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Green School in Bali

いろんなところで、いろんな人にお話しする機会はありましたが、自分のためのまとめがおろそかでした。昨年8月にオープンデイに参加した時に見たことや、それに付随したまとめです。

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オープンデイは、移住&入学を検討している家族に向けた1日体験のようなもので、敷地内の見学はもちろん、先生や保護者のみなさんとのシェアリング、バリの文化体験も盛りだくさん。

「世界を持続可能にする学習者のコミュニティ」と言うだけあって、校内のあらゆる物が環境に配慮されています。校舎は、生育が早く環境負荷が少ない竹で作られ、トイレはコンポスト、電気は自然エネルギーで自給しています。温暖化の原因になる森林伐採を避けるため、パーム油を使わない油を作るプロジェクトや、魚と植物を同じシステムの中で育てる循環型農業プロジェクトなど、子どもたち自身が課題を見つけて議論し、解決に向けて実践しながら学んでいく、プロジェクト型の学習が行われています。

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教室には壁がなく、心地よい風が吹き抜けます。音やにおいも体中で感じながら学ぶ子どもたち。世界中から子どもたちが集まるこの場所で、「壁がない」のはどこか象徴的でした。周りの環境に左右されずに自分の学びに集中できることも、私たちに必要な力なのかも知れません。あるいは、周りのあらゆるものに常に自分を開いていることが、学びには必要なのかも知れません。

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グリーンスクールでは、何のために学ぶかが明確でした。持続可能な世界に向けて、私たち自身がどのようにあるべきか。そのために何を身につけるのか。それを子どもたちが、自分で問いを立てながら体験的に学んでいます。個性を尊重し、それぞれの学びに寄り添いながら伴走する教師。学校に関わる様々な立場の大人が対話を深めながら違いを乗り越え、理想の社会をつくっていこうとする姿。目の前のことだけじゃない、未来に向けての強い意志と確かな歩み。自分がこの社会を作っていくんだという当事者としての覚悟が、至るところに感じられました。

世界中から、理想の教育に試行錯誤しながらここにたどり着いた教師たち。みなさんの生き生きした表情と力のある語り口調。とっても魅力的でした。こんなところで、自分も学びながら教えてみたいと強く感じました。

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教師や保護者のみなさんとの対話の時間、娘はKids in the kitchenというイベントに。本人は英語がわからないし参加したくなかったようですが、現地のかわいらしいお姉さんに連れられてしぶしぶ参加。写真左側の、ココナッツを使ったスイーツを作ったようです。娘の感想としては「英語わかんないし、外遊びがしたかったのにうまく伝えられなくて嫌だった。グリーンスクールもう行かない」だそうです。

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そうは言っても、バリ旅行自体は娘にはとても楽しかったようで。かつてバックパッカーで行き当たりばったりに安宿を泊まり歩いていた私は、どうもその癖が抜けずに、今回もグリーンスクールのオープンデイ以外は具体的な計画なし。それでも、「バリに行く」と周囲に伝えると、いろんな場所や人を紹介してもらって、終わってみれば素晴らしい旅でした。

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友人の紹介でダリハティバリさんに1日ツアーを依頼。滝でこんなスウィングに挑戦。娘リクエストのエレファントライドも。私リクエストは、友人一押しの手相占い。すごかった。

モンキーフォレストに行くために、道中で虫よけスプレーゲット。森に入る前に一度だけ使ったそのスプレーは、猿にひったくられました。

かつてお世話になった親愛なる人生の先輩、いまや立派なバリダンサー。私は彼女の感性が大好きで、いくら話をしても尽きることがありません。嬉しい再会でした。

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学生時代に何度も足を運んだフィリピンと、似ているように決定的に何かが違うバリ。それはきっと、日々の中にある小さな祈りのようなもの。西洋からやってきたキリスト教みたいな、人を説得しようとする何かではなくて(そこには素晴らしい教えや物語がたくさんあるのたけれど!)、その土地の山とか海とかに昔からずっとあって、良いとか悪いとか、救ってくれるとか救ってもらうとかじゃなくて、人間の日常と紙一重のところにいる八百万の神様みたいなもの。

バリヒンドゥーには、幸せになるための3つの要因として、「人間と神との繋がり(パラヒャンガン)」「人間と人間の繋がり(パウォンガン)」「人間と環境の繋がり(パルマハン)」があります。人と神、そして自然環境との関係性。奥深くて魅力的なバリ。グリーンスクールの話から逸脱しましたが、もっと知りたい、何度も訪れたいと思える場所でした。



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