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春の嵐の中で

「あなたはどうしたいの?」
と、折々で尋ねられることがある。
問いかけてくるのは、人であったり夜の景色であったり、
都会の一角の寂れた路地裏の空気であったりするのだが、
そういうものが、
ともすると何処かへ行きそうになってしまう私の両足を、
この世界に縫い留めてくれているなと思うのだ。

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