を求めよ.
(5) $${\triangle{ABC}}$$が正三角形になるときはあるか. ある場合は, そのときの$${t}$$の値を求めよ.

解答
(1)
各点の定義より
$${L(\frac{-1+2t+1}{2}, \frac{1+2t-1}{2}, \frac{3t+t}{2})=(t,t,2t)}$$
$${M(\frac{1+2t+1}{2}, \frac{1+2t-1}{2}, \frac{t+t}{2})=(t+1,t,t)}$$
$${N(\frac{1-1}{2}, \frac{1+1}{2}, \frac{t+3t}{2})=(0,1,2t)}$$

(2)
$${\overrightarrow{AB}=(-1,1,3t)-(1,1,t)=(-2,0,.2t)}$$
$${\overrightarrow{CN}=(0,1,2t)-(2t+1,2t-1,t)=(-2t-1,-2t+2,t)}$$

(3)
$${\overrightarrow{AB}・\overrightarrow{CN}=-}$$だから,
$${-2(-2t-1)+2t^2=0}$$
これを整理して$${t^2+2t+1=0}$$, すなわち$${(t+1)^2=0}$$となるから
$${t=-1}$$である.

(4)
各辺の長さを考えると,
$${AB=\sqrt{(-2)^2+(2t)^2}=\sqrt{4t^2+4}}$$
$${BC=\sqrt{(2t+2)^2+(2t-2)^2+(-2t)^2}=\sqrt{12t^2+8}}$$
$${CA=\sqrt{(2t)^2+(2t-2)^2}=\sqrt{8t^2-8t+4}}$$
となる.
これらはすべて正であるから,
①$${AB=BC}$$のとき,
 $${4t^2+4=12t^2+8}$$, すなわち$${8t^2+4=0}$$となるが,
 これを満たす実数$${t}$$は存在しない.
②$${BC=CA}$$のとき
 $${12t^2+8=8t^2-8t+4}$$, すなわち$${4(t+1)^2=0}$$となるから,
 これを満たす実数は$${t=-1}$$である.
③$${CA=AB}$$のとき
 $${8t^2-8t+4=4t^2+4}$$, すなわち$${t(t-2)=0}$$となるから,
 これを満たす実数は$${t=0,2}$$である.
以上より, $${\triangle{ABC}}$$が二等辺三角形となる実数は$${t=-1,0,2}$$の3つである.

(5)
(4)において, $${AB=BC}$$を満たす実数$${t}$$が存在しないことが示された.
よって, $${\triangle{ABC}}$$が正三角形になることはない.

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