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筋力を鍛える:不便益3.公共交通機関を利用する

今の世の中はとても便利です。
何処に行くにも車という交通手段があります。
その意味ではとても便利な世の中です。しかし、多くの方は便利さ上に、歩くのが億劫になっているのも事実です。歩くことが面倒・・・。
昔では考えられない現代人の新たな悩みとも言えます。

田舎の人は健康?
一般的なイメージとして田舎の人は健康というイメージがありますが本当なのでしょうか?
 記事によると「都道府県別に見ると、男性の1日の歩数は5647歩から8762歩までの開きがあり、歩数が多い県に色をつけると都市部が色に染まるらしい」特に、太平洋ベルト地帯で色が濃く「都会は歩く」傾向にある。その理由としては、公共交通網が発達しているので、移動は電車やバスが主流であるが、乗り換えや広い駅構内があり、意識はせずとも結構歩いているものと考えられる。
 対して地方はクルマ社会で、100メートルほどの距離しかないコンビニに行くにも自動車を使ってしまう。ましてや、歩いたり自転車で行ける距離にお店がないし、公共交通機関もない。そのために、移動は基本的には車であり、地方ではスーパーの駐車場が広いために、家の前の駐車場から車に乗り、お店の前に車を止める、リアルな「door to door」の世界なのです。
 そう考えると、都会は公共交通機関があり、それを利用すれば歩けるが、田舎は現実的に歩く、自転車で移動できる範囲では生活できない。そのため、「田舎の人歩かない問題」は社会が起こした害、いわゆる社会的因子であり、個人では解決できない問題です。よって、社会が解決しなければいけない問題なので、社会で解決することが大切な問題、社会的処方が必要な問題です。

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社会処方:公共交通機関がない田舎はどうする?
 公共交通機関を利用して少しでも動こうということは正論ですが、そもそも公共機関がないので、どうすることもできないのが答えでしょう。今の時代ならライドシェアのような仕組みが必要でしょう。
 ライドシェアとは文字通り、Ride(乗る)をShare(共有)することを意味します。いわば「相乗り」です。同じ方向に行く人々をまとめて送迎する。これがライドシェアであり、ライドシェアを実現するためにはデータのデジタル化が必要です。誰がどこに行くのか、人も車も情報を共有し、途中で乗り換えていくような仕組みです。そうすれば、公共交通機関に近いような仕組みができ、「door to door」にならないような「歩く」社会デザインを作ることができると思います。なお、公共交通機関を作ることができないのであれば、公共交通機関がない地域では居住環境を日本家屋を基本とし、段差のある家とすることで家の中で筋トレができるようにする。そんな視点で、建築基準法を作っていくことが大切なのかもしれません。さらには、肥満傾向や運動不足の方は、動かなければいけないため、歩行数に応じてライドシェアや車に乗れる距離を限定され、乗りたければ運動して歩行数を稼ぐみたいな仕組みも必要です。
 そして、将来は自動運転が普及すると、車があちこちに走っていて、自由に車に乗れるようになります。そうなると、歩くという不便益がなくなり、わざわざ運動の時間を作らないと運動しなくなる社会がやってきます。そう考えると、現実的には居住空間を運動が必要な構造にするか、歩行数に応じて乗れる乗り物が決まるなどの別の仕組みを作ることが現実的であると思います。特に、後半の歩行数については各自治体で歩行アプリを入れたり、スマホでも簡単にデータが取れるので、スマホと連動した移動管理が主流になるのだと思います。
 社会は便利になるが、身体は退化する。そんな未来に必要な健康とは何かを今後も考えていきたいと思います。



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