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お客様のベネフィットに迫る

”やってはいけない宣伝”という、日経の雑誌記事を読んでいたら、非常に興味深いことが書いてありました。

何も言っていないに等しい宣伝文句を、「空気コピー」というそうです。

例えば、飲食店の看板やメニューに書いてある、

・こだわりの味
・伝統の・・・
・心づくしの・・・
・おもてなし・・・

などが、その空気コピーになるそうです。

多くの業者が使いたがるコピー文句でありますが、今やまったく「消費者の心にささらない」そうです。

逆に空気コピーは、その店に特段の”売り”が無いことを、わざわざ宣伝しているようなものだそうです。

本当は現状を改善して、味やサービスの改善をしなければならないのに、経営努力をせずに安易にコピーに頼った結果、返って客足が遠のくケースが多いそうです。

たしかに、ありきたりの表現で、特にときめきませんよね・・・

ほかにも、

・「世界へ」「未来へ」という大学のキャッチコピー
・「地域とともに」という地方銀行のキャッチコピー

・・・とかが、空気コピーにあたるということ。

確かにありふれていて、特に魅力を感じませんよね。


ところで我々の業界はどうでしょうか・・・

私たちも、気がつかずに”空気コピー”の類いを使っているかもしれません。

・こだわりの品質
・高品質
・短納期
・伝統の技術
・単品歓迎
・何でも相談できる
・・・


世の中にありふれていて、お客様にとって、何がどれくらいのメリットがあるのか良く解りませんよね。

大切なのは、

① 常套句でない言葉で
② お客様のベネフィットを伝える

ことだそうです。

例えば、

「世界最小・最軽量」「大容量」がキャッチフレーズの
各社の携帯音楽プレーヤーに対して、
iPodは、「ポケットに1000曲を」

というキャッチコピーで、大成功したそうです。


いずれにしても、どんなキャッチコピーであっても肝心なのは、
私たちの製品が、本当に品質・納期・価格・安全安心において、競争力があるということが前提です。

コピーライティングのテクニックは、どうでもいいとして・・・

我々のものづくりの競争力は手前味噌ではなく、

お客様にどんなベネフィットをもたらすのか?

お客様が、当社の製品をお選びいただくことで、どんな良いこと、どんな価値を得ることができるのか?

どんな、体験をしていただくことが可能なのか?

たとえ、B to Bの製造業であってもそれらを常に考え、実現できる会社でありたい・・・

きっとそれが、仕事やものづくりの意義を認識し、働きがいを高める一条になるはずだから・・・

前向きかつ謙虚に、これからも全員営業で、「無くてはならない会社」を目指して参ります。

※ 社長VOICE 2019 より

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