mothercoatとラウンドヘッドとのスリーマンをつくっていただきました。ラウンドヘッドとpara-diceの皆さん本当にありがとうございます。ラウンドヘッドのベーシスト、フレッシュとのpara-diceでの偶発的乾杯（単純に私が松川とハコに飲みに行った）から決まったこのイベント。敢行を決めてくれたこと、最大級の感謝を送りたいと思います。ご来場、心よりお待ちしてます。

音楽への欲

2023年7月8日に、京都livehouse nanoでのmothercoatのライブを観に行った時の話をしようと思います。

ライブを観ていて涙が出てきたのはいつぶりか。
トキさんのベースの運指を見ていると、あー音楽だなあ、と思って、楽曲も沁み込んできて。気づいたら目をひん剥いたまま泣いていました。恥ずかしいとかそういうのはなく、ただただこのまま楽しもうと最前列メガネロン毛は揺れておりました。

このライブの何日か前にギガさんからこのライブのお知らせをいただいていて、その時レコーディングのことに触れてくれました。全然うまくいかなかったレコーディングの後だったので、納得いかず録り直すことを伝えていたんですよね。( *´∀｀*)みたいな顔文字をつけて冗談めかしながらだったんですが、ギガさんは、そうこなくっちゃと言ってくれて。当日再会したときに、やばいレコーディングやってるねーと言われて一瞬なんのことか気づけなかった。録り直してるんだよね、とギガさん。そうなんです、ギターのプレイが納得いかなくって。そうかー、欲が出ちゃったか、と。ハッとするおもいでした。欲だったのか、これも。

ブースに入ってギターを弾いているとき、どうにも自分のプレイが稚拙に思える。モニターに刻まれているグリッド線に対して想像通りの位置に合わせるため、クリックをどう聴けば良いかを模索してしまう。音楽になっていなかったなと思いました。
録り直しを決めてからも、自分の基礎技術を向上してから取り掛からねば意味はないと信じ切っていました。今はそうではないのに、あの、向こうの方の自分になれないわけはない、なるのだという欲。私の音楽の欲。抜け出すには居心地の良過ぎるその泥沼にはまっていました。

話ののち、mothercoatのライブ。
今、自分の指先から鳴ろうとしている音を深く愛していること。そんなことを勝手にトキさんのプレイから感じ取っていました。美しい指先だったな。音楽が人から人へ伝わっていました。震えた。ギガさんの振る舞いに泣いた。その後飲みすぎた。音楽の現場は私にもこんなに優しかったのだな。

欲があること自体は悪いことじゃないのかもしれないけれど、今自分の雑念の正体は欲だったのだと思い直してから後日、良いギタープレイを収録することができたと感じています。
レコーディングはまた一歩進んだ。聴いてもらえるのはいつになるだろう。9月末にまた一曲取り掛かります。
指先から、喉の奥から鳴ろうとしている音を、全ての息遣いを深く愛すること。自分の音楽の欲に対するアティチュードを、また更新することができたのではないかな。
そんなわけでギガさんトキさんに勝手に大感謝している我であります。共演決まっちゃったじゃん。欲にまみれそうです。

ライブ情報

その他のライブ情報は以下の記事からどうぞ！

秋、このFrame By Frame以降のライブは、また別の記事にもまとめようと思います。秋だからかな。フェスティボー決まってます。

何卒よろしくお願いいたします。

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あとがき。

泥酔する時は、馬鹿になる前に止めてくれる友達と飲むことにしよっと。

知ってる町の行きつけの店。あの味、同じつまみ食べながら語り合って、呑み切る手前におかわり何飲もうかなとうわのそらになってしまったりして。煙草、灰皿で燃えたままなのに新しいのくわえて。しかも逆向けじゃないか。話聞けよって、笑ってはたまに泣いて。勘定してから家路について。眠る少し前に物悲しくなってしまった。

町にはいろんな匂いが沁み込んでいるな。そのどれもが肺の奥まで入れたい澄み切る美しさではないけれど、苦味走る煙草のおかげで、息の吸い方は忘れないで済んでいる。

大丈夫。

ライブハウスや音楽を栄養にして暮らす人々が、自身の安寧を求めることを恐れませんように。安心して乾杯できる現場を守っていく姿勢でいたいと思います。自戒の念も込めて。

それでは、9月13日、大阪は扇町、para-diceにてお会いしましょう＾＾会場にてお待ちしております。