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キミが一番好きな場所だった、この部屋には、今日も明るい光が窓から入ってきているよ。“好き…
会社帰りに週3回。仕事が休みの日でも訪れることがある。それくらい気に入っている喫茶店があ…
私たち夫婦がこの家に引っ越して半年が経つ。中古だが念願だった平屋の戸建だ。 夫の智史にと…
私が雨女なのか、彼が雨男だったのか。会う日は、必ずと云っていいほど、 雨が降っていた。 …
私と夫の将暉は、買い物をしにスーパーに来ていた。相変わらず何もかもが高い。 ため息しか出…
今夜は雪が降っている。いつも不思議に思うけど、雪が降る日は、案外寒く無い。降らなくても、…
暖かい土曜日になったので、寧々と私は、河原で、寝そべっていた。前を流れる川の音が、心地よい。「春ね〜」「そうだね」「今年も春がやって来ちゃった」「毎年のことだからね。あ、白い犬がやって来るよ」「散歩かな」白い犬を連れた、若い男性。大学生くらいの人かな。「寧々のお兄さんに似てる」「そうかな。あんなにカッコよくないよ」 白い犬を連れた男性が、私たちの前を通り過ぎる。「いま、あの犬私たちの前を、大回りしなかった」寧々が云う。「したね。こっちをチラッと見てから、離れて歩いた」 「
学校に通っていた。 簿記を習うために。社会人1年目の私は、会社の仕事が、右も左も判らない。…
目が覚めて、窓を開けた。 そして直ぐに布団に戻った。外の景色を、ボケーっと見てる。快晴だ…
同じ6年B組の寺脇惣太は、このところずっと、鼻をグスグスいわせてる。私の家と惣太の家は、…
「マンハッタンにいるみたい」「そうかぁ。どう見ても“みなとみらい”だろ」 相変わらずの…
(おーい、未來ー) 仕事を終えて、電車に乗って、最寄り駅で下車をした。 (そこで待ってて…
ボクね、絵本に出て来るような 流れ星になって、この世界に やって来たんだ。 弟…
私は両手で、ココアの入ったカップを包んでいた。 伝わる暖かさにホッとする。店内は適度に温もっていて、居心地がいい。 お店に入ってからずっと、小さな音量で、ジャズが流れている。 有線だろうか。 「しかし、よく降るなぁ。まさか大雪になるとは」千尋が、半ば感心した様子で、窓の外を見ている。街を歩く人の姿は、ほとんど見当たらない。 今はまだ。 「まだ昼間だし、この大雪だから、人が歩いてないな」いま思っていたことの、続きを話すかのような、千尋の言葉に私は少し、驚いていた。 「冷