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はじめに
 霜降は10月23日~11月6日の時期で、朝夕にぐっと冷え込み、霜が降りる時期を指します。初めは山など標高が高いところから霜が降りますが、次第に平野にも霜がり、冬の始まりを告げるサインとなります。
 なお、この時期は夏の燃え上がる時期から秋の実りの時期を経て、冬に向かう時期であることから、そのギャップにむなしさを感じ、くよくよと悩みがちの時期です。同じことを何度も考えてしまい、前向きに考えられないかもしれません。さらに、寒さも日に日に増してくることから循環も悪くなり、身体の冷えもきつく、心と身体のバランスが崩れがちです。そのため、風邪を引いたり、気持ちが落ち込んでうつになったりと、様々な症状が出始めますので、十分注意しましょう。
 
 
節気のサイン
 霜降は、寒さもいよいよ本格的になり、霜が降りる時期であることから、冬の始まりのサインとも言えます。季節はまだ秋ですが、確実に冬が始まっているのです。
そのため、季節の始まりの初候は、ヒーヨ、ヒーヨとなくひよどりの声を耳にするとともに、ほっけが旬を迎えます。そして、季節が進む次候では、ふいに強い雨が降ったと思いきや、アッという間に青空が広がる初時雨が見られ、山芋やきんきが旬を迎えます。
また、終わりである末候は、山々が色好きはじめ、紅葉があちこちで見られます。ちょうどこの時期にはサツマイモやカワハギが旬を迎え、冬へと突入していきます。
 
カラダの特徴
霜降は、急激に寒さも深まる時期です。寒冷順化と言われるように、寒くなればなるほど身体も寒さに立ち向かう準備が必要です。特に体温調節や発汗調節、ふるえなどは自律神経が深く関与しています。そのため、この時期は自律神経が疲弊し、調整が上手くできない時期でもあるのです。また、免疫力も低下しやすく、風邪やアレルギーなどを発症しやすくなります。さらに、寒さにより動きがにぶることから循環も悪くなり、手足の冷えやむくみが目立つようになります。慢性的な疾患を抱えている人は体調を崩しやすく、とてもつらい時期です。
ちなみに、体温が1℃下がると免疫力が30%低下するだけでなく、代謝も13%減少することが知られています。そのため、まだ身体がうまく寒さに慣れていないために、身体自体を冷えないようにすることが大切です。 

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