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幼馴染と過ごす最後の春休み EP1

大学卒業後は遥香とは離れ離れ。

俺は東京に就職、遥香は地元の銀行に就職。

遥香は幼稚園の時からの幼馴染で、

物心ついた頃には一緒にいるのが当たり前で、

小中高、大学までずっと同じだ。

そんな遥香ともこの春で離れ離れ。

引っ越しの準備を進めながら俺は思い出に浸っていた。


ピーンポーン♪


家のインターホンが鳴った。

何か配達頼んでたっけ。



ガチャっ

ドアを開けると、遥香が立っていた。



遥香: えへへ、来ちゃいました〜!

〇〇: えっ、どうしたよ、急に。

遥香: 部屋の片付けのお手伝いでもしようかなと思って!

〇〇: へぇ〜、気が利くじゃん!

遥香: でしょ〜?ちゃんと片付け進んでるー?

〇〇: 進んでるよ、ほらっ。

遥香: 本当だぁ、〇〇、片付けなんてできるんだねぇ

〇〇: 俺をなんだと思ってんだよ笑

遥香: 小学生の頃、ここに遊びに来た時、いつも〇〇のお母さんに怒られてたじゃん、「ほら〜早く片付けないと夜ご飯作らないよ〜!」って。

〇〇: いつの話だよ笑 俺も大人になったんだよ!

遥香: えぇ〜、大人になったんだねぇ感動!

〇〇: そんなことで感動しないでよ、、


遥香: へへへ

遥香は微笑んだ。



遥香: 引っ越し再来週だっけ??

〇〇:そうそう、再来週!

遥香: あと2週間かぁ〜この家に住むのも

〇〇: なんで俺目線のセリフなんだよ。笑

遥香: いやぁ〜、私も住んでる同然っしょっ!!笑

〇〇: まぁ、そうかもな笑


遥香: わぁ〜懐かしいこれ!幼稚園の時の写真だよね⁇

〇〇: そうだね、幼稚園の時のだね

遥香: 2人ともレインコート着てる〜かわいい〜!笑

〇〇: なんでこんな2人とも不機嫌な顔してんだろ笑

遥香: あれじゃない?2人とも普段はちょっとぐらい雨降ってても濡れながら遊んでたけど、この日は結構土砂降りで無理やりお母さん達に着させられたんだよ!このレインコート」

〇〇: へぇ〜全然覚えてない笑 よく覚えてるね

遥香: 記憶力だけは〇〇に負けないからね〜!

〇〇: え、他は俺が勝ってるってことでいいんですか?
遥香さん?

遥香: いーやいや、そういうことじゃないですよ?
〇〇さん?


2人は顔を見合わせ、笑い合った。



〇〇: ダメだ、こんな思い出話ばっかしてたら進まないよ片付け。笑

遥香: そうだね笑 でも楽しいね思い出話って!

〇〇: そうだね、楽しい。


遥香: こうやって2人で会ってこんな話することも一気に減ると思うと遥香ちゃん悲しいよぉ〜しくしく

〇〇: 嘘泣き分かりやすっ、笑

遥香: バレたか〜笑


遥香: 正直、まだ全く実感湧いてないんだよね〇〇と離れ離れになるってこと。

〇〇: それは俺もだよ。実感湧かない。

遥香: あっ、実感を湧かせるために思い出ツアーしない?

〇〇: 思い出ツアー!?

遥香: 幼稚園の周り、小学校の周り、中学校の周り、
高校の周り、大学の周りって順番に2人で歩きながら思い出語ってくの!!

〇〇: おぉ〜面白そう!

遥香: じゃあ、さっそく今週の土曜に決行ね!!
空いてるでしょ?

〇〇: 今週の土曜、、空いてる!

遥香: じゃあ決定!


〇〇: 今日はもう片付けの気分じゃないからやめよ笑

遥香: そうだね。なんか、ごめんね笑

〇〇: 大丈夫。楽しかったからおっけー笑

遥香: また手伝えることあったら言ってね!

〇〇: おう!


遥香: じゃあ、またね!

〇〇: うん、また!



EP2へ続く〜



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