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はじめに
 大寒は1月20日~2月3日の時期で、旧暦の最後を飾る時期であるとともに、最も寒い時期です。この時期は旧暦の1年で一番寒い時期ですが、その一方で日が次第に長くなり、春に向かう大事な時期でもあります。
 特に後半は三寒四温と呼ばれるように、三日寒い日が続くと、その後には四日ほど暖かい日が続くという、春への準備段階の時期となっています。そのため、寒暖差から身体を壊したり、体調が悪くなったりするのもこの時期の特徴です。身体を整え、新たな季節を迎える準備をしましょう。
 
節気のサイン
 一年の締めくくりであるこの時期は、春を迎える準備の時期です。1月20日は二十日正月とされ、新年から働きづめだった女性が身体を休め、里帰りをするための日であり、同時に正月のごちそうやお餅を食べつくすことで、実りへの感謝も込められています。
 季節の始まりの初候は、あおじの声が平地でも聞こえ、南天が小さな赤い実をつける時期でもあります。南天は「難を転じる」という意味から縁起が良いものと考えられ、正月飾りやおせち料理にも利用されます。また、小松菜や赤貝が旬を迎えます。そして、季節が進む次候では、元日草と呼ばれる福寿草が咲き乱れ、火打石のように鳴き声が聞こえ、じょうびたきという渡り鳥の声を耳にするようになります。そして、ちょうどそのころ、わかさぎや水菜が旬を迎えます。また、季節の終わりである末候には、めひかりや金柑が旬を迎えるとともに、季節の変わり目の中でも一年の節目に当たる春の節分が訪れると、いよいよ春本番となります。
 

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