スタイルポート間所暁彦さんに話を聞いて来ました!

株式会社スタイルポートの代表取締役、間所暁彦さんに会って話を聞いてきました!
話を聞く中で、いろんなことに驚かされ感動したのですが、今日はその中で2つを紹介できればと思います。
1つは「継続する力」、そして「たくさん失敗すること」

(この文章を書いているのは誰?という方は下に自己紹介文があります。)

そもそもなんで僕が間所さんの話が聞けたかというと、僕のやっていたウクレレワークショップとレッスンに間所さん来ていただいたからです。
間所さんが不動産のVR内覧システム の会社の経営をしていることは聞いていたので、
「間所さんが今の間所さんになった流れを聞かせてください」
とお願いして夕食会を開いてもらいました。

夕食会の数日前、間所さんってどう人なのか、ちゃんと調べておこう、と思ってウェブ検索したら、Forbesやダイアモンド・オンライン、日本経済新聞のインタビュー記事が出てきて読んでみると、凄いことがたくさん書かれていて、なんだか怖くなってきたので、そっとインターネットを閉じました。

僕のようなミュージシャンが、バリバリ現役の代表取締役に聞ける話なんてあるのかな。
そもそも話の内容を理解できるのかな?
ビジネス用語が出てきたら、全く意味がわからないかもしれない。
でも、僕の聞きたいことは間所さんの「これまでの人生とこれからの人生について」だったので、それならなんとかなるかもしれないと楽観的に考え、当日を迎えました。

夕食会で間所さんは優しい語り口で、僕に理解できるように話をしてくれました。
おそらく経営者に必要なスキルなんでしょう、相手のレベルを見極めて、適切な言葉で相手に理解させる能力が長けているのだと思います。
難しいワードを避けて、僕に理解できるように話してくれる様は学ぶところが多かったです。

そして間所さんの人生の話を聞いたのですが、やはり普通ではありませんでした。
バブルが弾ける直後に大学を卒業し、希望していたマスコミ関係への就職は叶わず、不本意ながら地元に戻り不動産関係の仕事を始めたそうです。

しかし不動産関係の仕事が思いの外楽しくて、本気で取り組み始め、あっという間に頭角を表していったそうです。
その後、引き抜きがあったり、もとの会社に経営者として戻る中で、周りの勧めもあり、自分自身で企業することになりました。

ここで1つ目のポイント、「継続する力」です。
企業したばかりの頃、最初はほとんど仕事がなく、一緒に起業した仲間も去って行ってしまったそうです。
そこから1年間、ひとりぼっちとなった仕事場で、たとえ仕事がなかったとしても必ず始業時間に机の前に行き、椅子に座り、就業時間までそこにいたそうです。
1年間、毎日、何時間も、ひとりぼっちの仕事場で、仕事がなかったとしても、孤独に椅子に座り続ける。
ちょっと真似できないです。

でも1度決めたことは貫き通す信念と継続の力があり、無事大きな仕事が決まりました。なんとか会社は立ち直した。それも継続する力のおかげです。

山登りが趣味の間所さんは言ってました。
山登りを始めると、本当に山頂があるのかどうか疑わしく思う。
でも一歩一歩進んでいると必ず山頂に着く。

その後、新しいビジネスも開拓、いよいよ東京に進出して、今の会社を立ち上げます。

今の会社を立ち上げる時に、共同出資してくれたスポンサーがいました。
しかし自社で開発ソフトを立ち上げるため、用意したお金はあっという間に目減りしていったそうです。
そしてようやく完成したVRシステムはまだクオリティが低く、どこに営業に行っても誰も相手をしてくれなかったそうです。100件回って、100件がNO。100%の未契約率。
そんな中、共同経営したスポンサーが、これではやっていられない、と手を引いてしまったそうです。
半分以上のお金が会社から無くなってしまいました。
それでも社員にはお金を払わなければなりません。社員には家族が居て路頭に迷わすわけには行きません。
もし僕だったらそこで感じるのは「絶望」です。売れないシステム、かさむ開発費、社員に払い続けなければいけない給料。
でも間所さんは「平気だった」と言います。
「どうしてですか?」と僕は尋ねました。

これが2つ目のポイント、「たくさん失敗すること」です。
間所さんが今の会社を起業する前に、すでに信頼する仲間が去って行ったり、大きな仕事で約束した報酬を支払ってもらえなかったり、全く仕事がない状態で資金がどんどん目減りしていくなど、たくさんの失敗や辛い体験を経験していたからこそ、失敗に対する恐れがなくなっていたことです。
失敗しても必ず立ち直る、乗り越えてきたことにより、失敗を恐れない自信がすでについていたんですね。

100人に「あなたのやっていることに賛同はできない」なんてNOを言われたら、立ち直れる気がしませんが、間所さんは大丈夫だった。

なぜなら人生は喜怒哀楽、全ての感情を感じることが大事だから、とおっしゃっていました。
みんな喜びと楽しみは感じたい。怒りと悲しみは感じたくない。
でも負の感情も含めた全ての感情を人一倍感じることにより、人として大きく成長できる。
器が大きくなる。

僕の大師匠でもあるギター&ボーカルデュオのTuck&Pattiさんも同じようなことを言っていました。
「音楽だけやっているのではなく、フルサイズの人生を生きなさい。」

間所さんはその後も奔走して、出資先を見つけ、システムのクオリティを上げ、今ではマンション業界でシェア1位のVRサービスを展開しています。
その先の夢も聞かせてもらいました。
いずれどこかの雑誌などでもその先を読むことができると思います。

間所さんの話を聞いていて印象的だったのは、キラキラした目です。
こちら萎縮させるような威圧感はなく、優しく話しながらも、目は常に輝いていました。
話す内容も、否定的な話は一切なく、常に肯定的な、未来に希望を感じさせる話が多かったです。
間所さんと話していると、「明日はもっと良い日になるぞ!」という希望を抱けます。

まだここに書けなかった話がたくさんあります。
友人がYMOに憧れて音楽会社に入り、自分で起業して、ついに坂本龍一と仕事ができた話などです。
子供の頃からの夢が叶った後、その方は次の目標を見失ってしまいました。
その後一時体調を崩してしまいましたが、そこから再び立ち直って行かれました。

「夢が叶ってしまった後の話」は、示唆に富んでいました。

素晴らしい話をたくさん聞けたので、これを自分の人生にいかに活かせるか、これから考えていきたいですね。
最後に「幸福論」のアランの一節を、間所さんのインタビュー記事で見つけたので、残しておきたいと思います。

「悲観は気分、楽観は意思」

長い文章、ご覧いただきありがとうございました!

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