オシャレは端に宿る
春、夏、秋、冬、どの季節のオシャレが一番楽しいでしょうか。もちろんどの季節もそれぞれ楽しみ方があるのでしょうが、あえて1つを選ぶとしたら、ぼくは夏を選びます。
自分がオシャレして楽しいというよりは、「夏のオシャレを楽しんでいる人を見るのが楽しい」と言ったほうがいいでしょうか。1年でもっとも着こなしがシンプルになりやすい夏だからこそ、人それぞれの個性が前面に出ていて、おもしろいなぁと思うのです。
自分のためのオシャレ
そもそもオシャレってなんでしょうか。流行りの洋服を身にまとうことや、かわいいメイク、かっこいい髪型をすること。どれもオシャレだといえるでしょう。それらに共通するのは「周りのために、なにより自分のために、身なりを意識して整えること」です。
服が似合う魅力的な体にするために、トレーニングしたりダイエットするのも、広い意味でオシャレの一環だといえるでしょう。
そして、オシャレにおいて大切なのは、「自分が楽しむこと」相手がいなくてはオシャレは成り立ちませんが、自分の気分が上がらなくても成り立ちません。
オシャレという言葉は、ほかにも「オシャレな空間」や「オシャレなランチ」など、自分の身体を離れて使用される場合もありますが、これらはあくまで「そこに身を置いている自分」や、「それを消費している自分」など、自分を中心として拡張されていった結果誕生した用法だと思っています。
オシャレは端に宿る
夏は1年でいちばん薄着になりやすく、肌が露出しやすい時期でもあります。そのため、洋服はシンプルになりがちで、体のシルエットも比較的出やすい季節だといえるでしょう。シンプルだからこそ、細かいところに込められた自分のこだわりや個性が見えやすく、また、自分の体型を活かした着こなしが大切だったりするので、見ていてとてもおもしろいのです。
特にぼくが注目しているのは、”端”の部分。シャツで言えば、柄やシルエットよりも、襟や袖の部分。そこをどういう風に工夫しているかが人によって個性が見られるところで、ぼくがオシャレだなぁと思う人は、みんな”端”の見せ方がとてもじょうずなのです。
スカートやワンピース、パンツで言えば、袖やひざ丈がどれだけ自分の体型とマッチしているか。そういった”端”の部分のバランスが絶妙だったりすると、とってもすてきだと思わず感激してしまいます。
よく言われることですが、オシャレにおいてまず重要なのは、「自分をよく知ること」それに加えてぼくが力説したいのは、”端”の工夫がじょうすなことです。
汗や日焼けが気になったりと、いろいろ面倒も多い夏ですが、”端”のちょっとした工夫で気分をあげれば、きっと楽しく過ごせると思います。
山脇、毎日。