タバコを隠れて吸っても、煙までは隠れない

喫煙者のみなさま、あなたはタバコを吸いたくなったら、どこで吸っていますか?
指定された喫煙場所ですか?
それとも、コンビニやスーパーの出入り口ですか?
灰皿がない場所でも、タバコを吸いますか?

タバコを吸う権利はあります。
成人したらタバコを吸えると、法律に書いてあります。

けれども、タバコを吸う場所って限られていませんか?
10年ほど前だったら、飲食店でも喫煙ができました。食後に一服だってできました。

分煙。
タバコを吸う人、吸わない人の空間を分けるようになりましたね。
分煙の詳しいものについてはJTのサイトをどうぞ。


タバコを吸う場所が少なくなって世知辛いって思う、喫煙者のみなさま。

でも、逆に分煙によって助かる人もいることも、ご存じでしょうか?
呼吸器に疾患がある人のことです。

そのひとりが、わたしです。
タバコの煙が咳をひきおこします。
10代の頃はちょっと咳をするだけでしたが、今は外でタバコの匂いがするだけで咳が止まらなくなります。匂いのある場所から避難しても、しばらくは喉がきゅっと搾られたように苦しくなります。
薬を飲んで落ち着くことはありますが、ひどい時は一週間ほど喉が苦しい状態が続きます。

なので、喫煙所や喫煙スペースは避けて通っています。
それでも、喫煙者には遭遇してしまいます。
どうしてかわかりますか?

冒頭に書いた場所、コンビニやスーパーの入り口で喫煙している人がいるからです。この場所には灰皿はありません。喫煙スペースでもありません。なんなら、吸い殻が落ちていることもあります。

10年前だったら一服してから店に入る、店で買い物してから一服する。そんなシーンだった場所でしょう。でも、灰皿が撤去されて、吸える場所となされていないのに、どうしてそこで吸うのでしょうか?
店に入る前にタバコの煙を浴び、楽しく買い物をした後、タバコの煙を浴びる。わたしのように、タバコの煙で命の危機に陥る者からしたら、店の出入りすら油断ができません。

また、ある日は喫煙している人がいないのに、タバコの匂いがして咳が出始めたことがあります。いったいどこでタバコを吸っているのかと思ったら、入り口から角を曲がった、店の影でこっそりと吸っている人がいました。この店では、敷地内での喫煙を禁止しています。
症状が落ち着いて、楽しくおでかけをした矢先だったので、非常にショックでした。

喫煙者のみなさまが、ルールを守ってくれればこんなことはないんです。

わたしの周囲でもタバコの煙が苦手という人はいます。
けど、わたしのように咳が出たり、体調が悪化するという人はあまりいません。喘息や呼吸器疾患があれば、同じ人はいると思います。

タバコをやめろとはいいません。
あなた以外の人がタバコを避けられるよう、喫煙のルールは守ってください。
屋外で吸っていても、タバコの煙は薄まりません。タバコの煙に過敏なわたしが言います。30m離れても、タバコの煙は臭います。咳がでます、発作がでます。咳をしすぎて涙がでて、このまま死ぬんじゃないかと思うくらい喉が詰まります。全然、まったく、煙は薄まりません。むしろ周囲にまきちらしているだけです。

タバコをやめろとはいいません。
勝手に吸ってください。
でも、あなた以外の人に、タバコの煙が届かないように、決められた場所以外で喫煙はしないでください。
あなた以外の人のために、お願いします。

どれくらい咳が出るかってことなんですが。
昨日の夕方、すでに日が落ち始め、薄暗い時間帯の話です。
スーパーから出たら、タバコのにおいがして咳が止まらなくなりました。見渡してもいなくて、駐車場の車に避難しようと歩いていたら、自分の車から三台ほど先でタバコの火が見えました。
猫背で帽子を深く被った男性が、タバコを吸いながらスーパーの入り口方向をみています。奥様か家族が買い物をしているのでしょうか。
エンジンをつけっぱなしで、わざわざ外に出て、喫煙をしているようです。ちなみにこのスーパーは「敷地内もすべて禁煙」です。入口の灰皿も撤去しています。
にもかかわらず、この男性は、非喫煙場所で、タバコをぷかぷか吸っているのです。車内で吸わないのはなぜでしょう?車内だったら喫煙しても良いと思うんですけど。
想像ですが、家族に「車の中でタバコを吸うと臭くなる」と言われているんでしょうか。臭いでバレますよね、だって外でも臭いがしますもの。
一瞬でそこまで察しながらも、わたしはマスクしながら片腕で口元を押さえます。もう片方の手は買い物袋を持っていて、煙を防ぐことはできません。マスクも臭いまではシャットアウトしてくれません、してくれる製品があれば率先して購入するんですけど、喫煙者を回避するためのマスク。でも日喫煙所で悠々と煙草を吸う輩がいなかったら、こんなマスクすら不要なんですよ。
「ゲホゲホゴホゴホッ、うっ、ゴホンゴホンゴッホン、ヒー」
喉がきゅっと締まってきました。タバコの煙で咳が止まりません。最後のヒーは息を吸う音ではなく、最後にわずかに残っていた酸素を吐き出す音です。息を吸うことができません。咳とともに呼吸を吐き続けます。
コロナ過で咳をすると、「こいつコロナなんじゃね?」と思われないかと心配になるため、マイカーへと戻ります。エンジンをかけて、咳を続けます。止めようとするより、咳を出し続けたほうが楽になるからです。
「ゲホゲホゴホゴホッ、うっ、ゴホンゴホンゴッホン、ヒー」
を繰り返しているうちに、男性はタバコを吸い終わり、家族が戻ってきたのか、わたしの咳の発作が止まった頃にはいなくなっていました。家に帰ってから手洗いうがいをして、薬も飲みました。スーパーに行く前に落ち着いていた症状は、復活していました。スーパーに行かなければ良かったという後悔もしました。けれど、どこに行ってもルールを守れない烟草野郎()はいるわけで、どこに行っても危険しかありません。
この記事を書いている時点でも、発作が起こります。一週間ほど続きます。
まじで殺されるくらいの状態になるから、タバコを吸ってもいいから、場所だけは守ってくれよという話。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?