出願書類作成〜力の入れどころ抜きどころ

法人形態をNPOに決めたというのが前回のお話。NPOは設立手続きが面倒という点が人によっては気になるかもしれません。

本業がコンサルタントの自分はお役所向けの報告書や申請書類にある程度慣れていましたが、それでも面倒は面倒。

でも心配するなかれ。最強のガイドブックがあるのです。その名も東京都が発行している『特定非営利活動法人ガイドブック(本編)』。様式の記載例と留意事項が豊富でほぼそのまま使えます!

頭を使わずとりあえず名称や住所を入れ替えて形だけ準備してしまうと、何だかもう法人ができた気になるから不思議です。恐るべし、形式。

それでも力を入れるべき書類があります。それは、何を差し置いても「設立趣旨書」!!!

構成はガイドブックどおり、「背景・現状→問題→あるべき姿→活動実績→法人格取得の目的」で良いのですが、この中身に魂を込めます!

なぜなら、私がNPOの一番のハードルと感じた「10人以上の賛同者」を集めるのにこのペーパーが必須だからです。たった1ページのこの書類を手に、自分が何を問題と捉えていて、だからNPOを作りたい!一緒にやりませんか!と呼びかけるわけです。ラブレターに近いかも。設立趣旨書に共感してもらえるかどうかが賛同者集めの要だと思いました。話をしてみて相手の反応をみてまた言葉を磨く。何回書き直したか覚えていないくらい更新しました。

もう一つの力の入れどころは「定款」どのように団体を運営したいのかという思想を組織デザインとして反映させます。まちのおやこテーブルの場合は、私を含めてすべて本業の仕事があるメンバーで、そのメンバーと対話を重ねながらゼロから一を生み出したかった。だから自分が声をかけたメンバーが動きやすいようにしたかったし、メンバーは闇雲に増やしたくなかった。逆に言うと、正会員をどんどん増やして活動規模を大きくすることや会費を主な資金源にすることは諦めました。

この思想のもと、①機動的に物事を決めて動けること、②関わってほしいと誘った人の活動のハードルにならないことを大事にしました。

その結果、理事は最低の3人・監事1人、総会の議決事項をモデル定款より減らして理事の議決事項とする、電磁的方法(メールやオンライン会議など)で表決を可能とする、事業年度は繁忙期を避けて10月スタート、会費は入会金なし、年会費は平均より低めの年3,000円としました。1年目、2年目の事業規模も小さいスタートとしました。(最後の点は定款ではなく、事業計画書に反映)

あとの書類は、ガイドブックに沿って完成させました。東京都のNPO法人担当の方は本当に頼りになって、電話で親切に対応してくれました。やってよかったのは、一通り書類を揃えて事前相談で確認してもらうことです。一言一句、細かいところまで確認してくれました。申請後に、記載の不一致など申請内容とは違う形式的なミスのせいで審査が遅れることを避けられます。最後は心置きなく郵送で提出できました!笑顔!




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