平和の少女像をなぜ作ったか。

先日、ウェビナーでいわゆる従軍慰安婦の像を作った韓国人の彫刻家の話を聞いたので、記録のため文字起こししておきます。これは日本語訳から作成したので、完璧ではありません。下の映像は、この投稿とは直接関係ない内容です。


キム・ソギョン、キム・ウンソンです。84年から一緒に暮らし活動している、彫刻家です。
私達は全斗煥の独裁政権の中で、大学生活を送り、その後民主化のためにどういうことをすればいいのかっていうことを常に悩んできました。

私達の作品っていうのはですね社会とか歴史とか政治とか別にあるわけではありません。いつも繋がって、作品を作ってきました。

ですから今までですね、私達の作品、光州、済州島など民主化運動とか労働運動の中で亡くなった方々を記憶する、そういった作品を作ってきました。

慰安婦問題では、解決するだろうと関係しませんでした。
日本が慰安婦の問題に関してですね、知ってはいたんですが、それが解決していないということについては、ちゃんと考えてなかったっていうのかな。あの頭の中になかったことです。


遅かったのですが今の正義連、挺身隊問題協議会ですね、2011年に、水曜集会が1000回を迎えました。私達ができることは何かないでしょうかという提案をしてですね、

最初はですね、小さいあの記念の像をモニュメントを作ろうということで、それを例えば韓国の伝統的なものにしようとか、椅子を1つ作ろうかとかいろいろ考えていたんですが、日本大使館がですね、日本政府がそういうものを作るなということを韓国政府に圧力をかけて、それを聞いてですね、これはちゃんとしたものを作ろうと、私達が特異の分野の人間の像できちっと作ろうということを提案をしました。

日本政府がそのように介入してきたおかげというか、小さい最初は小さい何か記念のものを作ろうと思った計画が、今私達が見ている少女像に変わったわけです。

少女像の構成は、女の子の姿それとその隣に椅子があります。地面にですね、おばあさんの形をした影があります。この3つの基本の構成になっています。

少女の顔を見ると自分の意思ではなくて、強制的に連れて行かれたということを表明する前に、髪の毛がですね、ざんばらというか、そういう形になっていますし、

今生きているハルモニあるいはもう亡くなってしまったもの、あるいは多分も現地で死んでしまった被害者を繋げる。そういうものです。

あの少女の手を見ると、握っていますね。これはですね最後まで諦めない頑張る意思を表現しました。

また裸足です。また、かかとが地面に食いついていません。これはですね、あのよ。もう韓国に戻ってきても名誉が回復れなかったことを示しています46年間、多分そういう苦しみや悲しみっていうものを示してしています。

これ元々ですね、地面に設置しようとしたわけですね。その左に、このハルモニのシルエットを設置をしようとしました。このシルエットはですね、小さい石っていうかな、破片を集めて、いわば被害にあったハルモニおばさんと被害者を一つ一つ繋げるみたいな、そういう意味合いで初めてこのおばあさんのシルエットを形づくっています。

また胸にはですね、白い蝶があります。これはですね、蝶になって、また戻ってくると故郷に戻ってくるっていうことを表しました。

また少女の像の隣には椅子があります。この椅子はですね、少女像を見た方が、考えるための椅子でした。

例えばですね、このハルモニたちがどういう苦痛を経験してきたのか、あるいはまた日本大使館の前ですね、長い間水曜会議が行われてるってのは何なのかとか、様々なことを私達が考えるための椅子になっています。

金学準ハルモニが、証言をしたのが91年8月の14日、ちょうど30年経ちましたこの少女像はですね、この30年がなんだったのか考えるときっかけとなっています。

ハルモニたちは、最初は被害者ということで様々な行動に参加していたわけですね。水曜集会にも参加していたわけです。それが、人権運動家として、このような被害、悲惨な歴史を繰り返さないということで、集会にも参加してるわけですね。

私達はこういったハルモニの意志ですね、広げていくために、今どうするか、何をすべきなのかというのを考えながら活動しています。

質疑

Q ドイツでも少女像の設置が進むが、日本政府の妨害の実態は?

朴槿恵政権と安倍政権が慰安婦問題で2015年12月28日に合意する前は、秘密里に妨害してきたが、合意後は公然と妨害してきた。

中には、新しく日本の大使や領事として赴任した人が、「私の役目は少女像を撤去することだ」と話したこともあった。中には撤去応じれば、金銭的な貢献をすると具体的に提示する人もいたという。

Q 芸術の社会への関わりは

日本芸術自体を今独立することはできないと考えます。ですから私たちの歴史や女性、労働、環境問題に関与していきます。

韓国でも見たくないこと、悲しいことこういうものを表現したがらない面があります。

韓国には龍山に戦争記念博物館があります。戦争を賛美する博物館があること自体がとんでもないことです。反省をしなければならない部分です・

日本でも平和の少女像はこれは芸術でないという人がいます。

私たちはそれで人生を社会を歴史を人権を表現する作品が、ちょっと負担になったとしても人々が大事に保管しながら楽しんで見られるようにしなければならないという考えの中で作業をしています。
すべての美術は政治的だと考えます。

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