信頼する人の信頼する人を信頼すること

【ウィーク・タイによる偶然の出会いについて】

社会学者マーク・グラノヴェッターが提唱したウィーク・タイ(弱い紐帯)はSNSの発達によって可視化され、広がりやすくなっています。「会ったことはないけどなんとなく話が合いそう」とか「あの人の周りにいるのはなんとなくああいう雰囲気の人たちなんだな」とか、自分が知らない人を意識することができるようになったという意味で、Facebookなどは改めて便利なツールといえるでしょう。

ぼく自身もウィーク・タイによる意外なつながりからチャンスが転がってきて、仕事になることがけっこうあります。


脳内ポジショニングマップ

ウィーク・タイを活かすためには、なによりもまず、自分がどういう人間で、何を好み、どんな人と価値観が合うのかをしっかり意識することではないでしょうか。

次に自分はどういう人とつながっていて、そのつながっている人たちはまたどういった人たちとつながっているのか、想像出来る範囲でじゅんじゅんにおもいを巡らせます。その結果、なんとなく自分と合いそうな人や、会ってみたい人が何人かは見つかるはずです。

ここまでは多くの人が無意識的に行っていて、自分を中心とするポジショニングマップのようなものが脳内にできているといったイメージでしょうか。


機会は突然やってくる

そこから、人の紹介によって面識のない人と会うパターンは、ざっくりと、大きく分けて3つあります。

① 自分が会いたいと思っていたAさん

② 相手が会いたいと思っていたBさん

③ ①②以外のCさん

共通の知人Dさん

Aさんの場合は、自分がお願いしてつないでもらう場合もありますし、偶然どこかで会う場合もあるでしょう。B、Cさんにかんしては、ほとんど偶然によるはずです。

Aさんについては、自分が会いたいと思っていたわけなので、実際に会った時もスラスラ会話ができるはずです。なんとか自分を信頼してもらうことで、具体的な話につながったり、盛り上がって友人としてお付き合いすることになるかもしれません。


信頼する人の信頼する人を信頼すること

大切なのは、Bさんと会うケースでも、相手をちゃんと信頼することです。紹介してくれたDさんを信頼しているのなら、それは必須といえるでしょう。

向こうから会いたいと言われているばあいは偶然によるものなので、なかなかいきなり心を開きづらかったり、意味もなく不審に思ってしまうこともあるかと思います。

このように、会ったことのない人をいきなり受け入れるのは、なかなかむずかしいかもしれません。でもBさんにとっては自分にとってAさんの立場になっているわけです(記号ばっかりでわかりづらいのをご承知ください…)から、

せっかくの出会いをむげにしてしまっては、まわりまわって自分のチャンスも逃してしまうような気がするのです。

これはもちろんすべてにあてはまるわけではありませんし、間に人を介さない場合など、他にもパターンがあるのも確かです。

ただ、自分の意識の置き方として、また、ウィーク・タイを広め活かす方法として、心を開くマインドセットでいることは大事なんじゃないかなぁと考えているのです。

開放した心にこそ人は入ってこれて、つながることができる。という話でした。

山脇、毎日。